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行け!会社見学!!

少し間が空きましたが、更新です!!


ジャンプ発売日ですねー!皆さんは読んでますか??

マオの会社見学が決定した翌日。


紅は抱っこ紐でマオを抱っこしながら、秘密結社前に立っていた。


「あ、あのぉ??ホントに私は来てよかったんですか?」


不安そうな面持ちで、立ち尽くすべに問いかけたのは、マオのベビーシッターである桜井 桜だった。


「それはもちろんです。むしろせっかくのお休みだったのによかったんですか?」


桜は休日を返上し、マオのベビーシッターを名乗りでていた。


「それは何も気にしないでください!!秘密結社の中に入れる機会を貰えるなんてむしろありがたいですよ!!」


そんな建前をツラツラと話しながら本音はこうだった。


(うっひゃー!!あの秘密結社に入れるなんて!!蒼様に会えるかな!?会えるよね!!ひゃー!!サインとかもらえるかな!!)


これである。気分はすっかりアイドルに会えると舞い上がるファンのそれである。


「それでは、行きましょうか。」(はぁー行きたくない)


「うむ!」(最新科学がここに!楽しみじゃ!!)


「は、はい!!」(蒼様に〜♪会えるかも〜会えるよね〜)


三者三様の思いと共に、会社見学スタート!!



どこから行こうかとルートを色々考えていた紅だが、どのプランでも最初に訪れる場所は決まっていた。


「ここが、怪人退治の最前線。司令室であり、俺達が普段待機している場所だよ。」


大きな扉の前に立ちながら紅は説明した。


広い施設内、紅だって全てを把握しているわけではなく、むしろ、ほとんど知らないくらいである。故に、勝手を知っている場所である司令室を最初に選んだ。


「わぁ~大きな扉ですね!どうやって開くんです??」


桜はずっとキョロキョロしていて落ち着きがない。見るもの全てが新鮮であれはなにか、これは何なのか。紅に聞いていた。子どもであるはずのマオより子どもらしい振る舞いだった。


「これは、普通に・・・自動扉です。登録してある人物以外は開かないようになっていますが、後は普通の扉とかわらないです。」


「あ、なんか、すみません・・・」


大きな扉にも興奮している始末である。


「じゃあ、行きます。」


ブォーンっと大きさに対してかなり静かに扉が開いた。

奥には2人分の人影見える。


「ヤッホ〜紅くん・・・って隠し子!?いつの間に所帯を持ってたの!?」


縁六が紅を見て開口一番疑問を口にした。


「そんなわけないでしょ、ていうか、蒼・・・事前に言っておくように伝えてあったのに、言ってなかったのか?」


ジロっと蒼を睨む紅に、蒼はいつもの調子で答えた。


「言ってあるに決まってるでしょ〜?信用ないなぁ〜」


「ごめん、紅くん!お約束かなって!」


縁六が、すかさずフォローを入れたが、紅としては茶化されたくないから事前に言っておいたのにと思わずにはいられなかった。髪を切った次の日に登校する気まずさに似た感じの気持ちになっていた。


「マオちゃん!大きくなったね〜!ってあんまり変わらないか!」


親戚のおじさんみたいな、だる絡みをマオに言いながら近寄り、顔を覗き込む蒼はバッチリ目と目が合ったマオを見て・・・正確にはその後のマオの反応に驚愕した。


「うむ、お主も息災か?見たところかわりはないようじゃがな」


蒼と縁六は固まって動けなかった。現実を受け入れるのに時間が掛かっていた。


「も、もしかして・・・今、しゃべっ・・・た?」


恐る恐る、確認をとる蒼は紅を見た。


「あ、あぁ。言ってなかったよな」


「言ってなかったなじゃないよ!!姉貴の子どもでさえ、まだこんに喋れないよ!?」


「俺もよくわからんうちに、こうなってたんだよ」


「うわぁ〜」


もはや、なにも言えなくなってしまった蒼だった。

そんな微妙な空気を壊したのは、部屋の扉が開いた音だった。


「ふぁ〜あー眠いわーダルいわ〜」

「おはようございます。」


のっそのっそとアクビをしながら、王食が入ってきた。その後ろに桃もいた。


「なんだリーダーじゃねーか、久しぶりに出てきたと思ったら女連れとはいい御身分で」


「誰ですの?そこの部外者は・・・」


「王食、それに桃も来たか。全員が揃ったし紹介する、桜井 桜さん、ベビーシッターだ。」


紅の後ろに隠れるようにしていた桜はオズオズと出できた。


「はじめまして、桜井 桜です。マオちゃんのベビーシッターとして今日はおじゃましました。よろしくお願いします。」


「うん?マオ?ベビーシッター??誰だそれ」


王食が周りを見渡すがそれらしいものが見つからず訪ねたら紅の体から、声が聞こえてきた。


「余が、マオじゃよろしくな!」


「なっ!赤ん坊が喋った!?」


「っ!?」


これには王食も桃も驚いていたが、ほんの一瞬前にも同じ事が起こったばかりなので、2人以外はそうなるよね〜みたいな顔をしていた。


「どうなってんだこりゃ、いつの間にリーダーには子どもができてるし、それが喋るし・・・」


「紅さんの実子なんですの?隣の桜井さんが奥様で・・・?」


微妙にピリついてる桃の雰囲気を敏感に察知していたのは桜のみだったが、すかさず説明に入った。


「違いますよ!先程も言いましたが、ただのベビーシッターです!」

(桃さんってテレビで見るときは人優しい御令嬢って感じなのに、裏ではこうなんだ〜怖!)


落ち着いてきたのか、桜は普段テレビで見る桃とのギャップに驚きつつ、今まで直視できずにいた、蒼を見ようと振り返ろうとしたが・・・


「そうでしたの・・・それで、マオさんは紅さんのお子様で?」


桃が喋りだしたので、蒼を見ることができなかった。


「違う、訳あって保護してる。今日はどうしてもって言うんで連れてきたんだが。」


「わかりました、ならばいいのです。」


過ごしホッとした様子を桜は見逃さなかったし、そこでピンときてしまった。


そそっと桃の隣に近づき耳打ちをする。


「もしかして、桃さんって紅さんのこと?」

(うぉー!!桃さんに話しかけちゃった!!てかめっちゃいい匂い!!)


「気安く話しかけないでもらえます?」


「大丈夫です!私は蒼様一筋ですから!!」


「ホ、ホントですの!?安心しましたわ!!」


女子は仲良くなるの早いな〜と、呑気に考えている紅は、自分の話が出ているとはつゆとも思わず立っていた。


「パパ上殿!そろそろおろしてくれ!色々見たい!」


「あぁ、すまん」


なんの気もなしに、普通のやり取りとして返した紅は、普通にマオを床に降ろす。


マオがそのままテクテクと歩きだしていたが、紅はその背中を眺めるにとど待っていた。


「あの?赤井さん??マオちゃん歩いてます。いつの間に??」


桜から見れば昨日まで歩けなかったマオが歩き、紅は普通に眺めているこの状況がわからなかった。

故に、自分が帰った後に歩けるようになったのだと思っていた。


「マオが歩いてる?そんな訳・・・あった!?」


お前が驚くんかいと、その場にいる全員が思った。


「ブハッハっ!!気に入ったぜガキンチョ!俺が色々連れてってやる!」


「王食と言ったな、よろしく頼む。」


意外な事にマオを、気に入ったらしい王食がそのまま肩に乗せて歩き去っていった。

止めることも声をかける事もできずに紅は見送っていた。



読んでいただきありがとうございました!



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