飛翔(1)
「ハロルドちゃ~んっ!! はうーっ!!」
レコンキスタのターミナル、頭上にガルガンチュアを浮かべる場所でハロルドは空を見上げていた。かつて王であった存在は今やとても小さな少女の器に閉じ込められ、既にその威厳を振りかざす事も無い。変化する世界の中、それでももしも変わらないものがあるとすれば――それはきっと、永久に近い命を得た彼女へと向けられたもう一つの存在の心くらいだろうか。
振り返ったハロルドは背後から駆け寄るうさ子へと視線を向けた。うさ子は両手をバタバタ振りながら、耳をパタパタ上下させ、両足をドタドタさせながらハロルドへと直行してくる。その途中でうさ子は盛大に躓き、顔面を鋼鉄のターミナルの床に叩きつけ、泣きそうな顔でヨロヨロと近づいてきた。
「……大丈夫か?」
「はうぅう……。ハロルドちゃん、何してるの~……?」
「…………歴史の移り変わりを見ていたのだ。帝国の崩壊、世界の再構築……アニマの覚醒の予兆。全てがこんな風に変わってしまう事など、余は想像もしていなかった」
視線を細め、そこに様々な思いを乗せる。吹き抜ける風の中、ハロルドはまるで時を遡るかのような感触を味わっていた。世界というものは不変であるように見えて変化し続けているものだ。それはよくよく観察しなければ判らない事だろう。しかし、長い長い歴史をその目で見つめてきたハロルドには十分過ぎるほど感じられた。世界は動き出したのだ。良くも悪くも、新たな展開へと向けて……。
「ステラ、貴様はどうするつもりなのだ? アニマが覚醒すれば、この世界は崩壊するだろう。その瞬間は確実に近づいている。そしてそれは今の我らの力では決して止める事は叶わない」
「…………うーん? うさはねえ、この世界の事はやっぱり良くわかんないままなの。“ステラ”が教えてくれる通りにしてるだけなの。でも、ステラはやっぱり諦めてないよ? うさはねえ、ステラが諦めない限り、その可能性を信じていたいの」
「…………あの、ステラがか? やれやれ、変わっていくのは世界だけではないらしいな……。余も……この世界の人間の力の前に、何か忘れかけていた大切な物を見せつけられた気がしたのだ」
何度叩き潰しても、人間はまた這い上がってくる――。この世界の殆どを絶望が埋め尽くしたとしても、その闇を掻い潜って抗ってくる人間は必ずどんな時代にも一人はいたものだ。そしてそのたった一人の輝きが闇を討ち払う力となり、結ばれたいくつもの絆は時に世界の情勢を大きく変化させてきた。“英雄”とたった二文字で括られてしまうようなその存在は確かに在ったのだ。そう、今のこの世界にも――。
ハロルドへと歯向かった魔剣使いたち。己の運命さえも知らず、戦いの定めに流され何度も刃を交えてきた人々……。異世界からの救世主は己の力を握り締め、確かに王と対峙した。支配者を前に孤独な反逆……しかしそこには彼らの命の輝きがあった。何度敗北しようが何度叩きのめされようが、失意のどん底に落とされてもまた這い上がってくる――。そんな人間の眩しさに少しばかり目が眩んだのかもしれない。
「余は――彼女を救いたかった。全ての始まりはただそれだけだったはずなのに、気づけば余には何も選ぶ余地は無くなっていた。大切な世界を護りたかった……だが、余は貴様らの絆の前に敗れ去ったのだ」
「ハロルドちゃんは……一人で何もかも護ろうとしすぎてたんだよ。うさはねえ、一人じゃ生きていけないの。うさたちはねぇ、みんな力をあわせて、手を繋いでね? そうやって前に進むしかないの。寂しさも苦しさも、痛いって叫んでる心も全部一緒に連れて行く……。一人なら出来る事もあるよ。でも、一人じゃ出来ない事もいっぱいあるの」
