108話 ドッペル
事が落ち着いた私たちは一旦宿に帰ってきた。
「疲れたー」
私は床に寝転んだ、セラフィスはまだつかれている様子はなかった。
「そんな疲れる事なのかなぁ?」
「いやだってキメラをバッサバサと斬っていったのに疲れてるわけないじゃあないのよ」
「まぁ……乙」
するとジェルヴェーズが声をかけてきた。
「二人とも、疲れているようで悪いんだけどさ、キメラの件お疲れ様」
「ジェルヴェーズか、あんたはいいな、声を出すだけで」
「こっちはこっちで忙しいんだ、それで休んでるところ悪いんだが少し調査してもらう」
「調査って……」
「最近その地域はドッペルゲンガーがいるらしいんだ、そのドッペルゲンガーの調査をしてほしいんだ」
「ドッペルゲンガー……それって変身とかじゃなく?」
「一度ドッペルゲンガーを始末したっていう報告はあるけど死んでもなお変身は解かなかったっていう、恐らく変身魔法ではない何かだ」
「そうか、なら調査してみようか」
「そうだな、ジェルヴェーズ、情報をありがとう」
そして私たちは宿を出て、そのドッペルゲンガーの正体について調べ始めたのだった。
「それでドッペルゲンガーはどんなのがいるんだろうな」
「さぁ、でも同じ顔が二つあるって思えば簡単だとは思う」
「セラフィスさ……簡単って言うのはね、国民が100人とかそう言う規模じゃないのよ、それってわかる?」
「まぁ、うん、この国全体で探すんだったらとても難しいだろうけど」
私たちはどうやってドッペルゲンガーを探そうかと模索していた、だがどうしてもドッペルゲンガーと普通の人間を区別する方法が分からなかった。
「うーん、何かドッペルゲンガーを見つけれる策なんてないよな」
「そうだね、参ったな」
周りを見渡しても全然ドッペルゲンガーがいる気配はなかった。
「ドッペルゲンガーに特徴がないと見つけるのが難しいな」
すると同じ顔が二つ、道を歩いていることに気が付いた私はセラフィスに伝えた。
「……あれって同じ顔だと思うけど」
「よく見たらそうだね、行ってみる?」
「そうだな、チャレンジ精神だ」
私とセラフィスは同じ顔二つに声をかけたのだった。
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