表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/75

ケモナーの受難!

明日は朝から昼までまるまる予定入ってるのであんまり書けない……

「さて、そろそろ頃合いかの。お、お主……何故ピンピンしておるのじゃ!?」


およそ一時間が経過した頃、檻の中の獣たちと戯れている(襲われている)フロスの前に老人が姿を現す。


「あ、おじいさん! 私獣にはダメージ与えられない代わりに獣からのダメージが一切なくなるんでここだとHP減らないんですよ、それよりも……こんな天国をありがとうございます……!」

「ふむ、そうか。お主には不屈の防御力(VIT)があるんじゃな。もしやあのスキルを覚えられるやも知れぬ」

「あのー? VIT高くないですよー?」


謎の解釈をするお爺さんにフロスは思わず突っ込む。


「スキルの名は【鉄壁】どうじゃ?お主にぴったりじゃろ」

「だめだこの人話通じないタイプだ。いや……通じるわけないのか。それじゃお願いします」


フロスはおじいさんの説得は諦めスキルをもらう方向にシフトした。


「その心意気やよし! それじゃそこに正座しとくれ、もしお主に素質があるのなら10分くらいで終わるはずじゃ」


そういうと、フロスを座らせたおじいさんは独特なダンスを始め、フロスの周りを回り続ける。


「あのー……? 何をしていらっしゃるのですか……?」


おじいさんが踊り始めておよそ5分。すでにフロスは限界だった。しかし無理もないだろう。すでに3分以上おじいさんのポールダンスを見せられているのだから。


最初の2分はおじいさんがフロスの周りを変な動きをしながら回るだけだった。しかし2分がすぎた頃、突然フロスの前にポールが現れたのだ。彼女がびっくりしているとおじいさんはそのポールを掴み、今度はフロスの前で回ることになった。まともな神経をしていればおそらく耐えきれないであろう老兵のポールダンス。彼女も例外ではなくすでに限界だった。


「おじいさーん……? 聞いてますー?」


おじいさんからの返事はない。あくまでもポールダンスを続けるつもりのようだ。いくら語りかけても効果がないと悟ったフロスは……考えることをやめた。


「これ! 目を瞑らんとしっかり見なさい!」


目を瞑り何も視界に入れまいとするとおじいさんから怒号が聞こえてきた。おそらく目を瞑っているとスキルを取得できないのだろう。とりあえずスキルが欲しかったフロスは我慢しておじいさんのポールダンスを見ることにした。


後この地獄が5分続く……



『クエスト、【じじいからの頼み事】を達成しました』


『スキル【鉄壁】を取得しました』


フロスの頭にスキル取得の通知が流れる。


【鉄壁】

VITが1.5倍になる。

取得条件

クエスト【じじいからの頼み事】をクリア、家主から儀式を受ける。


「アリス……私やったよ……地獄のクエストをクリアしたよ……!」


スキル通知が流れてフロスはこの地獄が終わったことを認識する。


「ほっほっほ……儀式、ご苦労じゃったの。これで終わりじゃ。もう何もないぞい。さあ、帰るのならそこの扉から出ていくといい」


先程地獄を見せた張本人、この小屋の主人が扉を指差し帰るよう促す。


「あ、ありがとうございました」

「うむ、達者でな。そのスキルはきっとお主の力になってくれよう」


フロスはおじいさんに礼を言い、再び草原を駆け出した。


「モンスターみっけ! 【アンファイア】」


炎魔法を唱え、目の前に出てきた虫を倒す。


『レベルが14に上がりました』


「あれ? もう上がったの? もしかして……この子達経験値多い?」


さっき倒したモンスターはおそらくラッキーモンスターだ、そう考えて同じモンスターを探すことにした。


「みーっけ! 【アンファイア】」


早速一匹みつけ即座に炎魔法を放つ。


「お! ここにも!」


すぐそばにもう一匹。レアモンだと思っていたモンスターが何匹も見つかることに、最初は彼女も疑問を持たなかった。疑問を持つようになったのはおよそ10体狩ったときだ。


「あれ? レベル上がんないなー」


ここでようやく気がつく。あのモンスターはレアモノでもなんでもないと。


「うーん……もういいや、戻ろっと」


レアモノではなかったことに少しがっかりはしたが、すぐに切り替えもうすぐ約束の時間だと言うことを思い出し、最初にアリスと話していたところに戻ることにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