53・目覚める時
メイアは気付いたらどこかにいた。
−あれぇ。私戦ってたんじゃ・・・・・・まぁ、いいかぁ。−
ただ一人、真っ白い景色のなかで、ぼぉっとしていた。
不意にメイアは自分の手を見た。
見えない。
その前に手って、どうやって動かすんだっけ?
いや、さいしょっから手なんてあったっけ?
−歩こう。−
進んでいるのかわからない。
いや、その前に足の使い方がわからない。
足なんかあったっけ?
−しゃべろう。−
口の動かし方がわからない。
自分の声がわからない。
−歌おう。−
歌詞が出てこない。
そして、大事なものも出てこない。
何が大事なんだっけ?
私って最初から一人だったっけ?
いや、その前に、私ってなんだっけ?
ちりちりと胸が痛みだす。
胸なんかないはずなのに。
あっちは嫌。
痛いし、それに爆弾のような音が響いてる。
うるさい・・・・・・音。
何で痛いんだろう。
感覚なんてあるのかな。
何でうるさいんだろう。
耳なんて、あるのかな。
わかるのは白以外、何もないってこと。
つまり、それは無ってこと。
楽な方向にむかっていく。
うるさい音も、痛みもない世界。
白一色で、白は統一されてる。
わかった。
白いんじゃない。
これは光なんだ。
でも何でわかったんだろう。
何で見えるんだろう。
つまらないから。
何か刺激が欲しいから。
でも何でつまらないんだろう。
何で刺激が欲しいんだろう。
何がつまらないんだろう。
何もないから。
何で何もないなんてわかるんだろう。
少なくともここには私がいるのに。
−私がいるのに。−
目を覚ましたメイアの頭上には夜空が広がっていた。
「メイアちゃん!」
彼女は・・・・・・誰?
あぁ、ルルスちゃん。
私は誰?
あぁ、メイアか。
じゃあむこうに座ってるのは?
ルーナさん。
じゃあそこの男子二人は?
ミョンハク君とセタ君。
そしてなにより、守りたい人たちと、大切な人――…‥。
まわりの人の声が雑音になる。
まだ寝たい。
でも、私はここにいる。
全身が痛い。
だけど私は存在する。
ドクン・・・・・・爆弾のようなうるさい音。
それは・・・・・・。
「心臓・・・・・・。」
生きている。
イキテイル・・・・・・。
「おまえ、死にかけたんだぞ。ルルスが無理矢理自分の力を使ったんだ。」
暗い空、そこに浮かび上がるセタ。
「人工呼吸してたのはおまえだろ。」
「ミョンハク!起きてたのか?」
「・・・・・・え?」
セタ君が私に人工呼吸を・・・・・・?
思い浮べて顔が真っ赤になる。
でもミョンハクをみて、すぐに青ざめた。
「ミョンハク君!何!?その足!」
「あ?あぁ、ちょっとな。」
腫れ上がった足に手をかざす。
「いてっ。」
「ごめん。」
傷を治そうとするが、魔力はついていけても体力がついてこない。
これ以上無理をして、魔力を上げても体がバラバラになってしまう。
ゆっくり、弱くても治そうと思って無茶をする。
「いい、メイア。おまえはもう、やすめ。」
「でもっ。」
「無茶するなバカ。」
「バカだもん。心配するんだよ。ミョンハク君は一人じゃないんだから。」
「・・・・・・そうか。じゃあおまえも無茶するな。」
「してないもん。」
「わかったわかった。な?じゃあ頼むから、自分が無理だと思ったらやめろよ?」
「うん・・・・・・。」
このちっぽけな力でいったい何人が助けられるんだろう。
このちっぽけな存在でいったい何人が助かって、何人が危機にあうんだろう?
私は疫病神じゃなく、人を助ける人でありたい。
人を助ける人で・・・・・・ありたい。
作「はーい。今日のゲストさんは5人ですよぉ。」
メ「もぉあきたよぉ・・・・・・。」
(ルルス、以下略:ルル)「眠いです・・・・・・。」
ミ「どうでもいいけどよ、足の痺れがとれねぇんだけど。」
セ「痺れ薬でか?」
(ルーナ、以下略:ルナ)「んなまさか。もう効果はないはずだ。」
セ「もう効果は切れてるってことか?」
ルナ「あぁ。」
メ「痛そう・・・・・・。」
ルル「一体何をしたらそんなふうになるんですか?」
ミ「人助け。」
セ「こいつ、俺の忠告も無視してメイア助けに走ったんだぜ?馬鹿だろ。」
ルル「それは・・・・・・お気持ちまあ分からなくもないですけど、馬鹿としかいいようがありませんね。」
メ「え?そうなの?ありがとう!ミョンハク君。」
ミ「え、あ、いや、たまたま弾き飛ばされてたところ見たから。」
メ「あぁ・・・・・・あれか。だってあの蛇さんってば自分は神で、存在は偉大だなんていうから・・・・・・。」
ミ「おまえ、それを逆なでしたのか?」
メ「・・・・・・?うん、多分。」
ミ&セ&ルナ『馬鹿だな。』
ルル「そんなことはしてはいけませんよ。メイアちゃん・・・・・・。」
メ「え。あ、あれ?」
ルル「まぁ、メイアちゃんらしいといえばらしいですけど・・・・・・。」
ルナ「だな。」
作「え〜っと、今完璧に私のこと忘れてたよね?忘れてたよね!?」
ミ「いいんじゃねぇの?忘れたくらい。」
作「ひど!」
ルナ「まあまあ、落ち着けよ。」
作「うん。それよりね、この『記憶』を、お気に入り小説にしてくれる人もいるの!」
ルナ「よかったな。」
作「うん。」
メ&セ『大人だなぁ。』
作「何が?」
メ「え、ルーナさんが・・・・・・。」
セ「なんっつーの?なだめるってゆうか、丸めるのがうまいよなぁと。」
作「私は子供だといいたいのか!!」
ミ「実際そうだろうが。」
ルナ「まあ私はもう21くらいだしな。お前たちと比べたら少しは大人だよな。」
作「あれ?まだ20じゃないの?」
ルナ「実際、こいつらが去ってから3年半くらいたってるからな。もうすぐ22ってところだ。」
作「へぇ。」
メ「自分で設定考えてるんじゃないの?」
作「まぁそうだけど、年の設定とかはあんまり考えてないってゆうか。」
セ「ああ、だって俺たち、年取らないもんな。」
メ「でも、国を旅するごとにその国に適したとしになってるとそれも大変そう・・・・・・。」
ルル「もしかしたら死んでしまってるかも知れませんね。」
セ「それは怖いな。」
ミ「つうかそんなところ行けねぇだろうが。」
ルル「行けないから年はとらない設定なんでしょ?」
作「ええ、でも自分の国に戻ったときはどうしようかと考えてますよ……。」
ルナ「命がなくならん限り、尽きることのなき青春・・・・・・か?」
作「さぁ。この物語が終わる前にもしかしたら私が年取っちゃってるかも!」
ルル「そんな長くやるんですか?」
作「だって、もう50ですよ?50!50きててまだ大してストーリー進んでないんだから次々かっとばしていかないとそうなるでしょう?」
ルナ「とゆうか、長い!長すぎる!いい加減終われ!」
作「わかったよぉ。ってなことで、ちゃんと復活メイアちゃんでした!次回の予定はないので、この?コーナー自体ないかも!?では、ありがとうございました!」
ルーナさんに突っ込まれたとうり、描写は短いのですが、長かったかもしれませんね。
こんなところまで読んでくださった読者の皆様に感謝いたします。