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記憶  作者: 半月
44/120

44・セタの過去

生まれながらに霊能力者とよばれる師匠ちちおやのもとに育ち、霊力は戦闘系としてその強さを発揮させてきたセタ。

彼の本来の名前はセタではない。

セタというのは戦闘ネームであり、彼に残った師匠の最後の思い出だから自分はセタだと名乗っているのだ。

彼、セタの本名は。

フォンス・ゼン

フォンスというのは勇者、讃えられた力、優れたものという意味をこめられて、セタの世界くにでは名誉ある名前だった。

おそらく、異世界からしたら何の意味ももたないのだが・・・・・・セタは自分の父親を師匠と呼び、尊敬していた――…‥。

ある事件が起こるまでは幸せだったのだ。

そう、ある事件が起こるまでは――…‥。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

セタ、当時12歳

現世で言う霊魂借りの時代。

セタの父親、フォンス・バサカ。

彼は祖先の後継ぎだった。

彼も父親を師匠と呼び、見習いながら育った。

まわりが師匠と呼ぶから子供も師匠と呼ぶようになったのはセタの祖先時代からである。

その祖先はペアで英雄となるが、ペアののちの一人は霊魂借りでの不運な死去。

彼も後は英雄として讃えられるが、彼の家系は彼以外に英雄がでてはこなかった。

つまり、こちらは祖父に次ぐ、父が英雄となっていたので、生きる英雄として名前に英雄の文字が踊るようになった。

たくさんの人命を永遠の闇から生きて救った祖父。

そして、“あの”事件で英雄になった師匠こと、セタの父。

そして、今、英雄を次ぐ、第三の英雄セタの旅。

祖父は闇にのまれる世界を救った英雄で、セタの父は、お札をつくり、霊を押さえ込んだ英雄。

しかし、何かの拍子にお札が剥がされ霊は再び世界へと散らばった。

あわてて陣をひき、結界をつくるが、残念ながらとらえられたのは一番最強と呼ばれる霊一体だけだった。

その霊の強大な力を封じ込めるためには生け贄が必要だった。

すると師匠自ら自分が生け贄になると言いだしたのだ。

そして父はセタの前で、遺言らしきものを残した。

〔セタ。新たな世界へ旅立て。“やつら”は、そこにある。新たなものを受け入れろ。過去ばかりに縛られるな。〕

当然ながらその当時のセタには何をいっているのかわからなかった。

そして、師匠の姿が消えたとたんにお札が異世界へと飛び散ったのだ。

その後、セタは叫び、わめきちらし、約一週間思考回路が停止していた。

しばらく経ってから自分がセタと呼ばれたことに気付いた。

師匠が息子を本名ではなくセタと呼ぶときは、戦闘体勢をととのえろというときか、もしくは戦闘中のネームだったのだ。

「セタ。新たな世界へ旅立て。“やつら”は、そこにある。新たなものを受け入れろ。過去ばかりに縛られるな。」

何度も最後に言われた言葉を繰り返した。

新たな世界。

つまり、ここじゃない世界・・・・・・?

やつら・・・・・・なんのことだろう。

新たなものを受け入れろ。過去ばかりに縛られるな。・・・・・・つまり、ウジウジしている暇があるなら次へ急げってことか?

やつらはそこに・・・・・・最後に飛び散ったのはカード。

つまり、この世界が霊に乗っ取られる前にお札を集めろってことか!?

そのあと、どうやったのか異世界へと旅する準備をはじめ、青年になったセタはメイア、ミョンハク、ルルスの三人よりほんの少し早く旅にでたのだ。

なぞに包まれていたセタの本性が少しずつ見えてきましたね。

これからも結構ちょくちょくセタの過去を出していきたいと思いますので、こんな未熟者の書いた小説ですが、よろしくお願いします。

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