デイルームという空間
鶴を折り続けて数日。和式便所で排便してるのを見られるのも慣れた日にそれは突然やってきた。ちなみに和式便所なのにも理由がある。洋式だと、便座に立ち頭から飛び降りる人がいるらしい。人の死にたいという欲求は本当にすごい。
話を戻そう。ある日突然
「外にでてみようか?」
と、主治医にいわれた。外?わたしは頭が・になった。退院できる訳でもないのに、外とはなんだろう?
「2時間デイルームで過ごしてみよう。」
「はぁ…」
デイルームってなんだ?保護室しか知らない私は不安になった。でも、ここから2時間もでれるなんて、今より良いに決まってるじゃないか!不安をぶんぶんと消して、そのまんまデイルームへとつれていかれた。
鍵のかかった廊下の向こうにまた鍵のかかった扉。その向こうにナースステーションがあり、そこを通る。チラリと覗くと保護室が映っていた。
(まじで排便も丸写しだな)
精神科の病棟にはナースマンが多いので、かなり恥ずかしくなった。
そしてデイルームについた。なんだ普通の病院のデイルームとかわらない。長い机に椅子がならんでいる。テレビに公衆電話、それに小さな机もいくつかあった。
私が入るなりそこにいた患者達が一斉に振り向く。
(え?みんな普通の人にみえる)
これが私のデイルームでの1番の感想だった。