第3章 第13話 引っ越しと新しい仲間
館の増改築の打ち合わせが終わってから三日後、工事準備が出来たのか職人さん達の現地入りがはじまった。
家の鍵を開けるのに悠里が現場入りして、工事の立ち会いをする。工事中に職人さん達に相談された時の受け答えなどもやっているので、ただ立っているだけではない。
悠里だけ皆と別行動なので、工事期間中のアリスレーゼとミヤビの鍛錬は他のメンバー達に任せている。
工事の打ち合わせから一二日後、館の増改築と補修が全て完了した。その出来に満足した悠里は職人さん達の事務所に大樽のエールを送って感謝を伝えた。
◆◆◆◆
「ということで、明日からは自分達の部屋決めたり家具買いに行ったりして家作りの期間にしたいと思います」
夕食の席で館の工事完了を報告して、明日からの予定変更を告げた。
「「「「「おお~!」」」」
四人がパチパチと拍手する。
「まずは館に行って、使いたい部屋とメイドさん達の部屋を決める。その後、ベッドだけでも良い物を買って各部屋に設置する。個人部屋の机とか椅子、クローゼットとか、リビングやダイニングの家具は後回しでも良い。先ずはベッド。寝れるようになれば宿から移れるからね。そして奴隷館でメイドさんと護衛を雇おう」
悠里が優先順位を決めて話をすると、アリスレーゼがふと湧いた疑問を問う。
「何時も思うけど、主様は奴隷を“買う”じゃなくて“雇う”というよね?」
「奴隷は“財産”の扱いなのは分かってるけど、仕事をしてもらう“人間”として見たいからね。異世界人の価値観を引き摺っているだけだよ」
「そういうものかね?まぁ、そのお陰で楽しい奴隷生活が送れているんだけどね?奴隷落ちさせたやつらが今の私をみたら、きっと悔しがるよ」
悠里の説明になんとなく理解を示したアリスレーゼ。
「ですね。私も実家にいた頃より幸せだと断言できます」
ミヤビも笑顔でそう伝える。
「そう思ってもらえてたらこっちも嬉しいよ」
翌朝は早朝鍛錬だけして午前中から館に行った。最初に風呂場がどうなったかを見に行き、予想以上の出来に歓声があがる。それをみて悠里は口角を緩める。
「思った以上に立派な浴場になってました」
「うん、貴族の館でもあまりないくらいかもね」
ミヤビとアリスレーゼが嬉しそうに話をしている。
「皆、まずは部屋決めだよ?」
悠里が風呂場から女子達を引き離し、各階の部屋を見て回る。
各個人に割り当てる部屋の作りは大体二パターン。一部屋だけの寝室兼用の作り、部屋に寝室と衣裳部屋が隣接している作り。
二階にあった使用人用の狭い部屋は、壁を取り払って二部屋を繋げて一部屋にしている。
この家に住むのはチームメイトの六人と新しく雇うメイドが三人、護衛が三人。居住用の部屋は結構余っている。来客用の部屋を用意するのはともかく、空き部屋を無理に埋める必要はないと思っている。必要に応じて必要な部屋にリフォームすれば良い。
書斎、執務室、応接室あたりは寝室兼用の一部屋を家具屋や調度品で改装すればよい。
一階はリビングとダイニング、キッチンがあって、風呂場の別館ともつながっているため、共用スペースのフロアになると考えている。
「メイドさん三名と館の護衛三名の部屋は二階割り当てで良いよね。チームメンバーは三階と四階にしようと思っている」
寝室と衣裳部屋がついた大きなタイプの部屋は四階にあるので、悠里と祥悟、湊の部屋になった。アリスレーゼとミヤビは三階に入ることにした。二階には新しいメイドと護衛達の寝室兼用部屋を割り当てた。
正直かなり豪華だ。新たに六人雇って探索者チームをさせる考えもあるので、もうクランハウスかもしれない。
「よし、使う部屋は大体決まったね。家具屋に行こう」
