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記憶  作者: 半月
28/120

28・気持ち

走りだしたメイア。

ただ、行く先もなく異世界を駆け回る。

いつのまにか行き止まりに面して、そのままそこへしゃがみこんでしまった。

わからないよ。

わからないよ・・・・・・何であんな無茶してて私たちを頼ってくれなかったのか。

私を頼ってくれなかったのか。

だから、川に入るときだって後で入るっていったんでしょう?気付かないようにしたんでしょう?

そんなに私は頼りなかった?確かに強くはないかもしれないけど・・・・・・守りたいと思ってるのに・・・・・・失いたくないと思ってるのにこんなにばらばらじゃ守れないよ・・・・・・。

なんだって言ってほしいよ。

でも、あんなこといってすごくまくしたてちゃったけど勝手に怒ったけど・・・・・・本当はミョンハク君の辛さに気付かなかった。

気付けなかった自分も嫌なの。

一方的に押しつけてこのままじゃ私、何一つ守れない。

守れないよ・・・・・・。

素直にも謝れなくて・・・・・・自分の気持ち、一方的に押し付けてた。

わかってるよ?

私達を気遣ってくれたことは。

でもそれは、強がりにしか見えないんだよ。

ずっと一緒にいたいと思ってるのに・・・・・・ルルスちゃんやミョンハク君のこと分かってると思ったのに。

何一つ分かってなかった。

でも、怪我して心配かけたくないからって何で我慢しちゃうの?

言わなければどうにかなると思った?

もしあのままだったらミョンハク君は腕を失っていたのかもしれないのに?

誰にも出来るだけ無茶はしないでほしいのに何であんなになるまでほっとくの?

無茶するの?

相談くらいしてほしかったよ・・・・・・。

「メイアちゃん!」

顔をあげた。

「ルルスちゃん・・・・・・。」

「良かった・・・・・・探しましたよ。」

息切れしてるルルスちゃん。きっと走ってきてくれたんだ。

「わかってあげてください。あれでもミョンハクは優しいやつですから心配は出来るだけさせたくなかったんですよ。」

「でもっ・・・・・・!」

「分かってます。一言くらい言ってほしかったし、頼ってほしかったですよね?でも、ミョンハクはきっと強がりたかったんですよ。だた、信頼してないとかしてるとかそんなのではなく弱いところを見せたくはなかったのでしょうね。とても意地っ張りですし。」

にこっと笑ったルルスちゃんにつられて笑う。

「さっきは・・・・・・取り乱してごめんね。守りたいし失いたくないのに頼られなくて、信頼されてないのかと思ったらなんか・・・・・・急にパニくっちゃって。」

「そういう時もあって当たり前じゃないですか。人間ですから。」

「少しでもルルスちゃんを見習わなきゃ。私、一方的に考え押し付けることしかできなくて、ミョンハク君が何考えてるかなんて考えなかった気がする。本当、ルルスちゃんは、すごいよね。落ち着いててよく物事を考えられる。自分のことも客観的に見れるでしょう?」

「そんな。私は自分の気持ちを素直に言えるメイアちゃんのほうが羨ましいのに。」

二人で顔をあわせて少し笑う。

「ミョンハクのところへ戻りましょうか?」

「うん!」

走っている最中や喧嘩している最中、ルルスはずっとメイアが羨ましかった。

私はね?メイアちゃん・・・・・・あなたが本当にとても羨ましいんですよ?

自分の感情に素直で、ミョンハクのことも自分のことのように心配できて、素直に泣けて。

私はね?もう・・・・・・泣けないんですよ。

争いがあれば傷つくものや失うものがあって当然。

そのように育てられてきました。

だから、常に自分を客観的にとらえてきて、相手の行動や言動もすべて何もかも客観的に見て言葉を選んで生きてきたんです。

なのに、メイアちゃんは自分の考えをもっていてそれを発言できるし、表現できる。

そんなメイアちゃんが私は羨ましいんですよ。

客観的に捕らえてきた今までで、こんなに誰かを羨ましく思ったことはないでしょう。

そんな中で離れたくないと願ったのが、ミョンハクとメイアちゃん。あなたなんですよ。

だから、悲しまないで?

私は二人に笑っていてほしいんです。

悲しんでもすぐ笑ってほしいんです。

だって・・・・・・私は二人のことが好きだから・・・・・・。

自分が傷ついたとしても二人が笑顔でいられるならそれでいいんです。

それがいいんです。

きっとミョンハクも同じ気持ちだったのでしょうね?

自分の居場所がここにある気がしたから。

ただ笑ってほしかったから。

自分が我慢すればいい。

そう考えたんでしょうね?

来た道を何度も間違えそうになりながらミョンハクの元にたどり着くとミョンハクはただ一人、頭を抱えていた。

「ミョンハク君・・・・・・。」

「メイア・・・・・・。」

「さっきはごめんね。私、自分の考えだけ押し付けちゃって。」

「あ、いや。こっちこそ・・・・・・悪かった。あの時はそれがベストだって思ったんだ。」

「うん。分かったよ。じゃぁ、元気よくこの世界に散らばったカードを探そう!」

いつも以上に笑って見せた。

元気じゃなきゃって。

ただそれしかメイアは思っていなかった。

「お、おう。」

「でも、その前に傷は治そうね?」

「はいはい。」

そっと傷口の上にメイアの手が乗る。

傷はどんどんなくなり、消えていく。

「すげぇ・・・・・・。」

しばらく沈黙。

肩まで来ると、完璧には治せなかったが腫れは引いた。

「ふぅ。これ以上は無理だぁ・・・・・・ごめんね。こんなもんかも。」

するとミョンハクはいきなり腕を振り回した。

「わっ!いきなりなにするの!?」

「いや、動きやすくなったよ。ありがとな。」

するとルルスとメイアが驚いた表情で顔を見合わせた。

ミョンハクがお礼を言ったことに驚いたのだ。

「・・・・・・な、なんだよ?」

「なんでもないよ。とにかく腫れがなくなっただけだから無茶しないでね?」

「ミョンハクもさっきのことのようになりたくなければ無茶は当分無理ですね。」

「・・・・・・わかんねーよ。そんなの。」

「わかったわかった。でも、出来るだけ無茶はしないでね?」

メイアがミョンハクの顔を覗き込むと、ミョンハクはなんとなくメイアから目を逸らした。

今回はゲストさんをお招きしたいと思います(^^)

まずは最初のゲストさん。

ルルス・サントラーさんです!

作者(以下略:作)「えーっと、初めまして〜。」

ルルス(以下略:ル)「あ、初めまして。」

作「いきなりですが、ミョンハクのこと、どう思う?」

ル「本当にいきなりですね。東洋(私たちの一族)をかたくなに嫌っているところにはあんまり納得いきませんが、意外に悪いやつではないですよね。」

作「なにごとも客観的なんですね〜。」

ル「感情移入して敵に同情してはいけないでしょう?そのように育てられてきたので。」

作「今回のお話はどうでした?」

ル「ええ、大変でした。みな大荒れで。メイアちゃん追いかけるのも大変でしたし。」

作「運動神経には少しばかり劣っていますからね〜。」

ル「そうですね。」

作「そういえば、親に会いたいとか思います?」

ル「思わないですね。何ででしょう?思い出したいけど、別になくてもかまわないって感じです。」

作「そうですか〜。では、ありがとうございました。」

ル「ありがとうございました。」


そんなこんなで皆さんからの質問なども募集しています☆

そのキャラに出来る限り答えさせようと思いますので、よろしくお願いします(^^)

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