第三章「始業式&着任式」
「え〜…、皆さん、春休みは楽しく過ごせましたか?」
早速校長先生様のご質問。
うっぜーー…、んなプライベートなコト
訊いてどうするんだよ…。
積木は苛々と思った。
「…だから、えー、やっぱり春休みは読書するのが
良いと思いますよ…。例えば一日十頁本を読んだとしたら、
三十日、つまり、一ヶ月で三百頁読める、ということです…。」
ホンット、ウザイ。んなことテメェーに言われなくても
わかるっつぅの!
第一そんな事言うならお前のデコハゲを
リー○2○にでも言って直してこいよ…、
コッチが笑えて集中できん。
「……えー、そろそろ皆さん、私の話に飽きたかな?」
校長先生は皆の態度を見て苦笑混じりに言った。
ハーイ、とふざけた声が飛び交う。
「えー…では飽きてきたようなので、
そろそろ皆さんに新しく本校に着任される
先生方を紹介します…。」
うえ…、やっと終わったと思ったら次は着任式か…。
どーせ生徒に好かれようと馬鹿発言して笑わせようと
する単細胞な先生しかいないんだから、一々
紹介しなくていいっつーの!
積木は呆れながら思った。
「えー、まずは昨年の長谷川先生の後に継ぐ、家庭科と
音楽の担当となる、佐武 綾芽先生です。
佐武先生は………。」
ハイ、長い説明省略。
佐武先生、校長先生の説明が終わると、椅子から立ち上がって
にこやかに一礼。
背が低くて若くて、可愛いくて、男子に人気間違いなし、だろう。
「えー、次は昨年の西岡先生の後に継ぐ、
全学年国語担当の、小野寺 祐司先生です。
小野寺先生は………。」
ハイ、長い説明省略。
小野寺先生も、校長先生の説明が終わると、椅子から立ち、
手を後ろに組んで軽く一礼。
積木は小野寺先生を観察した。
眼鏡を掛けている男の先生。顔はまあまあかな。
年は、担任の田宮先生より少し下って感じ。(つまり45の上か下か。)
髪型は…、説明するのが難しい。前髪は
白髪と少量の黒毛が混ざっている。
後ろはほぼ全部黒毛。
後ろから見れば普通だけど、前からみれば、
なんというか…、左と右に分かれていて…(七三ではない。)
左髪が左ちょっと上に靡いてて、右は普通に
少なくとも左髪よりは右下に靡いている。
まぁそんな感じで、なかなか似合っている。
ハイ、小野寺先生の説明終了。(ほとんどが髪型だが。)
フゥ…つかれた。
あ、
ちなみに、小野寺先生は三年二組の副担任で、
佐武先生は積木の隣のクラスの、二年二組の担任だ。
「ハァ……。」
教室へ戻るとすぐに積木は溜息が出た。
加奈と離れてのコレからの学園生活、
絶対つまらないだろーな…。マジ人間嫌いが酷くなるよ…。
積木ちゃん…、言葉が
悪いですね…w