3話 長い名前
私は知らない子の名前を聞いたが最初に注意を言ってきた。
「名前長いよ?」
「例えばどんな感じ?」
「んーとね……ワーダニル・グラスティア・イラスティア」
「ちょっと待って待って」
「どした?」
「何文字あるの?名前」
「うーん、数えてみる」
知らない子はブツブツと自身の名前の文字数を数え始めた。
「ワーダニル・グラスティア・イラスティア・オラクル・テンタクルスター・セラフィスだから……何文字?」
どうやら知らない子は私に数えさせようとしていた。
「ごめん、もう一回言って?」
「ワーダニル・グラスティア・イラスティア・オラクル・テンタクルスター・セラフィスだね」
「言いにくいしセラフィスって呼んでもいい?」
「いいよ」
「それで文字数ね……34文字だね」
「ながーい、それであなたの名前は?」
セラフィスは私の胸をぎゅっと握って期待の目で見てきた。
「安達翠憐だよ」
「ならレンって言ってもいい?」
「スイって呼んでほしいな」
「ならスイ!」
「いいね~」
そして私たちはこの場にいると信仰者に見つかると思い、とりあえず街に向かうことにした。
「セラフィスは移動に触手を使うのね」
「歩調あわせたほうがいいの?」
「できれば合わせてほしいね」
「うい」
セラフィスは私の歩調にあわせてくれてなぜか私はほくほくとしていた。
「どしたー?」
「いやなんでもない……かわいいだけだ」
「一応神だけど……かわいい神でいい?」
「それだね!」
そんな事を言っていると草むらから何かが飛び出してきた。
「……ちょっと待って」
セラフィスは私の歩を止め、あたりを見回し始めた。
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