第2話 [王国側]国王の思惑
第2話は国王側目線となっております。メインストーリー中心にして行きますが、偶に別視点が入りますのでお願いします。
ーー天達が部屋に戻って寛いでる時。
「お父様お呼びでしょうか?」
「うむ、エルアよ。お主から見て勇者はどう思う?」
「そうですね、皆ユニークスキルを持ち能力も高く期待出来ると思います」
「それは、勇者の事だな。勇者ではない者についてはどう思っておる」
「初期能力は……私達と変わりませんが、招いたのは私達です。出来る限りサポートして差し上げたいと思っております」
「甘いぞ、エルア。今に勇者とそうでない者の違いに気付き、劣等感が生まれる。危ない因子は早めに片付けた方が良いとは思わんか?」
「な、お父様、彼間様を切り捨てるおつもりでしょうか?巻き込んだのはこちらですよ」
「別に切り捨てる訳ではない。城から出て好きな事をさせてやった方があやつの為ではないかと言っておるのだ。
勿論最低限の旅支度はしてやるつもりだ。国民にも勇者ではない者をいつまでも城で養っていては王族としての面子にも関わってくる。わかってくれエルア」
「し、しかしお父様……」
ガチャ
「話はつきましたかな?」
「ダージリン、貴方までお父様と同じ意見なのですか?」
「私はどちらの意見も一理あると思っております。どうでしょう、ここは勇者様方と彼間様全員に提案をしてみては。それでは不満ですかな?エルア様」
「いえ、それがよろしいでしょう。私の方から明日話したいと思います」
「うむ、では王の間にて同席しようかの」
「はい、では失礼します」
ガチャ
「お父様は、何を考えているの。彼間様を追い出すおつもりでしょう。私に止める力はありません、せめて少しでも旅支度を整えて差し上げる、これが私に出来る最善でしょう」
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