3・予言
「ほら、あの私たちがそろうときってやつ・・・・・・。」
「んなの、ただの噂だろう?」
まんざらもない様子でミョンハクが言い放った。
「でも、怖いですよね?後一年後の2月でしたわ。17歳、2月でも、よくよく考えるともう半月もないんですよね。」
軽くあごに指をつけ、真剣にルルスは、話す。
「こわいよね。」
メイアはぶるぶるっと肩を震わせた。
―――だって、何よりも怖いのは私たちの関係や魔力なんかじゃない。
私たち3人が同じ日、同じ時刻に生まれたってこと。
深い絆と周りは呼ぶけど・・・・・・強い力が一気に生まれてきたらこの世界だって保ちづらくなることくらい、わかってる。
古き言い習わしは大よそでまとめられたのが3つある。
他のは古代書物、予言の章に100ページか200ページ近く書き連ねてある。
1.3人がこの町から居なくなるとき災いが訪れる。
2.3人が自分のすべきことを見つけられないとき、この世界から、光は消え、滅びる。
3.3人が3人のまま互いに対立することがなければまず、安全だと思われる。
その3人が誰のことかははっきりしていないけど、私たちのことだろうとされている。
「しっかしわかんねーよな。3人がこの町から居なくなるとき災いが訪れる?災いって何だよ。んな不吉な予言残しとくくらいならちゃんと内容も書いてから死ねっての。」
「現在古代書物に触れることが許されているのは長老たちだけですからね・・・・・・。これはあくまでも、私の推測ですけど、おそらく災いがとてつもなく不吉なものだったか、もしくは百年以上前のもの・・・・・・そんな先まで見ることは不可能だったのかもしれません。私だって一世紀前も、一世紀後までも見ることは不可能です。なのに、今もこうして忘れ去られることなく残っている。それってとてもすごいことだと思いませんか?」
「思うよ?ほんとすごいと思うけど、嬉しくないよね・・・・・・。」
「それだけ俺たちだけで世界が変わってしまうかもしれないってことだろ?」
「ええ。世界すべてが私たちの手にかかっている気がしますわ。」
「もう、プレッシャーにはだいぶ慣れっこだけど、言い習わしの第三番。あれって気になるよね。」
「ああ。」
ミョンハクがうなずく。
「対立って、どういうことなのでしょう?」
「私のリターンでもさすがに100年も前はなぁ・・・・・・。」
「俺たちも力を貸そうか?」
「そうしてくれると助かる・・・・・・3人で、行けるとこまで行ってみよっか?」
「ええ。」
3人で手をつなぎ、輪を作るお互いの顔を見合わせて、うなずいた。
「いくよっ!!」
一瞬にして周りの景色が飛ぶ。
一人だったらきっとこんなに行けない。
ほんと、2人ってすごい。
体術、武術の西洋の力がどんどん私たちに力をくれる一方で、魔術の東洋に力が西洋魔法の衰退を抑えてくれている。
「あ、リターンの効果が弱まってきた。」
「ええ!?」
「今にもストップしそうだよ!!」
「あと二年だ。」
「でも、これ以上持たないよ!!」
「後もう少しですよ!!いけるところまで頑張りましょう!!」
ヴヴヴヴヴ・・・・・・パァンッ!!
楽しく読んでもらえていたら本望です・・・・・・。