優しくうさ子は微笑み、ハロルドの小さな手を握り締めた。包み込むように両手でそっと、ぎゅうっと握り締めた。暖かいうさ子の手……ハロルドはそれに自らの手を重ね、微かに微笑んだ。
「……そんな貴様らの弱さに賭けてみたくなったのだ。尤も、味方になったとは言えないがな」
「がーん!? そ、そうだったの……? ハロルドちゃん……しょんぼりなの……」
「当然だろう? 既に仲間になどなれるはずもない。だが、余は貴様らを上の世界へ飛ばしたいと考えている。見届けたいのだ……その反逆の物語が、果たして神さえも超える力となるのか……。もしもそうだとしたら、余は余の存在の全てを賭け、この世界に償わねばならぬだろう。そうでないのなら――貴様らの甘い幻想は余が断ち切らねばならぬな」
「それでも、うさたちは進むと思うなぁ……。それにね、ハロルドちゃんも直ぐにわかるよっ! ホクト君はねえ、すごいのっ! かっこよくてねぇ……みんな、ホクト君と一緒に居ると何でも出来ちゃう気になるの~♪ はうはうっ♪」
「――――英雄、というものなのだろうな。あの男の持つ存在の資質というものは」
黒き刃を担ぎ、この世界に再び現れた男――。かつて楽園を追放されたゼダンが出逢い、そしてその力を托した少年。ハロルドへと反逆し、そして世界の真実に限り無く近づいたあの女王が抱えていた傭兵騎士……。数奇な運命と言えば他に表現の方法もないだろう。だが思えば全てはあの男が中心となり、運命の渦は巻いていたように思えるのだ。
「ハロルドちゃん、一緒にご飯食べるのっ!! あのねえ、ミュレイちゃんがね、ご飯作ってくれるってゆってるの~っ♪ はうはうっ!」
「…………では、先に行っていてくれ。直ぐに追いつく」
「はう~っ! ちゃんと来てね~! うさ子隊員は先に行ってます!」
両手をブンブン振り回し、耳をパタパタ上下させ、ドタバタとうさ子は走り去って言った。その背中を見送り、ハロルドは自らの掌をじっと見詰める。沢山の過去とこれからの僅かな未来……。天秤を前にして王が望んだ“重さ”の形――。今その意味が試されようとしている。
ゆっくりと、ハロルドは歩き出した。もう戻れはしない古の時代、そして今日までの日々……。過ちだとは言うまい。これからの未来に希望があるとも言うまい。ただ彼女は見届ける義務がある。少なくとも、見届けなければならないだけの理由がある。そう、彼女は――同じ異世界からの救世主として、彼らを……。
「…………。ところで、食事はどこでとるのだ」
足を止める王。小さな少女の前には人が行き交う広大なターミナルが広々と横たわっていた――。
飛翔(1)
「――――じいさん、俺に魔剣の使い方を教えてくれよ」
大罪を持つ黒き魔剣使いとその少年の出逢いはそんな一言から始まった。闇の焔に焼かれ、炎上する街……。少年は素足で瓦礫を踏み、男の背後に立っていた。
戦いの切欠は単純な事であった。ゼダンから抜けたブガイは当時他のゼダンから追われており、追っ手との戦闘は彼らの力に相応な物となり、勝利したブガイは無傷であったものの、戦場となった街は廃墟と化してしまっていた。既に生き残りは居ないと思っていた矢先、現れた一人の幼い少年……。ブガイは振り返り、小さな少年を見下ろした。
少年はボロ布を纏い、ぼさぼさに長く伸びた髪の合間からじっとブガイを見上げていた。伸ばした小さな手は何かを欲するように何度もブガイへと伸ばされる。薄汚い餓鬼――その程度にしか男は思わなかった。普段の彼ならば相手にもしないような、そんな子供である。だが男は何故か気まぐれに振り返ってしまった。そして、問いかけたのだ。
「小僧、力が欲しいのか?」
「ああ」
「何故力を欲する? 見ての通り、この剣はお前の故郷を奪った力だ。時にあらゆる物を傷つける諸刃の剣なのだ。その巨大な力、何故欲する?」
