29・戦争
「では、まずこの町から調べることにしましょう。」
メイアは見上げて再度びっくり。
「電車が浮いてるっ!しかも、地図がしゃべりながらこっちきた!」
「今まで気付かなかったなんてメイアちゃんらしいですわね。」
「遅っ&鈍っ。」
「なんだよぉっ!気付かなかったの!」
不貞腐れたメイアをよそにルルスとミョンハクは推測をはじめる。
まず、電車が上にあり、線路自体が上にあること。
そしてメインストリートと思われるこの道に人があまりにもいないこと。
これだけでも“科学発展都市”
そしてあまり外部との接触はないみたいだ。
「なんか・・・・・・あそこ思い出すね・・・・・・スェナさんにお世話になったあの壊れていく都市を・・・・・・。」
今、それを三人共通で思った。
「本当だよなぁ・・・・・・。」
「これがまた、私たちの記憶によって発展した都市なら・・・・・・あの時のように崩れ去ってしまうのでしょうか・・・・・・?」
「スェナさんには恩を仇で返したよね・・・・・・。」
「そうだな。もうあうことはないだろうけど。」
「とりあえず、情報を得ましょう!そこの地図をつかって。」
〔何かおこまりですか?〕
「ええ。」
〔何をお探ししますか?〕
「ここの歴史をお願いします。」
〔かしこまりました。この国の歴史はもともとは泉でした。そこを埋め立て、科学発展により、現在の都市が出来上がりました。〕
ビビッという音が響いた。
〔あなた方はどこからいらっしゃいましたか?〕
「この世界ではないところからです。」
〔戦争は知っていますか?〕
「歴史は知ってるけど本物の戦争は知らないよね。」
ビビッビビッ次第に音が大きくなる。
〔ならばお逃げください。今すぐ。ここからすぐの廃屋に身をひそめることが可能です。〕
「ええ?」
ブァンッ!
妙な音が響き、空に何かが浮かんでいた。
それはいきなり四方八方に攻撃をしてきた。
「えええええっ!?」
とにかくしゃべる地図を引きつれて逃げる。
やっとのことで身を隠すとルルスが息を整えてから聞いた。
「現在、この国と他国は戦争中なんですね?」
〔はい。我が国はこの科学発展を横取りしようとするもの達と戦っています。我が国は戦争のために科学が発展してきましたので、人々は外には出てきません。〕
「つまり。この国は戦争のためだけに科学発展したわけですね・・・・・・。」
「そういえば・・・・・・科学発展しだしたのはいつ頃からなんだ?」
〔三千九百万年前、後半、科学が発展したとされています。〕
「ふーん。きっかけは?」
〔空からまい落ちた5〜6枚のカードがきっかけです。〕
「そのカードはどこにある?」
〔まだ研究材料ですので所有場所は秘密です。〕
「なぜだ。」
〔言葉の意味が理解できません。もう一度言い直すか、別のキーワードを言ってください。〕
「なぜカードのありかが教えられない。」
〔秘密です。〕
「研究施設はどこにある。」
〔秘密です。〕
「なら。もういい。俺たちが宿泊できるところはないのか?」
〔何名様ですか?〕
「三。」
〔わかりました。今空き部屋のある場所へ電話します。〕
トゥルルル。
〔着信拒否されました。二件目・・・・・・電話が破損してつながりません。三件目・・・・・・。〕
トゥルルル。
「はぁい。今忙しいのに何?」
テレビ電話のように画面に出た女性は・・・・・・。
「え・・・・・・ルーナさんっ!?」
思わずメイアが声を上げる。
「はぁ?」
「ルーナ・ハルイさんではないですよね?」
「あのさ、何言ってんのかさっぱりわかんない。用がないなら切るよ!」
「あ。まって!私たち三人を泊めてほしいんです。」
「お金は?」
「旅人なので持ち合わせていませんわ・・・・・・。」
「えぇ。しかたないなぁ。じゃあ下働きしてくれたらとめてあげるよ。それが無理ならあきらめな。」
「わかりました。下働き・・・・・・します。」
「情報はこいつに送るから案内してもらいな。」
こんこんっと画面をたたく。
「ありがとうございます!」
「んじゃ。」
ブッ。
切れた。
〔部屋の情報が送られてきました。この家は森の奥深くにあります。〕
そうして野を越え山越えしているうちにやっとついた。
「やっとついたぁ・・・・・・。」
前回引き続きゲストさん、シャルス・メイアさんです!
作「初めまして〜。」
メイア(以下略:メ)「初めまして。」
作「今回の終わり方どう思います?」
メ「微妙。」
作「さくっと言ってくれるね。」
メ「あの、いきなりなんですけど!記憶って全部ちゃんと戻ってくるんですよね!?」
作「ん〜。最終結末はもう一応決めてるけど・・・・・・一応あなたたちしだいだよ?」
メ「最終回!?」
作「多分、文から読み取ってる人はこの物語が簡単に終わるのじゃないことは分かってくれるかも。」
メ「ええええええ!?」
作「えー、・・・・・・メイアさんは錯乱状態に陥ってしまったため、強制終了させていただきます。」
ここまで読んでいただいた読者様、ここまで読まなくても、記憶に興味を持っていただいた読者の皆様に感謝いたします。
ありがとうございます。