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記憶  作者: 半月
40/120

40・明かされる過去

名前の由来は最初のナと最後のナからきたということを教えてくれた。

興味本位で色々な情報を取得してはコピー、保護を繰り返した二人はある日、どの情報もウイルス、別世界、空間の歪みが関係していることを知った。

まだ無知な二人はウイルス関連を調べ、年齢制限がある歪みまで壊してウイルスを自分のデータ保存にダウンロードしてためていた。

毎日かたっぽが情報を調べ、かたっぽがウイルスをためることをしていた。

そこまで話すとルミアは黙り込んでしまった。

「つまり、ナナさんはウイルスを探しにいって帰らぬ人と・・・・・・。」

ルミアは黙って深くうなずく。

「なぜ・・・・・・それは報道されなかったのですか?」

「簡単です・・・・・・国家が恐れたんですよ。子供たちの安全を守るといいながら簡単に情報を集められ、年齢制限の対策ソフトさえ簡単にハッキングされたのですから。そんな柔い対策でいい分けないでしょう?最終的に落ち度があったのは、国家なのだとマスコミがたたこうとするから真実を明るみにすることを恐れた。」

「でも情報には車や本人のミスだと乗っています。」

「表だろうが裏だろうが人が死んだことは事実でしょう?国家の権力だってそこまではねじ伏せられませんよ。だからもう亡骸だったナナの体を跳ねとばした車を死因として本人の不注意と歪みのせいでおかしくなった車の不注意という形にされました。そんなことで真実はすべて闇に葬られたのです。」

「力にものを言わせてねじ伏せるなんて・・・・・・そんなのおかしい!」

「でも、それが現状です。・・・・・・生きていくうえで必要になる社会です。」

「けど。でも。」

「真実はいつも鮮明には描かれません。真実はいつでも明るみにでることはほとんどないんです。何かによってぼやけた視点でかかれた情報しか僕達には与えられないんですよ。」

「そう・・・・・・ですか・・・・・・。」

「なぁんて。僕はナナが不注意なんかじゃなかったという証拠をこの世に示したいだけですけど。」

明るい声が響き、ルミアはニコッと笑った。

「ルミ君。無理しちゃダメだよ?手伝えることあったら私たちも手伝うから。」

メイアの言葉にミョンハクが反応する。

「なっ!おい、ちょっと!」

「私たちにいろんなこと教えてくれたんだよ?その人が困ってるのにミョンハク君はほおっておくの?」

「・・・・・・しかたねぇなぁ・・・・・・。」

「ありがとう。でも、危ないんです。誰かの命を巻き込むわけには・・・・・・。」

「大丈夫!慣れっこ!」

メイアはニッと親指を立てて笑った。

「危ないとかそうじゃないとか、そんなん忘れたなぁ。」

セタがぼやく。

「活動は夜のほうがよさそうですか?」

ルルスが尋ねるとルミアはみんなの反応にいちいち驚いていた。

「え!あ、はい。本来なら明朝くらいが活動するんですけど・・・・・・それまで行動することは不可能で・・・・・・。ケイサツのほうもあの歪みを消すユガミリアを飛ばすので・・・・・・あれに見つかると後々やっかいなことになるんですよ。」

