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ケモナーの決着!7

「リル! 頼んだよ!」


リーフからの指示を受けたフロスは再びリルへと指示を出し、攻撃する。この戦いが始まって二撃目だ。再びリルの強力な一撃がスカル・センチピードへと襲いかかった!


「グギャっ!? がきゃっ……!」


再びスカル・センチピードが悲鳴を上げよろめく。


「アリス!」


すぐさまリルを後退させ、アリスへと声をかける。しかし既に準備をしていた彼女はリルが後退すると同時に敵の懐へと潜り込む。


「任せて! 【スラッシュ!】」


今回は先程と違い、スラッシュのクールタイムが過ぎていたため、迷わず未だ体勢を立て直していないスカル・センチピードへスキルを叩き込んだ。


「次! リーフの番!」


これまた矢を番え準備していたリーフの渾身の一撃がスカル・センチピードの脳天を確かに穿った!



「後……一発っ! フロス!」


ひたすらサイクルを繰り返し、少しずつ、しかし着実にダメージを削ってきたフロスたち、そしてあと一撃でHPの半分を削ろうかと言うところまで来ていた。


「行け、バスク!」


フロスも使役モンスターをリルからバスクに変え、しめつけと噛みつきでダメージを与えていた。


「ぎぎっ!?」


そしてついにHPの半分を削り切った。


「「フロス(アリス)!」」


それを視認したと同時に、お互いがお互いの名前を叫ぶ。


クリスタルショットウィンド・オブ・スラッシュ!」


そして各々がそれぞれのタイミングをもってして、魔法を放った。完全に息ぴったりだ。

 風の刃と氷の礫、二つの魔法が同時にスカル・センチピードへと襲いかかる。


「いっけぇ!!」


二人魔法が同時にスカル・センチピードへとぶつかり、大爆発を起こす。これ以上ギミックがなければこれがLAとなり第1層はクリアとなる筈だ。そう、これ以上ギミックがなければの話である。


「っやば……!」


結果としてはギミックはあったようだ。HPバーが見えないほどになっていたが、まだスカル・センチピードは健在であった。そして魔法攻撃を喰らわせた。故にギミックが作動し、ボスの【STR】と【AGI】が大幅に上昇し、3人へと襲いかかる。今まで散々やってくれたことへの仕返しかのように次々と攻撃して、一人ずつ確実に下されて行った。


コンビネーションを今まで以上に早め、そして練りに練った作戦も敗れ、5度目の敗北となってしまった。

 そして敗れた彼女たちは当然、再び最初の街へと戻され、負けたことを改めて実感させられたのだ。



「ああ! また負けた!?」


アリスが再び大声を上げ、敗北したことを悔やむ。


「てかあんなにミリ残しになることってある!?」


HPバーはほぼ見えない、もはやないに等しいものだったのだ。


「うーん……偶然か、それともまたギミックなのか……まあギミックだろうね」


一方フロス、リーフは共に結構冷静であったようだ。新たなギミックの出現だと考え、そして考える。


「ギミック……なんだろう」


アリスも何かしらのギミックがあったのだと聞かされ冷静になり、ギミックについて考えるようにした。


「HPを1だけ残して耐えるとか?」


似たようなスキルを持つ人物をフロスは知っている。それは第一回月例大会にて一番最初に戦い、そしてものすごい気のあった人物、それと同時に再開するまでその存在を忘れられていたアーボだ。彼の持つ【不滅】は、『どんな攻撃もHPを1残して耐えることができる。耐えた際には、かけられた状態異常は全て解除される』と言う効果を持っている、このスキルかもしくはこれに近しい何かを持っているのだろうとフロスは予測した。


「まあその辺りが妥当かな? それで、対策はどうする?」


フロスの考えにリーフも賛同し、次の段階、つまりは対策へと移る。


「アリス、なんかいいアイディアある?」


しかしフロスにはそれ以上は浮かばなかった、対策はなかなか出てこなかったため、アリスへと助けを求めた。


「うーん……そうだな、ねぇリーフ、リーフの狙撃って百発百中なんだっけ?」

「ん? そうだよ? スキル使えばまず外さないはずだよっ!」

「それなら……よし! リーフは最初攻撃しないでフロスと私で攻めよ!」


リーフのスキルに関して聞いたアリスは思いついたかのようにそう言い放つ。


「……え? ちょっと? 私は要らないってこと!? 私も参加したいっ!」

「早まらないでよ、リーフには最後の一撃を担当して欲しいの。私とフロスで魔法を同時に放った場合は相手のHPが1残っちゃう。ってことはその最後のHPを削りきれれば勝てるんだよ! そこでリーフにはLAを担当して欲しいってわけ!」


リーフが担う役目は最も重要である。もしここでミスすれば、ステータスアップしたスカル・センチピードの餌食となり、また最初からやり直しとなる。全てはリーフにかかっていると言っても過言ではないのだ。


「そう言うことね、分かった! 最後は私がうまく決めるからそこまでは頼んだよ?」

「そこは任せて! それじゃあ次が最後になるように……行くぞ!」

「「「おー!!」」」

次で最後になります、と言うか最後にします

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