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大魔法賢者の一双 〜ー天才魔法使いと賢才最強幼馴染の2人ー〜  作者: うわのそら
プロローグ: 振られる、『腹いせに魔法特訓開始』
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Ep02 『ただいま、エルクリウス学院』


俺は帰って来たこのこの懐かしい学び舎に、エルクリウス学院に。


そう幼馴染のソフィーを見返すために。


なあにあの血のにじむ特訓があったんだ今の俺ならソフィーなんか目じゃない、今の俺はソフィーより学力はともかく、実戦で使う『魔法力』はきっと上なんだ、絶対に見返してやる。


(……それに今の俺にはダンジョンマスターである叔父のリグレット叔父さんに案内してもらった『深淵の洞窟』で手に入れた『これ』がある。)


「待ってろソフィ……今、この溢れる『魔法力』を見せ付け、見返してやるぞ」

そして俺は長い長いエルクリウス学院の階段を上っていく、久しぶりにソフィーの顔を見るのが楽しみで楽しみでならない。



「ククク……ハハハ!! 僕のこの魔法力さえ有ればあのガードの硬いソフィーでさえ落ちる……」

不敵な笑みとポジティブな思考が自然と溢れてくる。


そんな俺の視界に何者が急に現れ、肩を故意的にぶつけてくる。


「……どわっ」


階段を勢いよく上がる俺にはぶつかった相手はこの学校の横暴で態度のデカいこの学院の校長、ロフィート校長だった。


「申し訳ありません……」

俺もソフィーのことを考えていて不注意だった事を素直に頭を下げ、謝った。


「うぅん? だれだね君」

ロフィート校長が目を丸くして俺の事を凝視する。


ダンジョンに籠りキリだった俺の髪は驚異的に伸び、変わり果てた姿になっていた為、ロフィート校長は魔法学院No.2のエリートで有名なハズの俺を認識出来なかった。


1ヶ月の短期間でここまで髪が伸びたのは、きっと魔法力の急激な向上が原因であろう。


「ボクですよ? 分かりませんか?」

ユキトは態度を軟化させ、ロフィート校長へと質問する。


「あー〜ん 君は誰かと思えば何ヶ月か登校拒否をしている『不・登・校』の名前はうーん、たしか、ユークリッド? ユキト君じゃないかぁ久しぶりだねぇ………」

嫌味な面と汚い口調でロフィート校長は何ヶ月か休学だった俺をあしらう……性格が悪い事が態度から見て取れる。


「……はい、お久しぶりです……ロフィート校長」

休学の申請をし、それをしっかりと受理されたユキトであったが、ロフィート校長はこうして嫌味を言ってくる。


しかし__長男たるものここは紳士な争いのない対応をすべき所。と、自分を無理やり納得させロフィート校長を触発させないように静かにやり過ごすような返答を返した。


「それでは、ロフィート校長失礼致します」

頭を軽く下げこの場を離れようとするユキト。


「ウン、ウン。……ウン 結構、結構」

人の話をちゃんと聞いていないような頷きをするロフィート校長。



ユキトが足早にこの場を去ろうとしたその時だった。


「ちょっと、待っちなさいユキト君……この気品高いエルクリウス学院に君みたいに自分の世迷言で休学を起こすような劣等生(落ちこぼれ)は要らないのだよ……」ロフィート校長を後にした俺の肩を掴見かけてきた。


「落ちこぼれ? 何を言ってるんですか。ロフィート校長僕はこの学園のNo.2ですよ? それはあなたもご存知でしょう」


「ああ……分かっているさ、学力だけで言えば君は我が校の2番目の優等生、だが……」


『私、個人的に君の事はよく思っていなくてね? この間の休学申請の理由も曖昧で鼻につく、しかも1ヶ月と来たもんだ」


「校長としては……君の事はよく思って居ないのでね……休学と言わないで、いっそ退学してみたらどうだ? クッハハハ!!』


(クッ……この性悪校長……いい加減にしろ。)そう心の中で思ってしまった俺の憎しみが顔に出てしかめっ面で校長をにらんでしまった。


『んぐっ__ヒィッ!!』


そうするとロフィート校長は俺に恐怖しダンジョンで嫌というくらい倒した怯えて逃げていく情けないスライムの様な表情をして床に手を付き震えている。


「なんだコイツ……俺に怯えてやがるのか!?」


「お、おいロフィート校長」俺は怯えるロフィート校長に優しく声をかけ、校長に近ずく。


「ひっひいいいお許しください命は命だけは……」


「命なんて物騒だな……とりゃしねぇよ……おいロフィート校長しっかりしろって………うぉっ!!」

ロフィート校長はあろう事か俺の秘めたる力により失禁して高貴な学院の床をビシャビシャに濡らしていた。


「ひぃいいいいい……あぐっ……」ロフィート校長はあろう事か意識を失い白目になって屍のようにぶっ倒れてしまった


「おいおい……久しぶりの登校だってのに……どういう状況だよこれ……」「!?……チッ」


「キャーー!!! ロフィート校長!!どうしたんですか!?そのお姿……」ぶっ倒れたどうしょうもないロフィート校長を支えている俺が校長補佐の教頭の女に見つかり叫ばれる。


