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とある刑務所の檻の狭間で

「……」


みた瞬間驚愕した。彼女ほんとに死刑囚なのか?


石の牢獄。鉄格子の窓1つだけ。石の椅子に俵ベッド。

そんな貧相な牢獄の中には、


綺麗に整えられた長いオレンジの髪に、

まっっしろの肌(本当に真っ白)、全く鋭くない目つき。

まったく「すごい犯罪を犯しました」みたいな雰囲気がない

女性がいた。…いや見た目的に少女か?


「…えっと…なにか用?」「いやっ…えっと…」


驚きすぎて言葉が詰まってしまう。

憎悪もなにもないその目がまっすぐ自分を見ている。


…なんか見覚えあるな…

いやまあそんなこと考えてる暇ないんだが…


とりあえず自己紹介から始めることにした。


「こほん……私の名前はソロワー・グレット・イシュミラー。

君とパートナーとして共に過ごす者だ。…よろしく。」

「あっ…そっかこの国…あー…」


なにやら考え込んでいる。どうやら

この刑務所のルールを知らないようだ…いやここの国の

人じゃないの?


すると少女…女性…は何か思いついた顔で、


「ねえ…この国の死刑囚って、パートナーと脱獄したら例って

ある?」

「はぁ???」


この女初っ端からなに言い出すんだよ…!?

いやまあ…元魔王軍所属だしこうゆうこと言うんだろうな

とは思っていたが本当に言うとはな…!?


「いや…なんか…その、刑務官さんならいけそう

と思って…その…チョロそうだし…」

「誰がチョロそうだよ…いやじゃなくて、一応

そっちからも自己紹介してほしいんだけど。」

「あぁそっか」


オレンジ色の髪の…少女は立ち上がると、

こちらをゆっくりと向いた。


その時、ソロワーの背筋が凍りついた。


(さっきと明らかに目つきが違う…)


まったく鋭くなかった目つきが変わり、

不敵な笑みを浮かべ、こちらを睨んでいる。


「…私の名はリュラン。元魔王軍にして魔人最高指揮官兼幹部だ。」

「っ…!?」


魔人…!?の最高指揮官…!?魔王軍の中でも

トップクラスで強い人…さらに魔人…?…え、魔人?

あれ?ん?気になるな…


「え…率直に聞くけどさ、魔人?」

「んえ?うん。魔人だけど……てかなんで今の怖がらないのよ…!?」


リュランは目をめっちゃ見開いて驚いている。


「いや、一応結構驚きましたけど…すんごい違和感あって

普通に聞いちゃいました。」

「はぁ…?」


いや正直あの履歴書みたいなのに載っていた情報と

全然違うことにびっくりしただけなんだけど。


「…てかそうじゃなくて、魔人ってあの

肌がめっちゃ紫色で黒いツノ生えてるやつらですよね?」

「うん。うんだけど普通に喋るのなに」

「なのにその…リュランさん?は肌真っ白じゃないですか。」

「うん。そうだよ?そうだけど無視するのやめて?」


バカみたいなやり取りが続いている。会って2分ぐらいで

こんなんなったんだけど…1年間どうするんだよ。


「…なんか刑務官さん…ソロワーさんと話してると

めっちゃ疲れるわ…なんかそうゆうスキルでも持ってるの?」


リュランは勢いよく石の椅子に座り、腕を組んだ。


「…まあとりあえずいいや。で、自己紹介しにきただけ?」

「今日はあいさつだけですね。まあ、これから

一緒にがんば…?っていきましょう?」

「がんばろーう!」


その後、ソロワーは普通に何事もなくその場を立ち去った。


ちなみに、食事や風呂の呼びかけ?みたいなやつは

別の刑務官がやるらしい。からパートナーは

来る時間は決まってるけど一応自由な時間に帰宅していいらしい。なんてホワイトなんだ…


…しかし謎だな…あんな膨大な魔力というかすごい能力を

持ってそうなのに、なぜ捕まったんだ?

あれだけの力があったらそもそも捕まらない…というか

壁を壊してすぐさまあそこからおさらばする事もできるだろうに…あと周りの雰囲気がすんごい優しい。

本性はあれなのにどうしてあんなフラットな感じを

わざわざ出してるんだろう…?


いや、とりあえず帰宅して早く寝よう。

リュラン…あいつマジシャンとかいう

コミュ力がすんごいいる職業だからか知らんが、

やたら俺のツッコミ癖が出る…そのせいでめちゃくちゃ疲れた…

なんならマジシャンってより芸人だろ…



いや、まさかあれみたいなくだりを毎回やるのか…?

…ある意味ブラックだな…まじで…!


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