20話 いわくつきの廃墟
私とセラフィスは隣のギルドで廃墟に関することを一通り教わることになった。
「この付近にある廃墟はちょっとだけ変な噂があるんだよね」
「例えばどんな噂なの?」
「上から水が垂れてくるとか何もない場所から光が自信を照らしてくるっていう感じの噂だね」
(雨漏りしてるってことなのね)
「わかった、私たちが一度行ってみる。その後に住むか決めるってことでいいよね?」
「そうですね、じゃあ行きましょうか」
私たちは街はずれにある廃墟に向かって移動をし始め、廃墟にたどり着いた時に発した言葉があまりにもひどかった。
「うわ……竜巻が直撃したのかな」
「いや、これ修復できるの?」
私とセラフィスは若干修復するということに対して気が失せていた。
「じゃ、中に入りましょうか」
廃墟の中に入ると内装は崩壊はしていないが所々荒れている様子だった。
「ここは元々高貴な人が住んでたのかな」
「そうみたいですね、レットカーペットに高そうな絵画……どうして盗まれていないかが謎なんですけどね」
所々に白骨化した死体がある程度で他は気にならなかった。
「問題なのは外装なのかな」
「そうですね、内装が綺麗で外装が荒れているのは日常茶飯事なので」
「そんな日常茶飯事嫌だよ!?」
「例えば恋人に会いたくてナイフを使って壁を登ったりするので基本的に外装はボロボロって事が多いですね」
「そうなんだね……」
「ここを改装します?」
「出来る範囲でやってみようかなって私は思ってるけどセラフィスはどうなんだ?」
「私の力で何とか修復できるかがわからないけどやってみようかな」
そして私はこの廃墟の鍵を受け取り、とりあえず壊れている箇所を調べていった。
「外装は丸々張り替えと考えて……内装は少しだけのリノベーションで十分かな」
「だね~それで建材はどうするの?」
「問題はそこなんだよね……雨はこの地域降ると思うし」
そう考えている頭でふとアイデアが湧いた。
「そうだ、土で壁を作ろう」
「土って、水を加えて泥にしてから塗るの?」
「そういう事だね。だけどいい土じゃないといけないんだよな、ツチツチした土はないかなぁ」
言っている意味はセラフィスには分からないが私は分かる。良質の土を探し出すことだ。
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