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紅に染まる白へ  作者: 宇茶野
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5︰『蒼の少女』

第5話です。よろしくお願いします。

ーーーー苦しい。


ーーーー息が、出来ない。


鼻からも口からも、水が入ってくる。


ーーーーこのまま、死ぬのかな。


身体が重い。どんどん奥へと沈んでいく。


ーーーー助けて、シェドさん…。


伸ばした左手に、そっと誰かの手が触れた。


誰かの手が私の手を引っ張って、何かに当たる。


それは、ふわふわしてて、あったかくて。


でもどこかで、私はこの手を知っていて。


ーーーーすごく、安心する…。


私の意識は、そこで途切れた。


✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

「………ん」

少し古びた、白い天井が目に入る。


「あ、起きたんねー」

のんびりとした、柔らかな声がすぐ近くで聞こえた。


「…ここ、は?」


「『海の家』言うてな、海の近くの家やんね!あんたら、砂浜で倒れとるから、もう死んだかと思ったんよー」

独特の言葉だが、なんとなく理解した。


ティアを砂浜まで引き上げたあと、意識を失ってしまったらしい。


「助けて…くれたのか?」


「あー、まぁ、そうなるやんね!」

上の方でひとつにまとめられた蒼い髪がさらさらと揺れる。


「んっ…」

すぐ隣で、幼い声が聞こえてきた。


「あ、起きそうやね、お水とか持ってくるわー」

蒼い髪の少女は立ち上がって、どこかへ行ってしまった。


そっと、横を見る。

「…よかった」

ティアが無事なことに、安心している自分が居て。


ーーーーなんで、だ?


死ねばよかったのに、と、普通なら思ってもおかしくないのに。


「ふふー」

寝ながら微笑むティアを見ながら、胸の奥の何かが少しずつ大きくなっていくような、そんな気がした。



シェドの名前を忘れていた作者であります!ごめんねシェド!!!!!()

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