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閉鎖的空間の中で  作者: めい
7/8

謎の足音

そして1つ私に心変わりができた。解離性同一性障害のふりをこの病院にいる間はやめようということだ。なんの得もない。


常々感じているのだが、私はサイコパス気味な人間なのではないかと思う。自分の損得で物事を選び、人を操るのが上手い。もちろん人を刺したりしないし、虐殺を夢見たりはしないので、ホワイトサイコパスの類いじゃないかと自覚している。双極性障害には間違いはないのだけど、解離性同一性障害は人を操る為の嘘なのだし。


「いつここからでれるんですか?」

イケメンに聞いてみた。

「それは先生に聞いてみないとわからないね。めぐみちゃんの主治医は医院長先生だから、今度の診察の時に聞いてみるといいよ。じゃあね。」

「わかりました。」


約立たずのイケメンはそう言い残して去って行った。というか、私の主治医の小太りは医院長だったのかと少し驚いた。


その次の日だったと思う。扉につけられたアコーディオンカーテンが開かれているはずの時間に閉められた。私は不安に駆られて扉に近づいた。内側にはドアノブの無い扉の前に立つと、足音が近づいてきた。結構たくさんいるみたいだ。コソコソと声も聞こえる。なんだろう?


「ここは特に静かにして」


誰かの声がして、しずかになる。なんの行列だろうか?


「うぉおおおおおおおおお!!!!だせよ!!!」


お隣さんも足音で興奮しているようだ。私も隙間から目をこらす。しかし、人影しか見えなかった。その足音は遠ざかっていった。この時は、私もこの足音の1人になるとは思ってもみなかった。

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