16話 グロテスクなやつ
私たちはヤツが逃げていった方向に向かって歩いたがどうやらダクトは壁を貫通しているらしい。
「うーん、行き止まりだね」
「そうだな、壁を壊したら通路があるのだろうか」
「壁を壊す……ねぇ」
私は行き止まりの壁を軽く叩いた。すると軽い音が鳴った。
「うーん、どうだろ」
私は通路の壁を叩いた、何かが詰まっているような音が鳴った。
「セラフィス、壁に向かって触手攻撃」
「分かった、だけど威力が不十分そうだけど」
「それは私が補う」
私はセラフィスの前に緑の魔法陣を展開した。
「ありがと、セイヤ!」
セラフィスは私の魔法陣を触手を通して壁に打撃を与えた。壁がボロボロと崩れ、そして通路が現れた。
「ほら俺の言った通り通路があったぞ!」
ウィットフォードさんは私に顔を近づけてきた
「顔を近づけないで。吐き気がする」
私たちは現れた通路を歩いて行くと通路の真ん中に化け物がいた。
「……何こいつ」
「何かわからんが食らえ!」
ウィットフォードさんは地面に鉄球を投げ、そして電流の線を出した。
「ほらこっちだ!」
続けざまにウィットフォードさんが鉄球を投げ、ヤツを痺れさせてこっちに来た。
「こっちに来てるよ!?」
「ああ、だがさっき撒いた鉄球の技。プラズマラインで感電させられる!」
ヤツは一直線でこっちに向かってきたがウィットフォードさんのプラズマラインに引っかかり、そしてそのまま黒焦げになった。
「ウィットフォードさん、急にお肉が食べたくなったんですけど」
「奇遇だな、俺も焼き肉を食べたくなった」
辺りには肉が焼けた匂いが漂う中、私たちは焼き肉の気分だった。
「先に進みましょ」
「ああ、今日の晩飯は焼き肉かな」
部屋の奥に行くとさっきのバケモノとガラスの奥に拘束されている人がいた。
「こりゃあのガラス張りの奥の奴が黒幕ってことか?」
「そう考えた方がいいかもな」
ウィットフォードさんがポケットにある鉄球を出し、そして投げ始めた。
「しかし多くないか!?」
「大丈夫、もう奴の特徴はとらえてる」
セラフィスは触手を今まで以上に出し、バケモノの方向に伸ばし始めた。
「ほら、体の構造さえ解れば後は簡単に捻りつぶすだけ」
セラフィスの触手はバケモノを拘束し、骨が折れる音と血が滴る音と共にバケモノは捻りつぶされた。
「さてと、このガラスを割らないとね」
セラフィスはガラスを割り、拘束されている人に近づいて行った。
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