「護る為に」
ブガイは黙って少年を見下ろした。小僧と鼻先で笑い飛ばすような薄汚い彼……しかしその前髪の合間できらりと輝く眼差しは決して腐ったものではなかった。ブガイにとって、その少年の真っ直ぐな眼差しはまるで奇跡のように感じられた。この世界は支配の中に長く置かれ、人々の目は夢も希望も無くして淀んでしまっていた。しかしこの少年は違うのだ。
この地獄のような闇の炎に囲まれた廃墟の中で。故郷であるはずの街を何もかも打ち滅ぼした剣士を前に。この世界に存在を赦されぬかのようなぼろぼろの格好で。しかし、必死にそれでも何かを掴み取ろうと手を伸ばしたのだ――。
「俺、強くなりたいんだ。じいさんすげえ強いんだろ? じゃあ、強くしてくれよ。その魔剣、俺にくれよ」
「力が恐ろしくはないのか?」
「…………怖くなんかねえよ。力があれば護れるんだろ? 大事なもんとか、自分とか……。力があれば、失わずに済むんだろ? だったら怖くなんかねえ。怖くなんか――ねえよ」
それは力を知らぬが故の子供染みた理屈だった。だがブガイはその少年に何処か自分と似通った部分を見出した気がした。この世界の中、行き場も無く頼れる者も無く、仲間も失い居場所も失い、既に彼は存在を赦されぬ者となった。
生半可に手に入れた不死の力は彼の肉体を衰えさせる事もなかったし、ゼダンとして世界を支配し続ける運命に逆らった男にはこれから何度も何度も追っ手が迫る事だろう。孤独な逃亡生活……そこに隙といえば隙があったのかもしれない。男は片膝をつき、少年の顔を覗き込んだ。真っ直ぐで、きらきらと輝く眼差し……。男は無言で少年が差し出す手を握り締めた。
「――――力が欲しければ、付いて来い。小僧、お前に本当に魔剣を扱うだけの才能があるのならば……その時はこの絶対最強の魔剣をくれてやる」
「絶対……最強?」
「そうだ。この剣――蝕魔剣ガリュウは最強だ。あらゆる魔剣の中で、神の作った剣の中でも唯一無二、絶対最強の剣だ。こいつを持つ人間は常に争いに巻き込まれ、しかし己は不死であるが故にあらゆる物を失う運命にある」
「あらゆる物を失う、最強の剣……」
「それでもこいつが欲しいか? この剣を手にしたいか?」
少年は少しの間思案し、それからゆっくりと頷いた。ブガイは笑い、それから無言で踵を返して歩き出す。闇に包まれた荒野……少年は慌てて男のあとを歩き出した。
「小僧、名前は?」
「……ヴァン。ヴァン・ノーレッジ。じいさんは?」
「俺か? 俺は……そうだな。ブガイ……とでも名乗って置こうか。本当の名前は……随分前に、なくしちまったからな――」
こうして始まった魔剣使いと少年の旅は五年に渡って続く事になる。その旅の間、ヴァンは只管にブガイにこき使われ続けた。修行の一貫として生活に必要な作業は全て彼の役目だったし、寝る間も惜しんで剣術と魔術の訓練が繰り返された。
最初のうちはあまりのハードさに何度も倒れそうになったヴァンも、徐々に年月を重ねる内に戦士として立派に成長していった。魔剣はいつになっても継承される気配は無かったが、ブガイはヴァンが魔剣使いとなる為に必要な様々な技術を叩き込み続けた。一人で生活する為に必要な事……。剣の扱い、魔術の扱い……。魔剣とは何か――。
二人の旅は順風満帆とは行かなかった。途中彼らは何度も他の魔剣使いと戦い、魔物と戦い、ヴァンはそうだとは知らなかったがゼダンの追っ手と戦った。最初は逃げ回っている事しか出来なかったヴァンも知らず知らずの内にブガイと共に戦えるまでになり、十歳にも満たない少年が大人が持つような剣を片手に魔物や魔剣使い相手に立ち回ったのである。少年は魔剣さえ与えられはしなかったが、己が強くなっているのを実感していた。ブガイはそんな少年に多くの言葉を投げかける事はしなかったが、少年が死に掛けると決まって助けに現れた。
