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大魔法賢者の一双 〜ー天才魔法使いと賢才最強幼馴染の2人ー〜  作者: うわのそら
第一章 Ⅱ ロスト・シャトー《レガリア》
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Ep18『黄金で満たされる、最後ノ扉』


『生ける魂』の器だけの存在となった兵士ゾンビの魂を天に還し、ユキトとアリアは気づけばレガリアの最上層《90階》へと問題なく進んでいた。




「ここがレガリア最上階、100層……」


「ようやくたどり着いたっスね……ユキトサマ」


「ああ」


__妖精のアリアはともかく、人間のユキトは学院から出て『レガリア・ウォール』の100層に着くまでにもう20日以上も経過しており体力精神力の限界が来ていた。


「ユキトサマ……」

そんな、ユキトの体調を察し、声をかけるアリア。


「……大丈夫だ、アリア『レボルアイテマ』はもう目の前、この程度の苦痛フロールン家の長男には何ともない……行くぞアリア」


「はっ、はいっす!!」


「なっ!? こ、これが……」


ユキトが進んだ先に現れた最後の扉を目に入れそう言う、ここに来るまで相当の時間を有した為流石のユキトも感情を向き出し、態度には出さないが心の内で全力で喜ぶ。


「フッ……やっと__これで」


「うああ!! こっ、ここが『最後の扉』」

ユキトとアリアの目の前に現れた扉は全面が金属で構築されていて豪華絢爛で眩しかった。


アリアを連れ、最終階層の最後の扉であろう部屋へとユキトとアリアは入室する。


「すすす、凄いっすーー!! わあー!!」

アリアがパタパタと『最後の扉』室内を飛び回り喜んだ。


「……な、なんだこれは……こ、ここまでとは、」

いつも冷静なユキトが態度を乱して思わず動揺する。


何故こんな2人が態度を乱し驚いたのかと言うと、室内のどこを見ても黄金で満たされたその部屋の全てが宝埋め尽くされており、視界に広がる全てが『宝の山』である。



そしてその『黄金の宝(ゴルド・アイテム)』や『財宝』さらには秘宝である『魔法の禁書』など、人間の欲を掻き立てる全ての宝であるこのロストシャトーの遺産が__そこにはあった。


「……マジか、ここの全ての宝がここに内包されているのか、」


「やっ、ヤバイっスね……お菓子いっぱい買えますよ……ユキトサマ私の体ちっちゃいンで、こんなでっけー〜お宝もってかえれねっス……ユキトサマが持ってるその便利なアイテムボックスに詰め込みまくっちゃってクダサイよ!! そして私にお菓子恵んでクダサイ!!」


「フン、金になど興味はない……俺はコイツに用があるんだ」

そう言ってユキトは室内で唯一厳重に管理されているケースの前に足を運んだ。


「やっと会えたな、お前が『レボルアイテマ』そう、ソフィーの求むお前に会いたかった……」


「そふぃー? ユキトサマ誰です?そふぃーさんて」


「俺の大事な人の名だ、帰ったらアリアにも教えてやるよ」


「ほー、ユキトサマにも大事な人居たんスねー」

パタパタと空中を浮遊しながら退屈そうな口調で頭の後で腕を組みアリアはそう言った__めちゃくちゃ失礼だなコイツ結構と心外、冷たいとよく人に言われるが実際ストレートで言われると傷つく。


と、思ったユキトだったが、『レボルアイテマ』を前にして気持ちを切り替え治す。


「これがあれば……まってろソフィー今帰るぞ、ぐっ、ぐあああっ!!!」


「__なっ、……ユキトサマ!!」


ユキトはケース内に厳重に管理されたそれに手を向け、レボルアイテマを取得しようとすると古代に結ばれた『魔法式』が現在でも機能しており魔法の反発が起こりユキトを苦しめる。


腕を通して全身を襲う痛み__雷撃に打たれたかのようなビリビリした痛みが体力カラガラのユキトを追い詰めた。


__そして。


『うおぉおおおお、ぁあああああ!!』


「やったっ!!」


アリアも共に喜び、厳重に管理されていた『レボルアイテマ』がユキトの手の中にへと移る。


「ハァハァ……コレがレボルアイテマ……なんて魔法力を内包しているんだ」

ユキトはそれを手に取った瞬間『レボルアイテマ』から感じる底知れぬ魔法力。


__とてつもない力を内包しているとユキトはそう確信した。


手にそれを収めるとキラキラと白色の眩い光りが煌めき宝石の様な美しさのを持つ輝石『レボルアイテマ』


__その名は。『スターチスタ』



「ひゃー!! 懐かしっすー! ユキトさんそれ、みせてください!」


「あぁ、良いが丁寧に扱ってくれよ? もうこれ俺のだから」

そっとユキトがアリアに『レボルアイテマ』を手渡した。



「これ昔どっかで見た事あるっすねー〜 えーと、えー〜と。 あ! 『レボルアイテマ』の『スターチスタ』じゃないスか」



「それそんな名前だったのか、文献には『レガリア・ウォール』に眠る魔法秘石(マジック・ジュエル)『レボルアイテマ』があり不思議な力を内包しているとしか記されていなかったからな、流石は元アレイスの妖精アリアそれは有益な情報と褒めてやろう」


「わーい! 久しぶりに人に褒められてアリアちゃん、機嫌よくなっちゃうッスよー?」


「フン、あまり調子には乗るなよ?」


「いいや、乗るッス! 乗れる時に調子は乗るもんッスよ」


「お前のそう言う所これからも好きになれなそうなんだが?」


「大丈夫ッス……嫌よ嫌よも好きのうちッスー〜 むむ? この輝石私だとなんか光んないっすね……」


「なっ、本当だ」


「むむむ、私が人間じゃないからッスかね? むー〜なんか悔しっす……という訳で〜ー返しますユキトサン。ほい」


「おっとと、バカ! アリアもっと大切に扱えと……なッ!!」

再びユキトの元へと『レボルアイテマ』である『スターチスタ』が手に戻り強い輝石の発光をする。


「く、熱い__、何だこの輝きはッ__ 」


__ピカッ、フォオォオン。


「ひゃーっス!!!」


「くっぐあっ!!」


秘石の光が室内を包むくらいに強く輝き2人を光で包み込み室内……__いや、城内全体を包み込む『異音』が発生する。


コゴゴゴ__レボルアイテマを取得した瞬間城全体に鳴り響く『異音』



「きゃーー!! なんスかこれ ユキトサマなんかしたんスかー!?」


「……まずいな、この事態は__まさか!?」

ふあああ、ま、まにあったあ。


次回更新は水曜だとおもいます。

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