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召喚、救世主(1)

 私の記憶は連続しない――。頭の中でそれは途切れ途切れになり、私は私を形成できなくなっていく。

 まるで夢から覚め、現実へと強制的に放り出された意識のように。夢の中身はうろ覚えになり、全てを正確に把握する事は叶わない。つい先ほどまで、それは間違いなく現実であったはずなのに……。

 追われた記憶。見つけた懐かしい人の背中……。私の前で静かに言葉を語った誰かの影。花壇の前の記憶――。高層ビルから落ちるシルエット。私の姿がそれに重なる。そう、私はあの時確かに死んだはずだった。

 背後から、誰かの手が伸び。私の背中を押し。まるで風に吹かれる木の葉のように。あっけなく私は落ちたのだ。あの、地上へと続く死と同義のアスファルトへと――。

 次に目覚めた時、私の目の前にあったのは見たこともないような幻想的な景色だった。世界は一瞬で色を変え、形を変え、意味も名前も変えてしまう。窓辺に立ち片手を額に当てる。眼下に見える景色は確かに都市の物だ。しかしそれは私の知る都市とは余りにもかけ離れている。

 時代錯誤な和風建築が立ち並び、それが遥か彼方まで続いている。見下ろす景色の広大さから自分のいる場所が非常に高い場所にあることを知る。そこはお城の一室――。連なる塔が市街を見下ろし影を作る。空を鳥が過ぎ、風が私の汗ばんだ肌を撫でていった。


「なん……で?」


 それが私の第一声だった。それ以外に言うことなんてなかった。動悸が早まる。夢なら覚めてほしいと思う。いや、どこまでが――“どっちが夢”だったのだろう?

 背後、衣擦れの音が聞こえ私はゆっくりと振り返った。そこにはやはり幻でもなんでもなく、私に語りかけてきた女性の姿があった。見た事も無い派手な衣装――十二単、と言うのだろうか? で身体をすっぽりと覆っている。しかし大きくはだけた肩口や胸元を見ると随分と洒落た印象を受ける。紅の髪を結い、端正な顔つきのその人は扇を片手に口元に笑みを浮かべていた。


「大丈夫か? うーむ……召喚の手順を間違えたかのう?」


 彼女は眉を潜め、そんな言葉を呟いた。その意味を頭の中で必至に反芻してみる。“ショウカンノテジュンヲマチガエタカノウ”……? 駄目だ、理解が追いつかない。思い悩む私を他所に、彼女はそっと手を差し伸べてきた。その手が私の髪を梳き、思わず息を呑む。

 白く抜けるような素肌……とてもきめ細かく、まるで作り物のような手だった。気づけば彼女はすっと身を寄せ、私の目の前でその紅く輝く瞳を瞬かせている。


「…………ふうむ? お主、名はなんと言う?」


「え……?」


「名じゃ。名くらい持っておるのだろう?」


 まあそれは持っているのだが、状況も判らないまま……行き成り自己紹介しろとでもいうのだろうか。しかし他にどうしようもないのもまた事実だった。結局私は完全にこの状況において異物なのだ。言われるがまま為されるがまま……それが楽なのかもしれない。


「私の、名前は……昴……です」


 何故か敬語になってしまった。いや、まあそれも当然の事かもしれない。彼女はおそらく年上なのだ。それに初対面の相手に馴れ馴れしく話しかけるというのも、私の性格的には無理な相談なわけで。

 彼女は私の名前を聞き、扇子を閉じて片目を瞑った。何かを考え込んでいるように見える。その間、私はただじっと時が過ぎるのを待っていた。彼女の瞳には不思議な強制力と魅力があり、私は視線を逸らせない。まさに蛇に睨まれた蛙状態である。


「成る程のう。昴……良い名じゃ。それに、顔立ちも愛らしい」


 両手を私の頬に沿え、彼女はそっと顔を近づけてきた。まるで恋人のように――気心知れた友人のように――いや、これはむしろ愛玩動物に対する視線? 兎に角普通ではない奇妙な物を感じた。この人は一体――。ついでといえばついでになるが、身の危険も感じる……。


「……わらわの名はミュレイ・ヨシノ。お主をこの世界に召喚した者じゃ。まぁ、つまるところお主の“あるじ”ということになるのう」


「…………?」


 にっこりと、妖艶に……しかし童女のような無邪気さもかね合わせたような笑みを浮かべるミュレイ・ヨシノ……。彼女の言っている言葉の意味が私にはさっぱり理解出来なかった。

 暫くの間、考え込む。もう本当に勘弁してほしかった。私は死んだのか? ここはどこで、こいつは誰? それともこれは全部夢の中の出来事で、私が望んだ妄想の産物なのだろうか?