工事中に業者さんに教えてもらった家具屋に行き、まずは各自が好みのベッドを探す。メイドと館の護衛用にセミダブルサイズを六台に決定。悠里と祥悟はそれぞれダブルサイズ。湊のベッドは面白がって天蓋付きのクイーンサイズを選ばせ、アリスレーゼとミヤビは天蓋付きのダブルサイズを選んでいる。
ベッドが決まったらリビング用にソファ四台とテーブル、ダイニング用に二〇人くらいで使えそうなテーブルと椅子をセットで選択。
応接用のテーブルとソファーを4台、各自の部屋用の机と椅子、ソファ、ワードローブ、姿見などを部屋数の分揃え、その他に個人個人が欲しい物を選ばせた。
バス用品も取り扱いがあったため、タオルやバスローブ、石鹸、洗髪量などもここで大量に確保して最後に現金一括払い、【異空間収納】に物を言わせたお持ち帰り。
キッチン用品の店は別のところに移動し、食器棚や皿、カップ、ポット、カトラリー、包丁や鍋等の調理器具などを買い揃えた。
とりあえず生活できそうなだけの物資を急ぎで揃えたので、昼食を挟んでから以前に使った奴隷館へ移動した。
「こんにちは、店主。お久しぶりです。また来ました」
「これはこれは。【彼岸花】の皆さま、お久しぶりでございます」
「今回は館の管理と料理を任せられるメイドを三名。戦闘力があると尚良しです。それと護衛役に戦える女性を三名で、計六名を考えてます。前回通り、欠損や怪我はこちらで治します。実年齢と種族も不問です」
悠里が代表して話を進める。
「畏まりました、それでは適任者を見繕ってまいります」
待機時間にはまたメイド奴隷がお茶を淹れてくれた。
「今回は人数多そうだから時間かかるかな」
悠里が隣の祥悟に話しかけた。
「ん、そうだな。でも女性だけだから一気に選択肢が減るんじゃないか?というか護衛とか男でも良くない?」
「女性所帯のチームに他の男が加わると色々面倒じゃないか。男入れるなら宦官の刑に処すぞ」
「お、おう……。それは可哀そうだな。女性で良いわ」
「主様は心配性で独占欲が強いのだな」
アリスレーゼがくすくすと笑い、ミヤビが袖で口元を隠して肩を震わせる。居心地が悪くて顔の向きを変えると、エフィと湊の揶揄い顔が向けられていて、悠里は黙ってお茶を飲んで誤魔化した。
しばらくすると店主が女性達を引き連れて戻ってきて、テーブルに噓発見器を置いた。
「まずはメイド役からご案内しますね」
前回同様、種族不問で【生活魔法】レベルが使用できてメイドに従事でき、料理もできる。更に戦闘適正か戦闘経験がある者という厳しい条件を潜り抜けた一〇名が並ぶ。
それぞれの簡単な紹介と戦闘適正あるいは戦闘経験を店主が紹介し、その後に本人達からの自己紹介と売り込みを確認する。
中には前回も会った顔がいる。チーム内で念話による会議を行いつつ検討した結果、前回もいた失明した耳長族と金髪と金の瞳で両腕欠損の獣人族、初顔の陽下吸血族の吸血族の子を指名した。
こちらの新顔の陽下吸血族の子は、奴隷館にきた経緯は殆どアリスレーゼと同じ境遇だった。身分というか育ちが良いので料理は殆ど経験がないと自分でも言っていた。しかし料理を学ぶ意欲はあるそうなので、メイド枠に残した。身長は一五五センチ程で顔はアリスレーゼと似て綺麗と可愛いの同居した顔立ち。髪色はミルクティー色で赤い瞳をしている。
「次に戦闘重視の護衛役をご案内します」
入れ替わりで護衛用の女性一〇名が案内されてきた。今度も前回みた顔が混ざっている。念話会議の結果、前回も居た竜人族の女性と片腕片足欠損の鬼人族、新顔で片脚が不自由で松葉杖をついた竜人族を指名した。身長は一七五センチ程で悠里とほぼ同じ身長。淡い茶色の髪と瞳で、凛とした雰囲気はレティシアと通じるものがあるクール美女。脚を壊すまでは傭兵をやっていたという。