「ユガミリア?」

「歪み、クリア。略しすぎのユガミリア。って意味ですよ。」

「ユガクリはダメなんだ。」

メイアが言うとルミアは笑いだした。

「ユガクリ!ユガリアなら分かるんですけど、ユガクリ。まるで湯が栗のようですね!」

「む、むぅうっ。笑いすぎだしっ。いいもん。ねっ。セタ君。」

「お、俺?」

その時のセタの表情に新鮮な感情を覚えたメイア。

なぜかセタが近い人に感じてならなくて、メイアはただ、自分は一人になってもこの人は一緒にいてくれると思った。

それが後にどのようにかわっていくか知らずにセタと仲良くしようとしていたのだ。

「メイアちゃんはすぐに誰とでも仲良くなれておしまいですね。本当に・・・・・・ルミア君とも。」

ルルスは苦笑いした。

ただそれだけだったのにメイアはトゲのようなものを感じた。

「・・・・・・仲良く・・・・・・しちゃダメなの?」

その時ルルスとメイアはお互いに言いたくないはずの言葉を言っていた。

メイアの言い方は下手に出るような言い方ではなく、突っ掛かるような言い方だったのだ。

その言葉にはっとしたルルスとメイアは次の言葉が見当たらない。

お互いに思っていることは、なぜあんなことを言ったか。なぜ、喧嘩なんかしたくないのにこんなことが始まったか。だった。

「・・・・・・そ、そんなことありませんよ?ただ、すぐに誰とでも本当に仲良くなられてしまうでしょう?すごいって思っただけですよ。」

「そ、そう。あはっ。なんかね。ルルスちゃんみたいに内側から仲良くなることができないからね。私はっ!」

お互いが気まずいと知りつつ笑顔を交わす。

作られた笑顔で。

「あっ。まずい。そろそろユガミリアがちょうどここに飛んでくる時間帯です!」

気まずさを吹っ飛ばしたのはルミアの一言だった。

「えっ!」

「ユガミリアが入ってこれないところは・・・・・・。あそこ!あれです!」

指差した先にあったのは、古い建物。

五人でいっせいに駆け出す。

そして古い建物に飛び込む。

「ここはね、制御外といって町中に思い出を残そうとする人たちの手によって正式に外見だけでも保てるように保護された保護区域なんです。ただ、外見はまぁまぁでもなかはこのとーりおんぼろで・・・・・・歪みの巣窟といっても過言ではないんですよ。だから警察と国家の半分はここを全部つぶしたがってる。だけど思い出があるからこのように残しておきたいわけでしょう?いきなりひねりつぶすのはあまりにもじゃないですか?だから国家裏や警察に圧力を掛けられてつぶされたところも多々あるんですけど、そのたびに反対派が動きだして今このようにして残ってるんですよ。」

ユラァッ。

後ろに何かの気配を感じルミア以外は声をそろえた。

『だれっ!』

「へ?え。う、うそ。」

ルミアが声を上げる。

全員が見た先は、黒い生命体がいた。

「別世界の・・・・・・死の・・・・・・生物?でもっ。外にはまだユガミリアが!」

あわてるルミア。

「みなさん!あっちです!もしかしたらあそこに通路がある!外に出られるかもしれません!」

走ってそこに辿り着こうとする五人より早くまわりを黒い生命体が囲う。

「そんなっ!」

するとミョンハクがいきなり自分の剣で黒い生物、いや、影を切り倒し、道ができた。

「ええいっ!切りがない!雷落としっ!」

床に剣を突き立てる。

影は消えたが、またあとからあとからやってくる。

走ってわけの分からないところに飛び込むと、そこはお札があたり一面にはってあり、ぼんやりと光を放っていた。

「すごい。何これ・・・・・・。」

「む、向こうに道がっ。」

ルミアはさっきっから驚いてばかりいた。

ガタガタガタっ!

廊下の壁がゆれる。

「ひっ!も、もうだめだっ。死の生物に別世界へつれてかれるんだぁっ!」

「落ち着け!とりあえずみんな戦える装備はしとけ。俺の剣で切れたんだからな。ほかのも使えるはずだ。俺が先頭を行くから後ろはセタ。おまえだな。あんまり頼りたくはないが。そうも言ってられない。」

ミョンハクが取り仕切り、剣を構える。

ルルスは鍵を杖に変え、構え、メイアは弓矢を構えたがセタは構えなかった。

「おいこらてめぇっ。人の話聞いてんのか!?」

「落ち着け短気。」

「なっ!」

「札が使われてるってことは俺の知ってる世界に少し似ている。そしたら俺だけでも暗号を書いていけば道ができるかもしれない。不確かなおまえより俺が先頭を行く。」

「んだと!てめっ!俺が信じられねえってのか!」

「案外、小さいことしか目に入らないんだな。お前。俺が前か、お前が前か。そんなの関係ねぇんだよ!どちらがより確かでどちらがより安全か!それが大事じゃないのか!?俺たちには時間がないんだよ!まだいくつもの旅がまってる!生きて帰るか、ここで死ぬかのどっちかを選べよ。」