 ミュレイは私からそっと手を引き、優しく微笑んでいた。気品のある、大人びた女性だと思った。思わず見惚れてしまいそうなその笑顔も、こんな状況では素直に受け取る事は出来ない。


「しかし、まさかお主のようないかにもひ弱そうなのが召喚されるとはのう……。やってみるまで何が出るのか判らんのが興じゃが、中々愉快な結果になったわ」


「は、はあ……?」


「わらわも異世界人を召喚するのは始めての経験じゃからのう……。じゃが案ずる事はない。お主の待遇は保障しようぞ」


「……それは、一体どういう……」


 私がそう質問しようとした時だった。部屋の襖が静かに開き、一人の少年が入ってくるのが見えた。その装束もやはりミュレイが着用している装束と意匠が似ている。


「お呼びでござるか、姫様?」


「……ござる?」


「こやつはわらわの護衛、“シノビ”のウサクじゃ。ウサク、彼女に色々と案内してやれ」


 全くわけがわからないまま話がどんどん進んでいく……。私は最早、半ば諦めるような心境で静かに溜息を漏らした。

 ああ、どうせ思い通りにならない人生だったんだ。別に今までと何も変わらない……。思い通りにならなくて、周囲に流されて生きていく……別にそんな生き方も悪くないのかもしれない。言い聞かせるように心の中で何度かそう呟き、私は目を閉じた。


「了解でござるよ! 姫様の命令とあらば、拙者は何でもするでござる。大切な御客人のご案内、しかと仕りござる!」


 その、ござる言葉は合っているんだろうか――? ふと、そんな事を考えた。何でもござるってつけりゃいいってもんでもないと思う……。

 少年――ウサクは私の前に立ち、そっと手を伸ばしてきた。お手を拝借――まさにそんな感じである。人懐こい笑顔を浮かべている彼は私がそれを拒絶する事は微塵も想像していないように見える。そこには不思議な強制力が発生し。私はその手をおずおずと取っていた。


「では、早速城下に繰り出すでござるよ! ニンニン」


「…………」


 だから――そんな事を言う忍はいないんじゃないだろうか――。そんな事を考える私をほったらかしにウサクは部屋から私を連れ出していく。ミュレイはそんな私たち二人を、背後から楽しげに見送っていた……。




召喚、救世主(1)




「しっかし……傭兵とは名ばかりの雑用だよな、俺って……」


 第六界層オケアノスに存在する砂上都市カンタイルは、一日殆どが“夜”である。ロクエンティアと呼ばれる世界は、基本的に無数の鉄板が縦に連なり構築されているのだ。当然、下層ともなれば太陽の光が差し込んでくるのはごく僅かな時間のみなのである。

 他の界層では人工太陽装置と呼ばれるものが存在するが、最下層に等しいオケアノスの住民にそんな物は入手出来る代物ではない。結果、このカンタイルにはごく僅かな時間の日中と、その殆どを占める夕暮れ時……そして一日を支配する夜だけがあった。

 紙袋を片腕に抱えるように持ち、ホクトは溜息混じりに歩いていた。その隣にはホクトと肩を並べて歩く、白髪の少女の姿があった。白く闇の中で余計に冴え渡るような白雪の色はふわふわと歩行のステップにリズムをあわせるように上下している。


「買い物、買い物~。買い物って、楽しいねぇ~」


「……おい、うさ子」


 ホクトに名を呼ばれ、少女は立ち止まった。厳密にはそれは名前ではなくあだ名である。理由は単純明快、彼女の頭から大きなうさぎの耳――のような何かが生えているからである。

 少女、通所うさ子は衣装も独特であった。つやつやとした、不思議な質感の布で作られた服を着ており、一見すると高貴な井出達に見えない事も無い。しかしその実体はガルガンチュアに忍び込み、食料を盗み食べた所為で牢屋に放り込まれた間抜けな少女である。

 牢屋でのやり取りもあって、二人はその後意気投合していた。勿論、うさ子もホクトもガルガンチュアでは絶賛雑用係中である。砂の海豚所属となったホクトは兎も角、何故うさ子までもが雑用になっているのか……それには色々と事情があった。

 話は数日前に遡る。カンタイルに停泊したガルガンチュアで様々な仕事を覚えるホクトは偶然うさ子が牢屋から出される所を目撃したのである。牢屋から出したのはロゼであり、そして何故かロゼは困ったような顔をしていた。


「どうした、ロゼ?」


「……ホクトか。なあ、あんたから何とか言ってくれよ。もう僕はうんざりなんだ」


「……何がだ?」


「記憶喪失なんだって、こいつも……」


「はっ?」


 眼鏡を外し、眉間を片手で揉むロゼ。その傍ら、目をうるうるさせて座り込むうさ子の姿があった。ホクトもそうだったので何も言えないのだが、記憶喪失などそうホイホイ出てくるものでもないだろう。