とりあえず指名した六人を残してもらい、悠里達からの自己紹介と、メイド役と護衛役とにそれぞれ求める任務の説明。どちらにも探索者登録もしてもらって、探索者稼業と屋敷を担ってもらうチームにする予定を説明する。待遇面もアリスレーゼとミヤビと同様の説明をした。
その条件で契約したいかを再確認し、六人とも同意してくれたので店主に六人分の見積りを依頼した。
見積りが来る前の待機時間に、失明した耳長族が怪我について不安に思っているのか失明した自分にメイドが務まるのかと聞いて来た。怪我は全部治しますから、安心してください。と伝えたが、不安そうな様子は拭えていなかった。他の前回もみた顔の三人は両脚が欠損していたはずのミヤビを目の前にしているので、そういう事だろうと納得していて落ち着いている。片脚の不自由な竜人族は半信半疑だが欠損ほど酷くはないのでまだ期待寄りの表情か。
店主が見積りを持って戻ってきて、その内訳と額を悠里に見せる。
悠里はそれに目を通して頷くと、隣室に案内されて机のトレイの上に現金一括で会計を行い、店主が受領を宣言して元の部屋で魔法契約の手続きを行った。
契約が成立した後、店主とも守秘契約をおこなって、指名した五人の治療にあたる。祥悟は前回やって自信が付いたからか、今回は自分で治癒役をするとは言い出さず、話の流れでそのまま悠里が対応した。
失明した耳長族のユーフェミアは視力を取り戻した。
両腕を欠損した獣人族のメノアは欠損した両腕を取り戻した。
片腕と片脚を欠損した鬼人族のカルラは腕と脚を取り戻した。
右脚を悪くして自由の利かなかった松葉杖の竜人族クローディアは、右脚の怪我が完治した。
陽下吸血族のアマリエと竜人族のレティシアは身体的なハンデは負っていなかったので、傷の言えていく他の同輩達を見て微笑んでいた。
視力や欠損部位、自由の利かなかった脚が全て復元された四人は涙を流し、声にならない感謝を述べた。その様子に貰い泣きするレティシアが涙目を擦っているのをアマリエが肩に触れ小声でレティシアに何かを伝えていた。
「よし、皆治った部分の調子は大丈夫そうかな?」
悠里が治療した四人に聞くと、四人とも目を赤くしつつ頷いた。
「それじゃあ六人とも、申し訳ないけど早速次に行こう?結構予定が詰まっていてね。先ずは探索者ギルドで探索者登録と魔法の鞄の購入、テーラーに移動して服や下着なんかを買わないとね」
湊が六人に微笑みかけ、この奴隷館に来た時の倍、一二人に増えた一行の移動を促した。
「それじゃ店主さん、今日もありがとう。またがあればよろしくね」
悠里が店主に挨拶をして、全員で奴隷館を出た。
新しい仲間達を加えて最初の行先は探索者ギルドである。
皆でぞろぞろと探索者ギルドに入ると美女美少女ばかり一〇人を連れて歩いているため、いつもより目立っていた。
新顔が多いことから【彼岸花】と気付かず絡もうとして、周りに取り押さえられた馬鹿はいた。
先ずはギルド内のショップに行って新しい六人に小型で大容量の魔法の鞄を購入して渡し、これからの各自の買い物した物は魔法の鞄に入れて持つようにと言い含めた。ついでにアリスリーゼとミヤビも魔法の鞄を小型で大容量な物に買い替えて与えた。大きなリュック型はとりあえず荷物の入れ替えが終わったら悠里が受け取って【異空間収納】に入れておく予定。
魔法の鞄を買った後は受付に寄って六人の探索者登録を行う。レティシア、クローディア、アマリエ、メノアは初登録だがユーフェミアは探索者歴三〇年の≪中級≫、カルラは探索者歴四〇年の≪上級≫である。奴隷落ちしたことで探索者の視覚は凍結されていたが、今回は凍結されていた視覚の復帰と、未経験者全員の登録手続きを行った。