「おい待て!! 叫ぶなって!! 俺が疑われるだろォ!!ってなん俺走ってんだ!!」咄嗟に俺が校長をぶっ倒したと疑われる状況だった為俺は冷静さを失って俺はその場を後にして走り出してしまった。


「待ちなさいそこの生徒!! ロフィート校長をこの様な姿にしてしまうとは貴方は何を企んでいるんですか!!! 許しません絶対に私が捕まえ尋問します!!」


__ギュイン……

女教頭の身体を魔法の青い稲妻が包み込み目がマジになる。彼女は魔力を解放したようだ。


「げっ!! アイツ本気(マジ)じゃん!!」教頭の魔力もこの学院で有名なのは当然で過去騎士団に所属していた過去もあるらしく逸話は良く耳にするが……そんな彼女に俺は今、勘違いで追われている……(マジでやべぇぞこりゃ……)


「しかし……」



――ザッ……


「これは特訓の成果を確かめるいいチャンスだ!!」俺は女教頭に恐怖を感じると共にいい機会だと思い勇気を振り絞り、襲ってくる彼女の方を振り向き、彼女の攻撃を迎え撃つ体制に入る。


「おい……教頭」


ぱっと手を開いて魔法を放つポーズを取る。


「見ろ教頭、これが俺の魔法だ………」


――ブォン!!!


ユキトの強大な魔法力で周りが共振する程の波動が巻き起こる。


「死にたくなきゃ、今すぐその校長を連れて今すぐこの場をさりな……教頭」


『くっ……!?』(何なの!? この子こんな魔法力一体どうやって……それにこの魔法……今、詠唱なしで……発動をッ!!)


長年の勘でこの後ユキトの強大魔法力から繰り出される攻撃の威力を計算した結果教頭自身が勝てる確率が極めて低いと察した教頭は自らの負けを認めたのか簡単に引き下がる。


「くっ……この場は校長の治療の為大人しく引き下がりますが校長に牙を向いたその罰、貴方にはいつか受けてもらいますからね、覚えておいて」


「はっ、罰だなんて辞めてもらいたいな教頭。喧嘩をフッかけてきたのは校長なんだぜ? そいつの意識が戻った時に聞くといいよそうすると俺からは一切失礼な事はしてないって分かる」


「……貴方名前は?」


「ユキト…… ユキト・アドモス・フロールン」


「!? あのフロールン家の……通りで……」

ユキトのフルネームを聞いて心当たりのある家名に驚き教頭が目を丸くする。


「ふぅ、……通りでね。てか貴方、外見変わりすぎじゃない? 私直接貴方とお喋りした事はないけど学院の新聞や写真で有名な貴方を見た事あるけど、そんな顔じゃなかったわよ?」


そんなと言う蔑称で俺の顔へと指を向ける教頭。


「ああ、これですか? ちょっと用があって『ダンジョン』にこもってまして」


「ダンジョン!? 優等生(エリート)の貴方が何でそんなとこに……」


「まあ色々ありましてね、それより教頭、俺なんかの事よりそいつどうにかしなくていいのか?」


「きゃ、校長!! ロフィート校長……しっかりしてください私です……教頭です」


「うっ、うう……」

恐怖からか、まだ意識が朦朧としている校長はちゃんと言葉を喋れず言葉にならない言葉を口にする。


「早く保健室……それでもダメなら病院に連れてなないと」



「……あ?」


「ユキト君……次会う時は覚悟しておきなさい。このアセンビー・クリッチ・ドロメしつこくってよ。では……また」

教頭は校長を優しく抱き抱えユキトを後にし校長を保健室へ連れていく。


「……めんどくさい人に目付けられちまったな……ククだがこの魔法力があれば……何も怖くない」

ユキトは名門学校の教師をも凌駕する魔法力を手に入れた自分自身の力に惚れ惚れする。


「ククク……あーっはは!! やはりあのダンジョンで俺の魔法力は何倍にも強化された……待ってろソフィー!!!」

ユキトは幼馴染の『ソフィー』を自分の力を誇示する事で彼女を見返すべく彼女の居る教室へと向かう。


「……待っていろ、ソフィー……ソフィー・レス・プルメリア」




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