80・草原
話し合ってもカードについてわかることは何一つなかった。
わかったのは植物の成長がやけに早く、どの植物もやたらに巨大化するということだった。
だが、メイアは疑問を抱いた。
それは昨晩の草原のこと・・・・・・。
「ねぇ待って?草木はあっという間に大木になるんでしょ?ならなんで私達がいたところは草原だったの?どうして平地だったの?」
[あそこは昔から時の流れが違うのだ。]
「どうして?」
[わからぬ。ただ、時間流れが遅すぎるのだ。]
「わかった。ありがとう。」
「おい、メイア、あそこって?」
「くればわかるよ。」
セタの質問にあっさりと答え、歩きだした。
[わからぬ。なぜそなたと私達は話せるのにやつらと私達は話し合えないのだ?]
「なんでだろうね?私にもよくわからない。」
話ながら着いた先。
草原と木で囲われるようにして作られたドーム形の場所。
「何だここ。」
ミョンハクが少しばかり驚いた様子だ。
「昨日見つけたの。」
そして・・・・・・ルルスと気まずくなった場所。
[まあいい、そなた達があまり危険ではないことはわかった。とにかく、あまり自然を荒さないでくれ。]
そう言うと、全てがふっと消えた。
「ここにあるのかな・・・・・・。」
メイアがつぶやく。
「何がだ?」
セタが腕組をした。
「この下にカードがあるのかなって・・・・・・。」
「だが、通り道がない。下に行きたくともいけないじゃないか。」
「そりゃ・・・・・・わからないけど・・・・・・。」
メイアがうつむく。
「ここが手がかりかもしれないんだろ?」
ミョンハクが助け船を出すと、メイアは勢い良くうなずいた。
「ここだけ時間の流れが違うって変じゃない!?」
「わかった。ただ、どうやって地下に行くんだ?」
セタが再び質問する。
「掘る・・・・・・んじゃない?」
メイアが自信なさげに話す。
「とりあえず、辺りを散策して見ようぜ?」
ミョンハクの言葉に三人は散らばった。
そんなとき、ようやくルルスは起きだした。
ルルスは洞穴に一人取り残されていた。
しばらく様子見をするため、お留守番のような格好で待つことにした。
三人は顔がかすかに泥に汚れるくらいまで探したが、地下への隠れ道はなかった。
仕方がないので洞穴に戻ることにした。
洞穴にはちょこんと座っていたルルスの姿があった。
「あ・・・・・・ルルスちゃん、おはよう。」
かすかにメイアにはためらいがあった。
そしてルルスもそれを感じ、ぎこちなく挨拶を返す。
「おはようございます。」
軽いショックと、軽い嫉妬のような気持ちと・・・・・・ぶつかり、反発をする。
どうしたらいいのか分からずに分からずにいた。
最近、四人の感情ばかりが進んでストーリーが追いついていない気がします。
しばらくはつまらないかもしれませんが、未熟者ですので温かい目で見守っていただけると幸いです。