するとミョンハクは舌打ちした。

「言い争ってる暇はねぇ。一番後ろには俺がつく。ただし、みんな戦えるように装備はしとくんだな。」

「・・・・・・あ、うん。」

「・・・・・・はい。」

さっきの言い争いを見て三人はすくんでいた。

今まで見たことのない表情の二人に恐怖感を抱いたのだ。

「・・・・・・そう言えばお前、さっき俺が信じられねえってのかって言ったよな。信じてねぇのはテメェじゃねぇの?」

あまりにも冷たい視線がミョンハクの背中を突く。

静かで恐く、冷たい言動があたりを沈黙させる。

ミョンハクは何も言わず後ろにまわり、セタはしゃがみこみ、何かを出すと、床に結界らしき何かを書き連ねていく。

セタは書きおわったらしく、バンッと結界をこぶしで叩くと、そこには白く鈍く光る結界の道ができた。

線路のようにつながれた道。

「なぜ・・・・・・でしょう。」

しばらく歩くとルミアがぼやきだす。

「なぜ、別世界と思われる場所に僕らはいるのに、魂と体が分離されないのかがなぞです。」

「う、うん。それより、結界がぐらついている気がするのは気のせい?」

メイアが恐る恐るセタに尋ねる。

「気のせいじゃない。奴ら・・・・・・俺の結界を食い荒らしてやがる!続きを制御していくのは厳しい。こうも広範囲に結界が散らばるとさすがにどこかいきなり抜け落ちるなんてこともありえる。みんなできるだけ離れないでくれ!」

「おわっ!」

メイアが歩いていたところの一部の結界が言っているそばからが抜け落ちる。

「・・・・・・大丈夫か?」

セタがあきれ顔で尋ねる。

「注意・・・・・・されたばっかりなのにね。」

苦笑いしながらメイアはピースをつくる。

「この空間・・・・・・変ですよ。なぜ僕達のすんでいる町と景色があまり違わないのでしょう?この建物はおそらくユガミリアやまだ国家の圧力がかかっていない頃の古い町景色だと思われますけど・・・・・・。」