 乾いた笑いを浮かべるホクトを見上げ、うさ子はうるうると目を輝かせていた。そんな少女を男は腕を組み、上から下までじっくりと舐めるように見つめる。

 ふくよかな胸……愛らしい紅い瞳……。あの耳――のようなもの――はなんだか不気味だったが、細く、しなやかな肢体は十分に魅力的だった。何より胸が大きい……それはホクト的には大きなポイントだった。


「ロゼ……」


 突然真面目な顔つきでロゼの肩を叩くホクト。そうして爽やかに笑顔を作り言った。


「記憶喪失で不安がってる少女に対してお前は紳士的じゃないな」


「…………まあ確かに、紳士的ではなかったかもしれないな」


「そうだ! 女の子にはもっと優しくしろ! それが……組織のリーダーってもんじゃないのか?」


「なんでお前にリーダーうんぬんを説かれなきゃならないのかイマイチ納得行かないが、まあ確かにそうかもしれないな……」


 ロゼの脳裏に浮かぶ、普段からこき使いすぎているリフルの後姿……。時々とても疲れたように項垂れている寂しげな背中を思い出すとなんとなく良心の呵責というものが発生する。


「う、うーん……だが僕は組織のリーダーとしていつも威厳を保つ為にだな……」


「よーしよし、もう大丈夫だぞ~。この眼鏡の兄ちゃんが面倒みてくれっから」


「え? ほ、本当~?」


「おぉい!? 勝手に話を進めるなっ!!」


 気づけばホクトは少女の隣に膝を着き、その頭を撫で回していた。少女は撫でられるのが気持ちいいのか、片目を閉じて為されるがままにしている。ふわふわの髪の質感は髪の毛というより動物の毛に近い。それを堪能するホクトの首根っこをつかみ、ロゼが引っ張り倒した。


「おいコラ傭兵……? 主を無視とはいい度胸だな……」


「へ、別に契約したけどお前の犬になった覚えはないぜ~」


「……減らず口を。“我は命ずる。ホクトに罰を与えよ”!」


 次の瞬間、ロゼの腕に刻まれた紋章が輝きを放ち、気づいた時にはホクトの身体に電流のような痛みが流れていた。身体を仰け反らせ、跳ね回るホクト。それを少女は目を真ん丸くして眺めていた。


「いってええっ!? 何しやがる!?」


「契約は絶対なんだよ馬鹿。あんたは僕の命令には逆らえないの。わかった?」


「ち、ちくしょおおお!! 人権無視じゃねえかっ!!」


「こうでもしなきゃ安心出来ないだろうが……。それより、そっちの子の事だけど、あんたが面倒見るってならガルガンチュアにおいてもいいよ」


 意外と話がすんなりと進み、ホクトもうさ子も動きを止めてしまっていた。まるで奇妙な物でも見たようなその目つきにロゼは居心地悪く視線を逸らす。


「そ、その代わり、あんたの給料から生活費は天引きするからな!」


「な、なんというツンデレ……」


「つんでれー! つんでれー!」


「意味は全くわかんねえけどなんか腹立つ……」


 そんなこんなでもう一度電流の罰を受けた後、ホクトはうさ子の面倒を見る事になったのである。もっとも、二人とも記憶喪失のため面倒をみるなどという問題でもなかったのだが。

 ホクトとしては、組織の中に女の子成分が増えればなんでもよかったのである。砂の海豚は九割は男性であり、女性と会う事は殆どない。絶世の美女もいないわけではないが、棘が多すぎてどうにもならない。


「それに比べ、こっちは棘なさすぎでイマイチ盛り上がらないんだけどな……」


「うん~?」


「いや、何でも……。それより頼まれた買出しの品、多すぎじゃないか……? まあ、これもロゼなりに俺たちが早く生活に馴染めるように気を使ってくれたのかも知れないけどさ」


「そ、そうだったの~!? ロゼ君、とっても優しいんだね~!」


「……いや、あいつは鬼だよ。くそ、契約なんてするんじゃなかった……」


「そうかなぁ~……? うさはね、今の生活がとっても楽しいんだよ~。ホクト君と~、ロゼ君と~……後の人は名前が思い出せないけど~、皆大好きなの~」


 名前が思い出せない時点でそれは大好きなのかどうか疑問なのでは――? そう思ったが口には出さないホクトであった。

 見渡すカンタイルの町並みは広く、人の数も多いように見える。それもそのはず、そもそも第六界層には本来都市など存在しないのである。オケアノスはとっくに滅んでしまった界層であり、そこに広がっているのは無限の砂の海だけである。

 そんな砂の海の上に聳え立つカンタイルは常に移動を繰り返している人工島で、上位界層からの支配から逃れたいと考える人間は反帝国の組織が利用している、反帝国思想のよりどころなのである。

