第4話 [王国側]国に対する不信感
第4話の投稿です。
「ふむ、残ったのは4人だな。では、これから早速訓練に入ってもらう、入ってくれ」
ガチャ
扉が開く。屈強そうな鎧を着た男とローブを纏った女性が入ってくる。勇者達の前に立ち話し始める。
「俺は、騎士団長を務めるグレンだ。勇者達の武術の訓練を任されている。よろしく頼む」
「私はリズ、宮廷魔術師長をしているわ。魔法の訓練は任せてちょうだい」
「では、先に武術の訓練から行う、付いてきてくれ」
勇者達は訓練場へと案内される。
「お父様、話が違うではないですか、ダージリン貴方もですよ、自由にさせるとの話でしたのに」
「これが国に取って最善と思っての事、わかってくれ」
「そうです、姫様。何か問題になってからでは遅いのです」
「わかりました、先に失礼します」
ガチャ
「彼間様は何処ですか?」
「はい、門の外へ案内し、支度金を渡して戻って参りました」
「そう、戻っていいわ」
城の外へと走る、こんなに走ったのはいつぶりでしょう。間に合うと良いのですが。
あっ、あれは彼間様。
「お待ちください」
気づいてないようですね、行ってしまいそうです。
「彼間様、お待ちください」
やっと聞こえたようですね。
大きな声を出すのは疲れます。
「はぁ、はぁ、はぁ……追い付けて良かったです」
なんでしょう?凄く期待に満ちた目をされています。
「どうしました?エルア王女様」
「私達が呼んだのにこんな結果になりすみません。貴方が追い出されるのではないかと私は分かっていました。
ですがお父様を止める力は私にはありません。なので、少しでも役に立つものを入れて置きました。神のご加護がありますように」
これで少しは役に立てたでしょうか。
「ありがとうございます。では、また会う機会がありましたら」
はい、どうかご無事で、楽しく過ごされる事を願っています。
その頃勇者達は訓練場にて説明を受けていた。
「この中から、好きな物を選ぶといい。使って見て合わなければ変えたら良いが、大抵は最初に良いと思った物が使いやすかったりするもんだ」
置いてある物は、小手、短剣、片手剣、大剣、槍、杖の6種類だ。
「僕は片手剣にします」
「私は杖ね」
「うちは小手かな」
「わ、私は……短剣にします」
「では各自、実力を見たいと思う、俺は攻撃しないから1人ずつ好きなように打ち込んでこい」
お読み頂きありがとうございます。
評価の方よろしくお願いします。