真剣に話すルミア。

町景色がだんだんとただの公園に近づくにつれ、死の生物が決壊を食い荒らし、近づいてくる。

公園の先は真っ暗やみで光すらない。

真っ暗闇から近づいてきて、いきなり姿を表す影。

無音でいきなり襲ってきた。

「うわぁぁぁあああっ!」

ルミアが叫ぶ。

するとルミアに襲い掛かる前直前にメイアの弓矢は刺さった。

パラパラパラ。

メイアが弓矢でさしたところからウイルスとして結晶化され、結晶はきれいな光の粉となって消えていく。

「あ、ありがとう。」

座り込んだ体勢でルミアは言った。

「危機一髪だったね。ルミ君大丈夫?」

ルミアにメイアは手を差し伸べながら言った。

「あ、うん。僕は平気・・・・・・かな。」

「くそっ。こっから先が結界が描けない!」

いきなりセタが声を上げた。

どうやらセタは今まで結界の続きを描こうとしていたらしい。

「おい!武器もないお前が先頭にいるのは危険なんじゃないか!?」

うしろからミョンハクが叫ぶ。

「だが、今ここで順番交替しても何があるか分からないのに危ないだろ!」

「こっち向け!」

お互いに叫びあっている。近いのに、声が遠くから聞こえているようにしか聞こえないのだ。

セタが後ろを向く。

キラッ。

ドスッ。

何かが光ってセタのところに落ちた。

それは鞘に納まったミョンハクの剣だった。

その剣はアイテムとしてあの契約の本に付いていたものだ。

「なっ!」

「貸してやるよ!使い方は分かるよな!?」

「ああ。たぶんな!」

セタは鞘から剣を抜き出すと構えた。

メイアはルミアに耳打ちする。

「なんでこんな近距離なのに声は遠くへ行っちゃうんだろうね?」

「おそらくこの世界自体歪んでるじゃないですか。だから歪みのせいで時間がおかしくなってるからかもしれませんよ。」

「そっかぁ。・・・・・・そこだ!」

いきなりメイアの手から放たれた弓はズババっと何かを切り裂く音だけ残して暗やみへと消えた。

「・・・・・・これじゃ魔力がもたない。ブーメランにしよう。」

ちなみにメイアの矢はどこからくるか。

それは、魔力によって作り出された矢なので数にかぎりは特にないが魔力を多量に使い、弓道なので追い打ちのように精神をすり減らすのである。

アイテムはその場で形をかえる。

「う、うわっ。か、形がっ。」

ルミアは驚いた。

メイアにとってはそれが当たり前だったため、驚かれたことに驚いた。

「え?変?」

「え。ぇえ?」

そうしてる間にも進んでいくどんどん突き進んだ先には明るい場所へ出て、人が住んでいるような町へ出た。

「うそ!出口に出たみたいです!あれ。僕のうちに近いな。ここ。」

「へぇ。」

「では、僕の家にご案内しますね。」

ついたさきは歩いてすぐ。五分くらいの場所。

「ただいま。」

「おかえり。あら、お友達?いらっしゃい。」

あまりにも無感情で急展開に戸惑う四人。

「あ、あれがあの、外人ってだけで差別したお母さん!?」

「母さん、今日は機嫌悪いみたいですね。」

「妙なこともあるもんだな。」

ミョンハクがつぶやく。

みんなが見たかぎり、ルミアの母親は肝っ玉母さんと呼ぶにふさわしい母親だったのだ。

「さ、僕の部屋にいきましょうか。」

すると母親に引き止められる。

「ルミア。お友達が今玄関に来たからお友達も呼びなさい。」

「・・・・・・友達?誰だろう。」

小さくつぶやいて首を傾げ、玄関の方に行った。

何となく変な気がしたので四人も付いていく。


作「はぁい復活しました。?コーナーです。今回のゲストさんは、新たな謎仲間は置いておいて、ルミア君にきていただきました!」

ルミア(以下略:ル)「初めまして・・・・・・。」

作「えーまた出ちゃいましたね、以下略:ルさん。私はルから始まる名前がすきなのかなぁ・・・・・・。」

ル「そんなの知らないですよぉ・・・・・・。」

作「まぁね・・・・・・誰も知るわけないんですけども、今回はルミア君、へたれキャラということで非常に難しかったキャラなんですね。モカさん(のモデルさん)に必死になってへたれについて教えていただきましたが、それでも100%は出し切れなかったと思います。ルミ君大活躍するんだもんね。」

ル「知らないですよぉ。僕はナナが・・・・・・。」

作「はいはい!!ホントルミ君はナナちゃんloveなんだからね〜。」

ル「な・・・・・・!!」

作「わぁ・・・・・・顔真っ赤にしちゃってぇ。」

ル「もう!からかわないでくださいよ!」

作「いやいや。ちなみにへたれといえばアホ毛と聞いたのですが、今回人物の格好を詳しく書かなかったので、とりあえず、ごめんなさい!!((何にあやまってんの・・・・・・。」

ル「これ以上僕をヘンなキャラにしないでくださいよ〜!!」

作「ってことでおしまい!!」

ル「え・・・・・・えっ!?ま、まってぇ〜!!」

作「次回のゲストさんはナナさんです!!」

ブッ・・・・・・((切れようとした音。

ガッ!!((無理やり止められた音。

ル「まってって、言ってるじゃないですかぁ・・・・・・?」

作「はっ、ルミ君がマジだ!!」

ル「僕はこう見えても男ですからね。」

作「あぁ、そうでしたね。力結構強いって設定でした・・・・・・。」

ル「で、本題に入りますけど、ナナは生きてるんですか!?」

作「本題って、それ・・・・・・まぁいいや。うん、まぁ死んではいないと思いますけど?」

ル「じゃぁ会えますか!?」

作「それは次回作で分かるよ。うん。ってことで今度こそ終わりま〜す。」

ル「まって!僕はナナにあいた・・・・・・。」

ブッツ、シーン・・・・・・。

ということでハイ、次回はナナさんで、この世界の次が番外編です。お楽しみに☆

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