ケモナーの作戦会議!
「「「……どうする?」」」
3度目の敗北を喫した後、3人揃って意気消沈していた。
「スキル使わなくてもダメ……どうすればいいの!? チートか? チートしかないのか!? こうなったら改造ーー」
あまりの難易度に犯罪行為にまで手を出そうとするアリス。
「それはやめて! でもレベリング云々の問題じゃないもんね……ギミックが分からないことにはどうしようもないけど……そのギミックが分からないんだよね……フロスはなんか分かった?」
「何もわかんないよこんなの、運営は馬鹿なの? 難易度高すぎない!?」
「うん、それをゲーム内で言うフロスもなかなかアホじゃない? それにしてもどーするか……私は攻略待ってみてもいいと思うけどアリスとフロスは嫌なんだよね?」
「「やだ!!」」
まさしく駄々っ子である。
「それじゃなんか考えないとね! どうする?」
いくら攻略は見たくないと言っても何も分からない状態なのだ。見るしかないだろう。
「……もう攻略って出てるかな?」
「うーん……まだしばらくは出ないんじゃない? 今日始まったばっかだし。明日あたり一応確認してみる?」
「そうだね……うん、現状どうしようもないもんね……フロスはそれでいい?」
少しばかり冷静になったアリスは現実を見て今のままでは何もできないことを悟り、一度攻略サイトを見てみるを提案した。
「それしかないよね……今日はもう解散にする?」
このままやっていても仕方がないと悟ったフロスは今日は落ちることにした。おそらくすぐに攻略が出る、もし出なくともバランス調整がくるだろう。
「オッケー、それじゃまた明日ね!」
「うん! また明日!」
3人でゲームからログアウトし、リアルに戻る。この後アリスとリーフはすぐに攻略サイトを見に行っている中、フロスはドラゴンカプセルに熱中していたという。
◆
「霞おはよ! あの後なんか分かったりした?」
朝霞と奏はいつも通りに合流し、一緒に学校へ向かう。
「昨日は何も見てないよ? なんたってドラゴンカプセルの最新話が放送されてたんだもん! はぁ〜ホイロちゃん可愛かったなぁ……」
「ホイロちゃんって誰よ」
「ホイロちゃんはね! 可愛いケモミミなの!」
「うん、あんたに聞いた私が馬鹿だった」
ちなみにホイロちゃんとはドラゴンカプセルに登場するキャラクターでありケモミミである。霞が好きな理由は言うまでもないだろう。
「まあいいや……それよりどうする? 今日もASOやるの?」
「んー? もっちろん! そういえば奏はなんか攻略とかみつけたの?」
「私の方は探したけどダメだったよ……スレも立ってたけど何も分からなかったしまだ攻略なんて出ないんじゃないかな?」
奏は試練の塔第1層攻略というスレにたどり着き、一通り読んだが結局自分たちと同じようなことになっていたので諦めたようだ。
「後はリーフに期待かな……まあ私とさして変わらないと思うけど」
奏の思った通り、リーフも大した情報は見つけられなかったのを知るのは学校が終わりゲームにログインした後のことだった。そもそもネット上にも攻略情報が載せられていないのかもしれない。