10話 見当違い
クエストの場所に向かう途中、スライムが集まっている場所があった。
「スライムがいっぱい集まってるね」
「たしかにスライムが集まっているな、色とりどりのスライムが集まっていて綺麗だ」
「だね、でもあれって生きてるんでしょ?色とかって生まれつきなのかな」
「分からない、それにこいつらは生殖機能があるのかがまず不明なんだ」
「なるほどね……」
そしてクエストの場所にたどり着き、私はあたりを見回した。
「たしかクエストの内容ってウェアウルフの討伐だっけ」
「そうだな、凶暴だから倒してほしいと書いてあるね」
だがあたりを見回してもウェアウルフの姿が見当たらない。なんなら魔物一匹もいないほど静かだった。
「やけに静かだけど、ウェアウルフの影響なのかな」
「分からない」
どこかに誘導されているような気が私の第六感がそう伝えていた。
「ねぇ、私の性格が悪いと思うんだけど聞いて」
「いいよ」
「私たち、どこかに誘導されているような気がするんだ」
「誘導ってどういう?」
「私たちを最も油断させやすい場所におびき寄せてるってわけ」
「確かに森の中だが襲撃をかけるにしては明るすぎる」
「ならこの第六感はなんだ?」
心に靄がかかっていて何か晴れないような感じだが私はウェアウルフを探していった。
(しかし何か嫌な予感はしてるんだよな、魔力を見れば分かるのか?)
私は魔力を目で見るようにした、するとあたりに魔力が漂う中、ひときわ魔力が濃い場所があった。
「見つけたかもしれない、行ってくる」
私は走って魔力の濃い場所に滑り込み、力を貯めた。
(ここだ!)
私は木の裏にいる何かに照準を合わせた、だがそいつは何もない状態から盾を構えた。
(なんだそれ!?)
私は盾にパンチを繰り出したが当然防がれた。
「へぇ、いいパンチだ」
すると盾が消え、代わりに槍が出てきた。
「なら死んで」
私はすぐに死を直感した、だが横から黒の触手が飛び出してきた。
「何ちゃっかり私の友達を突き刺そうとしてるの?」
セラフィスは物凄い圧力で敵対者を睨みつけていたがそれに負けない気力で敵対者は啖呵を切った。
「お前は危険因子だ。だから排除する」
「また三派閥の奴らか、敵を増やしたくないんだけどな」
セラフィスは私の体を触手で掴み、近くに引き寄せた。
「ありがと」
「いやこっちがありがとうと言うべきだ。あいつに気が付いてなければ私は死んでいたかもしれない。まっ、私は不老不死なんだけど」
「何それ最強じゃん」
「その代わり時の牢獄にぶち込まれるっていう事だ。おすすめはしないよ」
「なに話をしてるんだ?私も混ぜてくれよ」
敵対者は体のサイズと同程度のハンマーを地面に叩きつけ、その勢いでセラフィスに飛んでいった。
「仕方ない、気は乗らないけど相手をしてやろう。スイがな!」
「私!?」
私は何故かセラフィスに指名され、敵対者と戦うことになった。
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