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記憶  作者: 半月
92/120

92・カードを守る者

「あと・・・・・・もう少しっ・・・・・・!」

四人は疲れ果てていた。

すると、あたりにつるが張り巡らされ、四人の行く道を阻んだ。

「何これ!?切っても切っても再生するし、こっちに向かって伸びてくるよ!?」

メイア、ミョンハク、セタは剣を振り回していた。

そんな中、ルルスは攻撃魔法で心身ともに疲れてきていた。

「メイア・・・・・・ちゃん!今こそあの時の光を使ってください!」

「で、でも!」

一瞬にしてものが消えた光景・・・・・・・・・恐かった、そう言おうとしたが阻まれた。

「考えてる暇はありません早く!」

「う、ん!」

ブアンッ!

ものすごい音がして空気がゆれた。

四人の目の前にはただ、人間の姿を残した植物達が何かを守るようにして円を囲むように並んでいた。

皆、恐怖に怯え切った顔をした人たちばかりだった。

「何・・・・・・?なんなの?」

メイアがつぶやいて、1人で先にそこに入っていこうとするメイアをミョンハクが腕をつかんで止めた。

「え?」

微かな擦れ声を出してメイアはミョンハクを見ると、ミョンハクは黙って頭を横に振るとミョンハクが先にその円を囲むような空間に足を踏み入れた。

「よし。大丈夫だな。」

「むぅ!私のこと信用してなかったな?」

メイアは少しむくれた。

「ちげえよ。ただ、前の世界で・・・・・・おまえ、一人だけ球体の中に引きずり込まれちまっただろ?外からは中の様子わからないし、それに外からの攻撃が・・・・・・一切きかなかったんだ。」

「え・・・・・・外からの攻撃も?そんなことがあったんだ・・・・・・知らなかった・・・・・・。」

「また、仲間が一人だけで消えたり状況判断ができなくなったりすると心配するんだよ。俺だって。特におまえは前例が多すぎるだろ。」

ワシャワシャとミョンハクは頭をかきむしった。

照れくさくなったり、素直になれなかったりするときミョンハク君は頭をかきむしるんだ。

じっとメイアはミョンハクを見つめた。

「何だよ?」

「あ、ううん。ごめんね。気を付けるから。でも自分が危ないと思ったら逃げて。私たちの旅に犠牲はつきものみたいだから。」

真剣に真顔でメイアは言い切った。

「アホか。仲間なんか見捨てられっかよ。」

「いざとなれば仕方ないよ。それが犠牲だから。」

メイアの顔に戸惑いや偽りはなかった。

ただ、その表情は強そうで同時に弱いものでもあったことに誰一人として気付かなかった。

メイアは植物人間からつるが伸びてきていることに気付き、攻撃を誰よりも早くかわした。

宙を舞い、植物人間たちの真上を通る。

「あるよ。」

「は?」

三人がぽかんとするのをよそにメイアは続けた。

「この中心に私たちの探すものがある!でも・・・・・・この人たち、生きてるならどうやって・・・・・・。」

上からもツルが張り巡らされ、入り込むことはできない。

中心に入り込める場所がないのだ。

天辺から攻撃してみるもすべて無効かされ、傷さえつけられなかった。

メイアは瞳を閉じ、何かを考え込むとすぐ目を開いた。

「・・・・・・これが・・・・・・犠牲としての私達にあてられる重荷たいかなら・・・・・・仕方ないよね。」

「何のことだ?」

セタがメイアのつぶやいた言葉に反応した。

「私、思ったの。今まで犠牲を出さないのが一番いいことだと思ってた。それは今もそうだけど、犠牲を出さないなんて無理なんだよ。植物一つ取ったってそう。人間が人間として生き続けるかぎり人間は何かを殺して何かを奪う。生き続けていくかぎり自分が生きるために失われた命の重さを背負わなければならない。その責任から逃れることはできない。ましてや世界や歴史までかえてしまえるような・・・・・・同時に惑星ほしさえ滅ぼしてしまえるような・・・・・・巨大な力を持って私達は“異次元”を旅してるんだよ?犠牲はつき物なんだよ。それだけの重荷を私達は背負っていかなきゃいけない。人間の命という最も重い対価おもにを背負って・・・・・・。」

よってくる植物のつるを切り落としながら話を続けていく。

「自分達のしていることを今すぐやめろといいたいのか?」

セタは怪訝な顔でメイアを見た。

メイアはほほ笑みながら頭を横に振った。

「違うよ。ただね、こういう考え方もできるでしょ?私達はたくさんの犠牲者を出した。その人たちの命をもらって私たちが生きてるの。だから今回も死ねない。やめるなんて許されない。その人たちの命をもらって私たちが生きている以上、進むしかない。私達は自分の目的のためだけに進んでるんでも生きてるんでもなくて、もらった命のためにも生きてるんだよ。犠牲は生きている証なの。残酷かもしれなくても、それが私たちの道しるべなんだよ。だからね。それは同時にその重荷を背負ってまで私達に生きる価値があるってことだと思う。」

「・・・・・・おまえ、変わったな。最初に会った頃はまるでガキのような発想しか持ってなかったのに。あの頃からは到底考えられない程成長したんだな。」

作「はい、今回の記憶!!ゲストさんは成長を遂げたとされているメイアちゃんです!!」

メ「“遂げたとされている”のされているって何!されているって!!成長させてるのはそっちじゃん!!」

作「あい、そのとーりです。おかげさまで少しずつストーリーがずれてきちゃって、入らなくていいところにミョンハクやセタの突込みが入ったり、こうなるはずじゃなかったのにメイアは元気になっちゃったり・・・・・・もっと沈めよ!!=落ち込めよ!!ってところであなたへらへら笑ってたりするんだもんね。」

メ「それ、私にばっかり言ってない?」

作「いいえ、滅相もございません。ただ、成長させる気ではいたけどストーリーが長く続くうちにキャラたちも成長しすぎちゃったようで、だいぶ台詞を変えてるの。ましてやここまで長く続くとは思ってなかったから。」

メ「でも、結末は変えないんでしょ?」

作「もっちろん!!最後はちゃんと設定道理に終わる予定だよ。」

メ「ふーん。最近こうゆーネタ多いよねここ。」

作「そんなことないでしょう。でもま、次回予告みたいなのも軽くしてるから。いいんじゃない?」

メ「そーだね、では、司会を私、メイアに切り替えさせていただいて、ここまで読んでくださった読者の皆様、そして読まなくても少しでも興味を持ってくださった皆様、ありがとうございました!作者は自分を未熟だといってるけど、本当に未熟なんで、どうぞあたたかぁい目で見守ってあげてくださいね!!」

作「お前が言うな!そしてメイアには言われたくないわ!!って、どっちも同じ意味か!?」

ブッ。


本当に、ありがとうございました。

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