ヴァンは師匠とも言えるブガイの事を信頼していたし、尊敬もしていた。しかし当のブガイは結局何故自分がヴァンを育てているのか、その理由に気づく事はなかった。何故……そう考えつつも常に共にあった。一つところに身を置く事も無く、逃亡を続ける流浪の旅……。ヴァンは孤独な魔剣使いの背中を見て育った。そして転機は彼が十歳になろうかという頃、突然起こったのである。
それは普段通りの戦いだった。ただ一点異なる点があるとすれば、襲ってきたのは帝国を統べる絶対王者であるハロルドであったという事――。ハロルドとの戦いは激化し、ブガイは深い傷を負った。一対一の戦いならばそこまで大きく差をつけられる事はなかっただろう。だが、彼には護らねばならない大切な足手まといが居たのだ。
二人はハロルドから逃れた深い森の中、そこで一つの約束を交わした。少年の手を握る男の血に塗れた手……。そしてもう一人の黒き魔剣使いがそこに誕生するのであった。
「――いいか、小僧。これからお前が欲しがっていた力をくれてやる」
肩で息をする、珍しく憔悴した様子のブガイにヴァンは別れの時を感じていた。だから首を横に振った。しかしブガイはお構い無しに剣の継承の儀式を始めるのだった。
「くれてやるって……じいさん、あんたその魔剣が無くなってどうやってあいつに勝つんだよ!?」
「勝つつもりはない。ただ、ここから逃げる事は出来る……。いいかヴァン、良く聞け小僧。これから俺たちは一旦別行動を取り……。再度、合流する。合流場所はここより一つ下の界層……第四界層プリミドールだ。場所は……セントラルターミナル。到着したら、掲示板にメッセージを残してくれ。俺が先に着いたら書いておく……。一ヶ月経っても連絡が無かった場合、お前は一人で逃げろ」
「一人で逃げろって……じいさん、正気か!?」
「俺は一人でも大丈夫だ。魔剣なんぞなくとも、そう簡単にくたばりはしない。だがお前は魔剣の力が無ければ生き残れないだろう。餓鬼だからな」
「でも……俺に使えるのかよ……!? そりゃ、くれって言ったのは俺だけどさ……!」
彼はもう、出会ったばかりの少年とは違う。己の力量もわきまえ、そしてブガイの並々ならぬその力も理解している。ガリュウが恐ろしい力を持つ魔剣であるという事も、それを扱うのが困難で在るという事も判っていた。だからこそ戸惑う――。師匠の無事を案じて。その力の大きさに動じて。しかしブガイは少年の肩を力強く叩く。それはとても不思議な感覚だった。
孤独で、孤独なままに生き続ける――そんな自分の宿命を呪った事もあった。ガリュウなどなければいいと考えた事もあった。だがこの少年と一緒に過ごすうちに――賭けてみたくなったのだ。信じてみたくなった。人間の持つ可能性が……この少年の才能が、運命が、ガリュウという化け物を飼い馴らすのではないか……そんな可能性を彼は感じていた。だから托すのだ。もしかしたら、死ぬかもしれない。最後になるかもしれない。彼にとってこの剣が必要になるかもしれない。だから、托すのだ。
ガリュウがあれば彼の周囲には争いが引き寄せられるだろう。だが五年の間に教えられる技術は全て叩き込んだ。十歳のヴァンはその状態で既に並みの魔剣使いなどに劣る事はない強さを兼ね備えていたのだ。才能はある――ならば、そこに己の掛け金全てをつぎ込んでみるのも悪くはない――。
「小僧、お前ならきっとこいつを飼い馴らせる。お前にはガリュウを使うのに必要な事は一通り教えたはずだ。いいか、プリミドールのターミナルで俺を待て。金と荷物を持って、全速力でここから逃げるんだ。時間は俺が稼ぐ――急げよ」
