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『終章:狂愛』
さて、全ての事件は解決し、問題は終わりを迎えた。
記憶喪失の主人公が妻を殺した犯人を捜してみればなんと自分だったという極めて陳腐で、つまらなく、ふざけた彼らの事件は幕を閉じたのだろう。
しかし疑問に思う部分がないだろうか?
しかし解き明かされていない謎があるのではないだろうか?
相本間近の目覚めに違和感はなかったろうか?
岡朋美の突然の怒りは本当に相川の失言が原因だろうか?
相本夫婦の喧嘩の理由は何だったのだろうか?
何故相本間近が上川を同性愛者だとわかったのだろうか。
岡朋美の夫の死やストーカーは関係がなかったのだろうか?
死ぬつもりで自分を殴れば他人に殴られたと見做されるだろうか?
灰皿を持ち去ったのは誰だったのだろうか?
相本間近が犯人であれば何故ガラス戸が割られていたのか?
そして変身とは、一体何を指していたのだろうか?