 故に街の治安は決して良いわけではないが、上下関係や出身界層などを気にせず利用することが出来、砂の海豚のような人間にとっては便利な街なのである。当然豊かさは他の界層の都市には劣るが、空気はどの都市よりも垢抜けている。


「いい街だよな……って、うさ子? おーい、うさ子や~い」


 ふと、気づいたら人込みの中を一緒に歩いていたはずのうさ子の姿がみあたらなかった。周囲をぐるりと眺めてみると、数十メートル離れたあたりの屋台の前でうさ子は停止していた。慌てて駆け戻ると、店には串焼きが並んでいる。

 よだれをだらだらと垂らしながら目を輝かせて屋台にすがり付いているうさ子を引っぺがそうと試みるホクトであったが、うさ子はテコでも動かない。串焼きを焼いている男が冷や汗を流し困ったような表情を浮かべる中、ホクトは背後からうさ子の頭を強くひっぱたいた。


「ふぎゅっ!?」


「どこまで食い意地が張ってるんだお前は……」


「あ、あれ? ホクト君、いつからいたの……?」


「うん。さっきからお前をひっぺがそうとしていたわけだが」


「は、はぅう~……。おなかすいたよう……。おなかすいたよう~……」


「帰ったら飯があるだろ?」


「でも、この砂魚の串焼き……おいしそうなの~……」


 よだれをだらだらと垂らし、目をキラキラさせるうさ子。無言でそのよだれをハンカチで拭い、ホクトは溜息を漏らす。


「……すいません、串焼き二つ下さい」


「か、か!? 買ってくれるのっ!?」


「だってお前動かないじゃねえか……どんだけ執念たっぷりなんだよ……」


「わああ~っ! ありがとう、ありがとうだよ~ホクト君! すりすり……♪ すりすり……♪」


「やめてくださいよだれつけないでください俺のズボンそれしかないんですやめてくださいお願いします」


 うさ子の頭を鷲掴みにし、引っぺがそうとするホクト。しかしうさ子はその細い体からは想像もつかないほど強い力で頬擦りを続けており、ホクトは一着しかないズボンが悲惨なことになるのを指をくわえて見ていることしか出来なかった。


「……。すんません、領収書もらえますか? あの……砂の海豚の団長ロゼって名前で……」


 こうして無事串焼きと領収書を手に入れたホクトとうさ子の二人は買い物を再開した。魚の串焼きを美味しそうに頬張り、ほっぺたが零れ落ちそうなほどもきゅもきゅと噛み締めているうさ子の隣、ホクトはそっと買出しの品々の領収書の中に串焼きの領収書を忍ばせた。


「しっかしお前、良く食うなあ……」


「はむはむはむ……っ」


「あ、聞こえてないですか。さいですか」


 とりあえずうさ子がどこかにいってしまわないようにその手を握り締めてホクトは移動を開始する。そうして通りがかった中央の広場で大型の屋外モニターにニュースが流れているのを見つけた。

 空中に浮かび上がった光のディスプレイの中、様々な情報が飛び交っている。ふと、それらの文字は全く見覚えが無いような、そんな奇妙な感覚に囚われた。何が奇妙かと言えば、ホクトはそれを読む事が出来るのである。なのに見た事がないように感じるのだ。

 矛盾は兎も角、足を止めてニュースのテロップを読み続ける。うさ子は既に串焼きを食べ終え、櫛をしゃぶっている所であった。非常に行儀が悪いのだが注意するだけ無駄なので何も言わずに見上げ続ける。


「…………帝国皇帝、誕生百年の記念式典迫る、か」


 ロゼたち砂の海豚をはじめとする反帝国勢力が戦いを挑んでいる男がもうじき誕生後百年を迎えるという。帝国国民にしたら祝うべき事柄なのかもしれないが、この反帝国の街では街頭モニターを見上げる人々は皆忌々しげである。


「つか、百年て……誕生日の事じゃないよな? いや、どういう意味なんだろう……まあ、いいか」


 どちらにせよ今の自分には関係ない――そう考え視線を下ろす。すると、串焼きを持っていたはずの手の先にうさ子がかじりついているのが見えた。一瞬何かの目の錯覚かと思い目をきつく瞑り、そっと目を開いてみる。しかしやはり、うさ子が串焼きにかじりついている。


「おま!? 人の分まで食うやつがあるかっ!!」


「おなかすいたよーう……」


「わかったわかった、もう帰るから!! お家に帰るまで我慢しなさいっ!」


「はぁい……」


 こうして二人は早足で帰路に着くことにした。勿論、串焼きの領収書は経費では落ちなかったので、ホクトの給料から天引きになったのは言うまでもない――。


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