101話 鉄壁なの
「でもどうして国城の地下にキメラの生産施設が?」
そうマルセラが言うとセラフィスが今考えられることを言った。
「忍び込んで以降そこで生活しているのは、あるいは……」
「国がキメラ生産に加担しているか……だよねセラフィス」
私はセラフィスに国が加担している可能性があることを言った。
「確かに国がキメラ生産に加担している可能性がある、内政がブラックボックスだからやりやすいんだろう」
そう言ってセラフィスはカモミールティーを淹れ始めた。
「まぁ人間の政治なんてどこもかしこも欠陥だらけだからうんざりしてるんだよな」
「そうなんだ……」
「だって人殺しをした奴が死刑になる時、執行する人は人殺しって言われないじゃん。人を殺してるのにさ」
「まぁそうだね」
「それって人間のエゴで悪者を傷つけて楽しんでるってことだよね」
「そうかも……」
私はどんどんセラフィスにそんなことを聞いて行った。
「人間って本当に人間なのかなって度々思うんだ。スイみたいな人がいるわけないって」
そうセラフィスはカモミールティーをグビッと勢いよく飲んだ。
「こう毒を吐くと気持ちよくなるの何だろうな」
「それって弱みを言ってるから気持ちよくなったと思うけど」
「そうかな……弱みを吐いてなかったから今まで気持ち良くなかったのかな」
セラフィスはそう言ってナナシの頭を撫で始めた。
「ありがと、弱みを聞いてくれて」
「いいや、人なんて助け合う生き物なんだ、そのことぐらい当然なんだ」
「そうか」
そう言ってセラフィスはベランダに出たのだった。その時セラフィスが何かに気が付いた。
「城の壁、よく見ると隠しドアあるなぁ」
「どこにある?」
私はベランダから城を見た、だが少し遠すぎて見えなかった。
「遠いなぁ……」
「近づいたら怪しまれるけど城の壁に小さな魔力が漏れてる、私も魔力感知できるようになってきたな」
そうセラフィスが言うとむふーという感じを出していたのだった。
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