ギルドでの用事が済むと、次は湊が張り切ってテーラーに案内していく。
湊が新人六名を着せ替え人形にして、湊の趣味で着せたいと思った服や下着と、本人の趣味に合う服と下着を選ばさせると、持たせた籠に商品をキープさせていた。ついでにメイド三人にはメイド服も買い与えていた。ミニスカタイプのなんちゃってではなく、正統派なロングスカートタイプだった。持ち帰りできる物は精算を済ませ、各自が魔法の鞄に収容しておいた。
悠里は湊に、「女子全員のドレスもオーダーメイドしてもらって」と伝え、男子二人もオーダーメイドで貴族福風な礼服としてジェストコールを一着ずつオーダーした。
買い物とオーダーメイドの注文が終わったら武具屋に行く予定だったのだが、女性陣のオーダーメイドが想像以上に時間がかかり、終わった頃には夕食時になっていた。
人数が大分増えたので広い席を繋げて使い易い【森の古城亭】の食堂で席を繋げてもらう。
「うちは奴隷でも一緒のテーブルで一緒に食べるのがルールだからね。覚えておいて」
全員を席につかせて一緒に夕食を食べた。
食後は長いことお世話になってきたこの【森の古城亭】のスタッフ達にお礼を伝えつつチェックアウトした。先払いしていた差額はお店への感謝ということで収めてもらった。
宿を引き払って連れ帰る先は、増改築の終わった【彼岸花の館】である。
「今日からこの館が俺達と君達の新しい家だよ。よろしくね」
悠里達が口々に歓迎の言葉を送る。
新人六人には二階の個室を一人に一部屋与えることを告げ、部屋を割り当ては六人で決めさせる。使う部屋が決まった者から朝から買い物して持ち帰りしていたベッドや家具を設置して回った。
それが終わったら一階のリビングに集合させ、武器や防具などの好みや希望を聞き取りをする。
耳長族のユーフェミアは弓が得意で近接武器は小剣か短剣がサブ武器。防具は軽装備が好み。魔法は火水土風樹光。
獣人族のメノアは二刀流の小剣か短剣にサブ武器は格闘戦。防具は軽装備が好み。魔法は火水土風雷光。
吸血族陽下吸血族のアマリエは細剣か長剣。サブ武器は格闘戦。防具は軽装備が好み。魔法は火水土風雷闇。
竜人族のグローディアは幅広肉厚の重い長剣と大盾、サブ武器には戦棍を希望。装備は重装備志向。魔法は火土が得意で水氷が苦手。
竜人族のレティシアは長剣と大盾に重装備が好み。サブ武器は小剣。魔法は水氷で火属性が苦手。
鬼人族のカルラは武器は大斧やハルバードなどの重い武器が好みで、サブ武器は小剣か格闘戦。重装備が好き。魔法は火水氷雷。
聞き取り結果と職務から装備をどうするかを検討する。明日こそ装備を買いに行きたい。
翌朝、早朝鍛錬だけやって午前中から出かける。今日こそ武具の調達の目途を立てたい。以前にギルドで聞いていたオーダーメイドに対応してくれる工房に行った。
メイド三人には天銀合金糸で編んだメイド服とオーバーニー・ソックス、二の腕の中ほどまである長手袋の組み合わせを指定。格闘戦対応の籠手とブーツも合わせる。
付与は【血払い】、【自動清浄】、【自動サイズ調整】、【環境適応】、【耐久強化】、【魔力浸透率強化】、【氣浸透率強化】、【虫除け】
護衛三人には天銀合金糸で編んだ騎士服で、ホットパンツにサイハイ・ソックスを合わせたもので指定。格闘戦対応の籠手とブーツも合わせる。
付与は【血払い】、【自動清浄】、【自動サイズ調整】、【環境適応】、【耐久強化】、【魔力浸透率強化】、【氣浸透率強化】、【虫除け】
メイド三人には天銀合金の軽金属鎧もオーダーした。デザインは甲冑衣装風。
