真希ちゃんはトラブルを引き寄せる ①
注意※分かりにくい表現、誤字脱字があるかもしれません。「そんな駄作見たくねぇよケッ!」と言う人は見ないでください。
ご了承下さい。
「……黒!!」
「何が」
「真希ちゃんのパンツの色!!」
「……何やってるの……」
まあ、私も見ようとはしたけど。
今日は珍しく真希ちゃんの方が部室で眠っている。何時もなら真希くんの方が布団を敷いて寝てたのに。
「……んぁ……ぁぁ……」
寝ている真希ちゃんからそんなうめき声が聞こえた。
「……夢でも見てるのかな」
亜美はスカートを掴んでいた手を離し、真希ちゃんの寝言に耳を傾け始めた。
「うーん……うーん……ボボボーボ・ボーボボが人気投票で最下位に……」
この子の夢はどうなっているのだろうか。
「……あぁ……ドンパッチが……一位に……」
そんな日は来ない。来てたまるか。
「……キン肉マンが二位になってる……うーん……うーん……悪夢だぁ……」
……ボボボーボ・ボーボボの人気投票ならキン肉マンが二位でもあり得るか。だってボボボーボ・ボーボボだし。
「うーん……うーん……シャア大佐がドラえもんを愛でてる……」
あの人赤い物しか興味が無いのに!?
「アムロは……燃えてる……」
一年戦争の英雄が焼死してる……。
真希ちゃんの可愛い寝顔はどんどん歪んでいった。
「……お母さんとお母さんでお母さんマークII……。……つまり超お母さん……」
そんなどっかのサイヤ人じゃ無いんだから……。
「……真希ちゃん変な寝言だね。起きてるのかな」
「いやー……寝てそうだけど」
亜美は真希ちゃんのまぶたを指で広げると、眼球がぐるぐると動いている姿が見える。
「あ、これ知ってる。急速眼球運動だ。じゃあレム睡眠だね。夢も見てるよ」
「どこで知ったのよそんな知識」
「前にかいちょーがドヤ顔で言ってた」
「あー……」
そう言う姿が想像出来るのはなぜだろうか。
真希ちゃんの寝言はまだ続いている。
「……あー……あー……涼夏ちゃんの服が弾け飛んだ……」
「何で私!?」
「静かに! まだ寝てるよ!」
おっと危ない危ない。
「……涼夏ちゃんの服が……スライムで溶けた……服だけ溶かすスライムだぁ……」
そんな同人誌みたいな……。
「うわー……襲って来る……」
えっちな夢? ……えっちな夢でボボボーボ・ボーボボが出るってなると悪夢に違いないか……。
「……暑い……暑くて干からびそう……。……暑くて干からびそう……水分不足で干からびて死んじゃう……」
やっぱり悪夢か。
すると、タカハシ先生がどたどたと廊下を走りながら部室に無理矢理入ってきた。
「あ、危なかった……! 教頭先生に夢小説が見られるところだった……」
タカハシ先生は息を荒げてその場で座り込んでしまった。
煩い環境になってしまい、真希ちゃんが目覚めてしまった。あーあ、寝言が面白かったのに。
「……煩いですね……。煩いですよ……本当に……」
そのまま真希ちゃんはふらふらと立ち上がり、そのままこけて並べてあった机の角に頭を思いっきりぶつけた。
「きゃう」という小動物の悲鳴のような声が一瞬聞こえると、真希ちゃんはそのまま蹲って唸っていた。
「いてて……おでこが……へこんだ」
「大丈夫?」
「……だいじょばない」
真希ちゃんは私の顔を見ると、上から下までじろじろと見た。
「……服が溶けてない」
「溶けるわけないでしょ!! 真希ちゃんのえっち!!」
夢と現実をごっちゃにしてもらうのは困る。まだ寝ぼけているのだろうか。
「えっちじゃないですよ! えっちなのはあっちの人です!!」
そう言って真希ちゃんはタカハシ先生のほうを指さした。
「いや、あっちは教員になったらいけない人」
「ひどい!?」
タカハシ先生はそんなことを言った。
「ちょっと更衣室に隠しカメラをしかけただけじゃないですか!!」
「……亜美、警察に通報」
亜美はタカハシ先生から距離を取り、スマホを取り出しその画面を何度か押した。
タカハシ先生は狂ったような表情を浮かべ、亜美に飛びかかった。すると、目にも映らない素早さで真希ちゃんは動き、影も追いつけない速度でタカハシ先生の顎下を蹴り上げた。
その蹴りの勢いは一切の手加減はなく、そのままタカハシ先生はさながら床に叩きつけたゴムボールのようにばいんばいんと天井と床を反復縦飛びをくり返していた。
あれはあれで心配になる。背骨とか折れてないよね?
そのまま服の襟を掴み、見事な背負投げを真希ちゃんは疲労した。寝起きでこれとは恐れ入った。戦闘民族か何かだろうか。
タカハシ先生は小柄だ。そのまま机の上に倒れ、ぐでーっと伸びて気絶してしまった。
「どうする涼夏? 通報する?」
「……いや、この人が捕まったら顧問がいなくなるから辞めておこう。不本意だけど。不本意だけど! 不本意だけど!!」
不本意だけど!!!
すると、また廊下が騒がしくなった。教頭先生がまたタカハシ先生を連れ戻しに来たのだろうか。それをされるくらいには色々やらかしてるし。
だが、その予想に反してやって来たのは会長だった。
「済まない! 五常真希はいるか!!」
脳の奥まで響く澄んだ大声は、妙に不快感を感じさせない。生徒会長だから? いやどんな特技よ。
「ああいるな! ちょっと来てくれ。ああ、何、素行などに問題があるわけではないのだが、ちょっとしたトラブルというか、何というか……」
そのまま真希ちゃんは首根っこを掴まれながら、さながら親猫に連れ去られる子猫のように誘拐された。
……面白そうなことになってきた。これだから真希ちゃんは。
最後まで読んで頂き、有り難う御座います。
ここからは個人的な話になるので、「こんな駄作を書く奴の話なんて聞きたくねぇよケッ!」と言う人は無視して下さい。
ちょっと色々やってみましょう。
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