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記憶  作者: 半月
64/120

64・人形

「クックック・・・・・・醜いだろう。ここに人が寄り付かないのも化け物が出るといわれているからでもあるのだよ。」

「化け物?」

「人間とは思えない美しい唄に身を任せるとそこには化け物がいて襲い掛かってくるという話さ。」

「はぁ・・・・・・。」

「そもそも、ここは楽園と呼ばれる澄み渡った聖地だったのに水は汚れ、木は切り倒され、待機は汚れた。そんな悪循環をつくりだしたのはここに移り住んできたやつらだったのに汚れたらとたんにぽいた。今では私一人以外誰一人としてのこっちゃいないよ。」

「唄を奏でているものを見せていただけませんか?」

「見てどうする。」

「一曲聞かせてください。」

「ハッハッハッハ!こりゃまいった。お前さんは突拍子もないことをいいおる。まぁいい。彼らの姿にお前が驚かなければな。」

カシャカシャっと小さな音がなり、姿は人間の姿をしていた。

でも驚いたことに人間ではないことに気付いた。

それは三体の人間の意志を持つ人形ロボット・・・・・・。

でもそれは手入れがずいぶん前からできなくなったことが分かるいろんなヶ所からの錆。

ある意味、醜い姿になっていた。

人形達は老人の前で手を広げると、“まだ殺さないであともう少しだから。まだ役目が残ってる。”とメイアに訴えかけた。

その時、人間の姿を見た気がした。

「・・・・・・そう。あなた達はそのご老人に自分の子供のように大切に育てられてきたのね?」

人形はそれぞれにうなずく。

「驚いたな。この子達を見るとみんな逃げ出すか石を投げ付けてくる。化け物四人集だ!と言ってね。さぁ、ラノ、アル、ハス、唄っておあげ。君たちの姿を見ても逃げも叩きつけもしなかった迷える子供たちのために。」

「どうしても?ねぇ、カザネコロ。もしかしたらこの人が驚かなかったのって見慣れてるからじゃないの?」

カザネコロと呼ばれた老人は小さく首をひねった。

「はて。どうだろうな。どうしてラノはそう思ったんだい?」

「だって、あまりにも受け入れが早すぎるわ。人間じゃないみたいなんですもの。」

「アルもハスもそう思うかい?」

「いいえ、私が思うにはあの方は捜し物があると言った、そして間違えるはずもないと言うような確信的な顔で私たちに近づいた・・・・・・・私たちがあの人たちの捜し物なのでは?」

「僕はよくわからない。一曲唄ってそれで良いなら歌って帰ってもらえば良いと思う。」

「ハハッ私はハスに同感だね。みなは違うらしいけど。」

「わかったわ。わかったわよ。歌えば良いのね!」

「歌うのね?」

〜♪゜・。・♪。゜・。♪゜・。・♪。・゜

聞こえはじめたメロディーにあわててミョンハクやルルスが出てきた。

「うあっ。」

「ぎゃ。」

「なにっ!?」

いきなり出てきた三人にびっくりして歌が止まる。

「あ・・・・・・よかった。メイアちゃん無事だったんですね。」

「うん。みんなもここに座って聞こうよ唄。」

「っ。」

一番最初に驚いたのはミョンハクだった。

それも当然である。

美しいとは呼べないものがそこにはあったのだから。

「まぁ・・・・・・痛そう。」

老人を見て言ったのはルルス。

セタは見慣れている様子でメイアの隣に座った。

唄は再びはじまった。

少し悲しい人間ではないきれいな歌・・・・・・。

歌がおわるとカザネコロが拍手をし、話しはじめた。

「本当はね、この子達は四人いた。男の子二人に女の子二人。それぞれのパートで歌っていたのだよ。変な奴に1人取られていく前までは・・・・・・ね。」

「カザネコロ・・・・・・私、恐い・・・・・・歌い終わったのにこの人達帰らないんだもの。私達、壊される気がするの。」

「どうしたんだい?最後に君たちを壊すのはこの私だ。大丈夫。君たちは私が守るよ。」

「違う。僕達の体内から発されている波動・・・・・・あの人達と同じ波動なんだ。カザネコロにはわからないかもしれないけど・・・・・・僕も今気付いた。だからあの人達あんな確信的な顔してるんだ。アルの言ったとおりだったよ。追い返せばよかった。」

全員が自分達の捜し物カードだと気付いて、ミョンハクが立ち上がろうとしたのをルルスが止めた。

「ダメです。あの子達には使命があるみたいだから、しばらく様子を見ましょう。」

「カザネコロさん。ごめんなさい。やっぱり私たちの捜し物と関係あったみたい。」

メイアが呼び掛けたとたんそこにいた四人は即座に構えた。

「構えないでください。大丈夫です。無理に奪おうなんて気はありませんから。」

ルルスがなだめる。

その時、ルルス以外の三人は一斉に同じことを考えた。

ルルスは何を言っているのだろう・・・・・・と。

まず、食料的にも確保はできないそれに犠牲を出さずにやっていくのは時間的にも無理だとよぎったのだ。

「今すぐ必要なわけではありませんし。」

「嘘ではなかろうな?」

「しばらくゆっくりさせていただきますよ。」

無理矢理ルルスは三人をひっぱって外に出た。

「何を考えている?」

セタが腕組みしながら話す。

「なにがですか?」

「おまえはそんな考えなしではないだろう?」

「とりあえず落ち着きましょうよ。私は言いたい事がたくさんあるんです皆さんもそうでしょ?」

「ああたくさんあるね。」

いやみっぽく返したのはミョンハクだった。

地下道にもどり、それぞれがそれぞれの部屋へ行ったが、そこには窓というものは存在しないため、土壁で作られた窓枠からのぞけば誰がどの部屋に行ったのかは一目瞭然だった。

「ねえ、みなさん。私は一番はじめにメイアちゃんにお話があるんです。」

ちょこんと座って話しはじめた。

そのうちワラワラとみんなが集まりだす。

「何?ルルスちゃん。」

「メイアちゃん、確かに私は得ることは犠牲のうえでなければ成り立たないと言いました。けれど、冷血になれとは言いませんでしたよね?」

「そうだね。」

今回のお話は実は裏エピソードがあるので、この世界が終わったらまた番外編を作って四体の人形とカザネコロさんとのお話を書きたいと思います。

それまで頑張ってこの世界の物語を読んでください。((嘘です。頑張らなくていいです。

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