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大魔法賢者の一双 〜ー天才魔法使いと賢才最強幼馴染の2人ー〜  作者: うわのそら
第二章 Ⅱ 魔法試験《 マギア・ブロール》
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Ep43 『蒼の羽根 ウルス・フェイ=ウォタル』


「……ユキト様、この赤いクリスタルってもしかして」


「ああ、これは学園側が用意した仕掛けだろう。このクリスタルには撃破した生徒を示すナンバーが書かれている、きっとこれはこの試験が終わった後、何かしらの評価につながるだろう。オーガスタのも含め大事に持っておこう」


「はい!! それはユキト様が管理してくれると嬉しいですわ!!」


「ああ、そうすることにする」


撃破されてしまった仲間のオーガスタの青いクリスタル、そして撃破した敵であるエリカからドロップした赤のクリスタルを手に入れたユキトのパーティは敵を探し前に進もうとしたその時、エリカの契約妖精であった『ウォタル』がは彼へと話しかけてきた。



『「ちょっと、待って。ええと君、名前はユキトとか言ったかしら?」』


__「な、この声まさかさっきの妖精……?」



『「ええそうよ、安心して? 私との会話なら君の仲間に聞こえないから」』


「なに? まさかお前……俺の中に」


『「ええそのまさかよ、貴方の精神世界にお邪魔させてもらったわ」』


「クソ…… おい、そこの青い妖精何故、俺の中へ……」


「『まあ、そう言わないで。エリカを倒した貴方に興味があってね……それに私はこの子にも用があるから」』


__ビクッ。


「ぐっ……、」


アリアを横目にウォタルはそう言う。


「『……ふふ、だから貴方への要件を単()()()()に言うわね? 『私と契約しなさい』 エリカの話を聞くに貴方底知れぬ魔法の『力』が欲しいらしいじゃない、私と契約して何の損は無いはずよ……?』」



「フム、悪くない提案だ」


「ふふっ…… あら貴方、意外と話がわかるじゃない? 気に入ったわ」


「即答!? えぇー!! ユキトサマ…… そ、そんなぁ……」


「ん、俺がウォタルと契約する事に何か問題があるのか? アリア」


「いえ、別に無いですけど……」


アリア唇に手を当てながらもごもごとそう静かに呟いた。



「ふふ、じゃあ決まりね?」


「あぁ 早いとこ済ましてくれ、ウォタル」


「わかったわ……」




「これで終わりね、契約完了。これからは貴方を契約主として精一杯仕えるわね、ふふ。期待しててちょうだい?」


「ああ。期待以上の活躍を頼む」


その後ユキトはアリアと交わした契約と同様の契約を交わしウォタルを2人目の契約妖精とした。


そして、契約したばかりのウォタルに対し、ユキトは彼女へ質問する。


「なぁ、ウォタル質問いいか?」


「ええいいわよ? どうしたのかしら」


「お前もアレイスが召喚した、契約妖精の1人なんだろ?」


「ええそうだけど、何故あなたがそれを知っているのかしら」


「こいつから聞いた」


ユキトがアリアの頭を指さしぐにぐにしながらそう言う。


「なるほどね、相変わらずおしゃべりなのねアリアスは……」


「ひぃ……」


ウォタルはアリアを睨みアリアはひた度ビクつきユキトへ抱きついた。


「お前もアレイスを探しているのか? ウォタル……それが聞きたい」



「ふーん、なるほどそれが貴方が聞きたかった質問ね。いいえ別に探してなんか居ないわ あの人が居なくたって私達は生きていけるし」


「じゃあ何故 俺と契約した?」



『うーーん、そうねぇ…… 面白そうだから? ……かしら』 


「フン、そうか」


「安心して、この契約に悪意とかそういった物は一切ないわ……ただの私の好奇心、私が用があるのはこの子にだけだから。ふふ、やっと会えたわねアリアス」


「ひぃいいいい……」


瞳を光らせアリアを見つめるウォタル。


「あ、そう言えば契約の際あなたに渡すものが……レボルアイテマの需要魔法継承(マジックレシード)の儀もあったわね、ほら受け取りなさい」


「な、……そうだったアリアと契約した時も『黒の魔導書』も手に入れたんだったな……なるほど妖精と契約した際にアイテムも……」


「そうよ? 私達7原色妖精が1人につき1個アレイス様のレボルアイテマを管理しているの、それでそれは私の管理していたレボルアイテマよ受け取りなさい」


「ちょ、雑に投げるな……、落としたらどうする」


「平気よ、ここはあなたの精神世界なんだし。落とした所で傷一つつかないわよ」


「……仮にもお前の召喚主の物だった奴だろこれ……、ん? 今度は腕輪か、……なるほど。で?ウォタルこれはどうやって使うんだ?」


「私が説明しなくても、それを腕に付けたら直接それが貴方に説明してくれるわよ」


「随分適当だな……お前」


「そうね? そこが私の長所よ、人生ってのは適当でなきゃ……」


「それがお前のライフスタイルか……悪くないが俺の性格上肯定はできないな」


「あらそう? で、付けてみたら? それ『蒼の腕輪』」


「そうだな、付けさせてもらう よし……これで」


__ガチャ。


「ん、何も起きないが」


__シュィイイイン。


「が、ぐあぁあ!! __ハァハァ……なるほど……この腕輪の情報が頭に流れてきた『黒の魔導書』の時と同じだ……」


「ふふ? 分かったかしら? それの能力が」


「ああ、さっきエリカとの戦闘でみた一体化(ユニゾン)……それの正体はこの腕輪にあった訳か……」



「ええ、そう正解。その腕輪は妖精と契約を繋ぐ輪……それには色々な応用法があるから、楽しみにしとくといいわ、ふふっ。これから面白くなりそうね?」



「ああ、そうだといいが」


また何か厄介事がコイツらのせいで降り注ぎそうだが、この質問でウォタルに悪意は無いと確認できたユキトは安心する事が出来た。


「ねぇ、アリアス貴方の見つけた契約者とっても面白そうだけれど色々と疑い深い性格のようね」


「え、えっとそうですね……ユキトサマは何時でも慎重と言うか……疑い深いと言うか」


「おい、聞こえてるぞウォタル」


「あら、聞こえてたかしらこれは失礼したわね」



「あのぅ……ユキト様? ユキト様ーー?」


「な、しまった……」


ウォタルと話す事に集中していた彼はシアンに声をかけられ現実へと引き戻される。


「あ、ごめんごめん。シアン行こうか……少し考え事をしていて」


「そうなんですのね……ええ!! 行きましょう!!」



ウォタルとの契約を交わしまた己の魔法力を上げる事に成功したユキト、彼の躍進はどこまで続くのであろうか__。


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