「じいさん……」
「さあ、行け! もたもたしている暇はない……!」
「……ターミナルだな! 先に行ってるからな!! 絶対生きて来いよ、じいさん!!」
そう叫ぶヴァンに背中を向け、ブガイはハロルドの元へ向かっていった。やがて激化する戦闘の音が遠くから聞こえ、ヴァンは腕に刻まれた術式の熱さを感じながら走り出した。言われた通りに走った。どこまでもどこまでも走り続けた。ブガイは少なくとも嘘は一度もついた事はなかったから。だから信じて走り続けた。プリミドールまで――。
「…………それで、どうなったんですか?」
「どうもこうも、そのままジジイは一ヶ月経っても姿を現さなかった――ってわけだ。思えばあの真面目なジジイがやらかした、たった一回の約束不履行だったな」
雪が降り積もる小屋の外の景色を眺め、ホクトはそう締めくくった。長い語りが終わる頃には既にそれなりの時間が経過しており、シェルシが握るカップの中に注がれたコーヒーもこれで三杯目であった。不貞腐れたように語るホクトの横顔を眺め、姫はそっと暖かいコーヒーを口に運ぶ。
外には人の気配も無く、ただ雪だけが降り続けている。世界中の全てが静寂に包まれたかのように錯覚する刹那……。二人の間の時間はまるで止まっているかのようだった。ホクトは溜息をつき、それからテーブルの上に頬杖をついた。すっかり乾いた前髪から除く綺麗な瞳はどこか寂しげで、シェルシは同じように行儀悪く頬杖をつき、片手でホクトの髪をつまんで見せた。
「……ブガイさんの事が好きだったんですね、貴方は」
「ちげーよ……。あいつのお陰でガリュウを継承してっからは、ケチのつきっぱなしだった。なんかよくわかんねえけどやったら悪党とかに襲われるしな……。そんな時だったな……。お前の母親……シャナクと会ったのは」
「お母様……ですか?」
「……まあ、いつ言い出そうかと迷ってたんだが……。俺はシャナクとは結構長い付き合いでな。何年も一緒に帝国と戦った仲なんだよ。シャナクには随分と世話になったからな――。俺がお前を助けるのは、彼女の願いでもあった」
「…………そうだったんですか」
「さて、そうだな……。じゃあ次はその話にするか。俺がシャナクと会ったのは、プリミドールのとある街での事だった。丁度、俺がじいさんと出会った時と……よく似たシチュエーションだったっけ――」
シェルシの手の上に自らの手を重ね、ホクトは笑いながらそうして語り始めた。雪は降り積もり、静寂の夜が続いていく。シェルシは目を細め、優しく微笑んで男の言葉に耳を傾け続ける。二人きりの僅かばかりの時間――目を瞑れば、彼の過去の景色が思い浮かぶ気がした。始まりはやはり荒野と、そこに立ち尽くす少年の姿からであった――。
~はじけろ! ロクエンティア劇場~
*一週間ぶりです*
うさ子「はうはうっ! はうはうっ!!」
シェルシ「……なんだか納得行きませんね」
昴「どしたの? 急に難しい顔して」
シェルシ「だから――どうしてアンケートでやたらと本城夏流に投票されるんでしょうか」
夏流「俺のせいじゃねえだろ……」
シェルシ「むむむ……! こうなったらホクトに組織票を入れて、何とかロクエンティアの威厳を取り戻すしか!」
昴「単純にディアノイアが人気なんじゃない? ロクエンティアの三倍くらい読者いたでしょ」
夏流「俺は面白いと思うけどなぁ、ロクエンティア……」
昴「……あの、貴方が言うとなんだかイラっときますよ」
シェルシ「…………ホクトにもっと頑張ってもらわないと」
うさ子「じゃあねー、うさが一番になるのーっ!! そしたらねえ、美味しい物をいっぱいいっぱい食べさせてもらうの~!!」
シェルシ「…………それはそれで納得行きませんけどね」
昴「(じゃあどうすりゃいいの)」