付与はメイド服と同等に内容に【静穏】を追加してある。
護衛三人には護衛らしく天銀合金の重金属鎧もオーダーした。デザインは甲冑衣装風。
付与は騎士服と同等の内容に【静穏】を追加してある。
今日は女子の意見を聞かずに悠里が独断で全部勝手に決めた。文句は受け付けない。
天銀合金製の諸刃の短剣を二四本、全メンバーに二本ずつ配備のため依頼。
付与は 【血払い】、【自動清浄】、【耐久強化】、【斬れ味強化】、【貫通強化】、【自動修復】、【魔力浸透率強化】、【氣浸透率強化】
カルラに天銀合金製の大斧を一本。
付与は 【血払い】、【自動清浄】、【耐久強化】、【斬れ味強化】、【自動修復】、【魔力浸透率強化】、【氣浸透率強化】
カルラのサブ武器にとアマリエのメイン武器に天銀合金製の長剣を一振ずつ。
付与は【血払い】、【自動清浄】、【耐久強化】、【斬れ味強化】、【貫通強化】、【自動修復】、【魔力浸透率強化】、【氣浸透率強化】
メノアに天銀合金製の小剣を二振。レティシアのサブ武器に一本。
付与は【血払い】、【自動清浄】、【耐久強化】、【斬れ味強化】、【貫通強化】、【自動修復】、【魔力浸透率強化】、【氣浸透率強化】
大盾の付与は【血払い】、【自動清浄】、【耐久強化】、【自動修復】
アマリエに天銀合金製の細剣をサブ武器に一本。
付与共通では【血払い】、【自動清浄】、【耐久強化】、【斬れ味強化】、【貫通強化】、【自動修復】、【魔力浸透率強化】、【氣浸透率強化】
レティシアとクローディアには幅広肉厚の天銀合金製の長剣を一振ずつと大盾を一つずつ。
付与は【血払い】、【自動清浄】、【耐久強化】、【斬れ味強化】、【貫通強化】、【自動修復】、【魔力浸透率強化】、【氣浸透率強化】
大盾の付与は【血払い】、【自動清浄】、【耐久強化】、【自動修復】
レティシア、クローディア、カルラの護衛組には総天銀合金製の斧槍も持たせる。門番的な意味での悠里のイメージによる。
付与は【血払い】、【自動清浄】、【耐久強化】、【斬れ味強化】、【貫通強化】、【打撃強化】、【自動修復】、【魔力浸透率強化】、【氣浸透率強化】
クローディアのサブ武器に総天銀合金製の戦棍を一本。
付与は【血払い】、【自動清浄】、【耐久強化】、【打撃強化】、【自動修復】、【魔力浸透率強化】、【氣浸透率強化】
ユーフェミアの弓は【レンドルミュール武具店】で店員おすすめの弓と、矢を五樽購入。
付与は【血払い】、【自動清浄】、【耐久強化】、【貫通強化】、【飛距離強化】、【自動修復】、【魔力浸透率強化】、【氣浸透率強化】
ユーフェミアの弓以外はオーダーメイドのため、完成に多少時間がかかる。
それまでは【異空間収納】の肥しになっていた中古装備を皆に回して使ってもらうことになる。
自分達の命の値段と考えれば、武具はいくらお金を掛けても掛け足りない。オークションで稼いだお金である。爆買いして使って経済を回すのが正しいのだ。
それから一ヶ月後、オーダーメイドしていた男子のジェストコールと女子のドレスが届いた。各自に魔法の鞄や【異空間収納】にしまっておくように指示する。名が売れてしまったので突発的に貴族と謁見イベントが発生した時の対策である。
更に一ヶ月後、オーダーメイドしたメイド服と騎士服、大斧、長剣、小剣、短剣、戦棍に大盾が届いた。
更に一ヶ月後、オーダーメイドした重金属鎧と軽金属鎧も届いた。これでメイドと護衛に注文していたものが全て揃った。
オーダーメイド品の到着待ちをしている間、【彼岸花】メンバーは勿論だがメイド組と護衛組にも鍛錬を積ませている。
【彼岸花】の留守を守ってもらうのだ。強くなって貰いたい。




