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大魔法賢者の一双 〜ー天才魔法使いと賢才最強幼馴染の2人ー〜  作者: うわのそら
第二章 Ⅱ 魔法試験《 マギア・ブロール》
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Ep36『試験開始、教員勢揃いパーティ振り分け』


「__おいソフィー、……おい。起きろ 試験が始まるぞ」


「はっ!! 試験!? あら、ユキトなんで私、今まてま倒れて……」


突然のヴェールのキスによって失神していたヴェールがユキトの『試験』と言うワードに反応し、意識を取り戻す。


__が、キスの刺激による影響か、ソフィーの頭は混乱していたのか直前の記憶がすっぽり抜けていた。


「なんでってお前……」


「ひゃ……そうだった……キス…… ヴェール様に……キスされ、 はわわ……」

突然にも、憧れの魔法騎士団長ヴェールにキスされてしまったと言うことを思い出しその口づけされた自分の唇を指でなぞり恍惚の表情になるソフィー。


その瞳はまるで恋する乙女のようだった。


……うん。なんかモヤモヤしてくる、キスしてきた相手が女性だとしても、ソフィーのファーストキスを奪ったヴェールを妬み怒りを胸へと刻み込んだ……昔からずっと隣に居る幼馴染の唇が突然現れたイケメン女子に奪われ、まるで胸が締め付けられているかのように痛くなった__。


__そして俺は、そんな惚けていていまにもまた倒れそうになる彼女に対し思いやりのチョップ。


「はっ!!」


「ひゃっ…… ユキトちょっとなによ」


「いやすまん、試験前と言うのにお前がキス、キスうるさいから気合を入れてやったんだ」


「そ、そうね……き気合入れ直さないと……」


ガヤガヤ。


たらたらと教師達の元へ歩いていたマイペースなヴェールがようやくそちらの方へと合流すると教師達がヴェールを取り囲み少し話した後、ヴェールを含む教師達は所定の位置へと戻り気品のある姿勢で横並びで整列した。


ヴェールが来賓した事により当初予定されていた5人の試験監督者が勢ぞろいしそこに並び立った、左から騎士団長ヴェールそしてその隣にいるのは俺に喧嘩を吹っかけてきたあの、教頭アセンビー、そして俺の担任でAクラスの教師我らのケイト先生、Bクラス教員ヒラル先生。


実は元、冒険者上がりの凄腕ヒーラーでそのニコニコ笑顔の彼女に近づくだけで癒し効果があると噂の美女ヒーラー教師。


そしてその隣にいるスキンヘッドが特徴のCクラス教員はと言うと強面で本当に魔法使い!?と疑ってしまうほど魔法教師という言葉が似合わないパワー系のガタイをしたストル先生。


と、これで試験監督全員勢ぞろい。


……すげぇ歪なメンツだなと、俺は心の中でそう呟いた。


そしてその中でそろそろ試験を始めようとかと最初に口を開いたのは試験開始を遅らせた張本人、ヴェールだった。


「よっしこれで試験監督は全員集合だな! はは!!色々と掻き回して すまんな、それでは始めてくれ。ミスタケイト」

周りの教師は静かなのに1人、態度と声が大きいヴェール。



「全く……貴方様という方は、おほん。それでは……」


騎士団長ヴェールがその教師達の列に加わり改めて魔法実技試験『マギア・ブロール』の説明がやっと始まる。



「皆さん、見ての通りここは上空。あなた達の本気の魔法を披露できる舞台としてここを私達教員が用意させて頂きました」


「へらへらー〜 そうよ〜 わたー〜したちが夜寝ずーに、あなた達の為ー〜に、今年も新しいバトルステージ作っちゃったんだからぁー〜 超戦ってねー〜」


「わはは!! そうだぜ皆、バンバンやっちゃってくれぇ!!」


ケイト先生の格式高い気品のある説明に対し、語彙力の無い横槍を入れるゆっくり口調のBクラス担任とCクラス担任の大声が響く。



「と、という訳で、えー私達2学年担任共共同制作でこの特設ステージを用意させて頂きました」

横槍を入れられ少し不機嫌になるケイト先生が説明を続ける。


「この広大なバトルステージは海と山それが一体となっております。これよりその難解で危険なステージにて頭を使い、戦略を立て、魔法にて相手を撃破するチーム制の『魔法決闘』を行ってもらいます」


「「「チーム制!?」」」


生徒達がざわめき始める。


「な、チーム制の『魔法決闘』だと……!?」



「へぇ、……面白いじゃないユキト 自分自身の『魔法力』思考力だけじゃなく魔法騎士に必要な団体での戦闘 ふふ、この試験魔法騎士を目指す私達にとって。かなり理にかなった試験かもしれないわ」


「ああ、そうかもしれないな なるほど考えたなケイト先生達」


「それではこの魔法試験『マギア・ブロール』についての概要を……」


ケイト先生が2学年全員に長ったらしい説明をしてくれた。


魔法試験の概要はこうだった。


まあ、要点を絞ってまとめるとこんな感じだ。



・一つ、最後パーティになるまで戦い、己の魔法の真価を発揮せよ。


・二つ、ヒール可能な状態までは敵生徒を追い詰めてもいい。


・三つ、この島には複数のトラップやギミックが用意されている。


・四つ、チーム全員で行動するのがこの試験の最大評価点であるその為パーティーリーダーは常にチームを引っ張る事を意識せよ。


・五つ、試験期間は『7日間』とし、休憩は各所に設置してある回復用拠点を利用するかサバイバルせよ。


と言う感じが今年の魔法試験『マギア・ブロール』らしい。


「……なるほど、ソフィーたのしみだな」


「ええとっても」



「それでは、これよりチーム振り分けを開始します。名前を呼ばれた生徒は前へ!!」


魔法騎士になる為に必要な己の魔法の技量を測る『魔法試験』そしてソフィーとユキト。天才と賢才の2人はそれぞれ好敵手をこの『魔法試験』で打ち倒すという目標を秘め2人は試験へと望んだ。



「……ソフィー待っていろ、この試験で君に証明する、俺の今までの努力を……」

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