124話 欲望
私は宿の部屋で一人でいるとセラフィスが部屋に入ってきた。
「あれ、セラフィス、どうしてここに居るの?」
「帰ってきた、それで今私を止められる人は今現状いないよね」
すると私の体に触手を絡めてきた。
「セラフィス!?」
すると私のそばにセラフィスが近寄ってきた。
「なら私の思い通りにできるってことだよね」
どんどん触手が私の体に巻きついてきていた。
「何をしているの?」
「……ただスイの体の形を確かめたいんだ。これはただのスキンシップだよ」
セラフィスがそう照れくさそうに言うと頬を私の肩につけてきた。
(セラフィスはこの行為をスキンシップと捉えているのか……)
私の素肌にセラフィスの触手が通る感触がなんとも気味が悪く、何か面白い感覚が目覚め始めていた。
「おっと、これ以上スキンシップしてたらスイが壊れちゃう、やめとこ」
「ありがたいけど少し変な気持ちになっちゃったかも。ふわふわした感じだった」
「まぁ欲を出したらもっといじっていたいけど……まぁいいや」
その時どこかからジェルヴェーズの声が聞こえてきた、だがその声はなんだか鼻声だった。
「とてもよろしゅうございました」
「ジェルヴェーズ……いつの間に見てたの?」
「一部始終みてたよ……セラフィス……あなた男子も女子もいけるのね」
「まぁいじってみたいとは思うね」
「ふふふ……やべ鼻血が」
そう言ってジェルヴェーズの声が消えた。
「セラフィス、一旦ジェルヴェーズのところに行くか?」
「うん。とっても心地よい事をしてあげないとね」
セラフィスの目は何かとっても深い闇を感じた。するとニコラとマルセラ、そしてナナシたちが帰ってきた。
「ただいま~ってセラフィス、何か人が違うような感じが……」
「私一人でジェルヴェーズの元に行ってくる、みんなは付いてこなくてもいい」
するとセラフィスは窓から出ると獣人族の街に飛んでいった。
「うわっ!?」
衝撃波が凄く、私たちはぶっ飛んだ。
「うわっ!?」
「セラフィス……とっても淫らな目をしてた……」
「なんかだれも止められないと言ってたね、そしてジェルヴェーズがスキンシップを見てたから多分粛清に行ったかも」
セラフィスがジェルヴェーズにすることはあまりにも快楽の檻に閉じ込められるようなことだろう。とっても考えたくはないと私たちは一斉に思ったのだった。そして数十分後、笑顔のセラフィスが帰ってきた。
「おかえり……満面の笑みだけどどうしたの?」
「ジェルヴェーズの溶ける顔がとっても良かったよ。私も気持ちよくなったし満足」
セラフィスは親指をあげた。
「良かったね、それで私に言うことは?」
「……私を止められる人がいないって言ってすいませんでした」
「それで?」
「止めれる人は仲間だけです……」
「よし、なら私が頭を撫でてあげるよ~」
私はセラフィスの頭を撫でた。
「も~これがしたかっただけでしょ?」
「セラフィスは私の友達だからね、うん」
「スイは友達、ん」
そう言ってセラフィスはむやみに力を振るわないと約束した。私はとても安堵したのだった。
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