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記憶  作者: 半月
17/120

17・歌

誰かが歌っているはずの曲。

だけど、何も思い出せない。

俺は何で一人なんだろう。

そしてミョンハクのリズムにあわせ、ルルスが急に歌いだす。

驚くのはただただ、メイアばかり。

「三つは二つ、二つは一つ、一つは三つ。

飛び去るもの飛び行くもの。

涙が伝う頬は真実を知らず、探しても得る事のできない記憶をさまよい続ける。

一番大切なものを失って人はどうやって生きていくの?

一番大切な何かを作り出して生きていくの?

でも、作り方はまだ不確かで、不真実で・・・・・・。

ああ、蒼い空飛び立つ君はどこへいくの?

ああ、私も風にのり飛び立つの。

三つは二つ、二つは一つ、一つは三つになる。

大切なもの取り戻すために今があると信じて。

今があると信じて・・・・・・。」

「足りない。」

ぼそっとミョンハクがつぶやく。

「足りませんね・・・・・・。」

ルルスもうなずくが、メイアはまったく状況がわかっていない。

「何が?」

「記憶・・・・・・ですよ。」

「むぅ。私はどーせ一枚も記憶を取り戻してませんよぅ。ん?何これ。」

さっきの歌にすいよせられてきたようにふわりと舞う雪のような白い光。

光はメイアの手の中へとつもり、何かを形づくっていく。

「白い・・・・・・カード?」

すっと入り込み消える一部の記憶。

誰もいないのに“いつも”と決められた噴水の前ではしゃぐ10歳くらいの少女それはまさしくメイアだった。

メイアは泣き崩れる。

歌が真実を告げているようだった。

歌にそって記憶をめぐる。

−涙が伝う頬は真実を知らず−

その通りだね・・・・・・。

−一番大切なものを失って人はどうやって生きていくの?−

どうやって。

生きるのかな。

−探しても得る事のできない記憶をさまよい続ける。−

本当だね・・・・・・。

一番大切なのに。それに関する記憶は戻ってはこないんだ。

嘘だと信じたい。

でも、直感が覚ってる。記憶は戻ってきてはくれないと。

泣きおわったあともしばらく放心状態の続くメイア。

歌が鍵になり、それが大切な気持ちであるからこそ呼び覚まされた一枚の記憶。

苦痛や淋しさをどうやって人は新たな出会いにかえていきていくんだろう?

生きることってこんなに難しかったんだね。

「メイアちゃん・・・・・・。」

「ルルスちゃん・・・・・・?」

「お気付きになられましたか?」

「え。あ、うん。」

「いい加減泣きやめよ。」

「う・・・・・・ん。」

「ミョンハク!メイアちゃんをいじめないで下さい!」

するとミョンハクは首を傾げる。

「どっかで聞いたことのある台詞・・・・・・?んなわけないか。」

なんとなくふっと思い立ったメイアは口を開く。

「もしかして大切なものって私たち・・・・・・!?」

パンッ。

軽く何かが弾けたような音がして、メイアが少し気を失なってしまったが、すぐ正気に戻った。

「あれ?私。何を言おうと・・・・・・。」

「忘れんなよ。」

あきれ顔でミョンハクが言う。

「あれ?本当に思い出せない。」

「忘れてもいいような記憶だったのではありませんか?」

「ううん。大切なことのはずなの。なのに。何一つ思い出せない・・・・・・。」

するとまたいきなりルルスが歌いだす。

「涙ににじんでいる懐かしい思い出。

知らぬ仲間と旅をする。

静かに響いてる懐かしい音楽。

思い出せない記憶はばたく。

時は過ぎ行くの暗やみの中で何も分からない小さなこの手で、すべて思い出せる日がくるの?

・・・・・・小さく震えているいつもの仲間に笑っていてほしい。

いつまでも。」

「ルルスちゃん?」

すたすた進むルルスの視点は定まらず、当然ながら返事も帰ってはこなかった。

ルルスはどんどん進み、一つの建物の中へと入っていく。

建物の中は不気味なほど静まり返っていた。

するとルルス以外の二人からも意識がなくなる。

まわりは光に包まれた。

『このメッセージはあなた達のなかにちゃんと残ります。ですからミョンハクも警戒を解いて心して聞いてくださいね?これは予言です。あなた達を導くその本は、あなた達のカード以外基本的に間違えたりはしませんが・・・・・・あなた達のカードとまったく同じ波長を持った別のもの・・・・・・お札と言うのでしょうか?それを探している青年がいます。その者も異次元。つまり、異世界を旅しています。あなた達はその方とふれあい新たなことを学べるでしょう。ちなみにその魔法の本ですが・・・・・・契約の章、第一ページ目にあるとは思うのですが。異世界でその本をなくした場合、自動的に本は魔力を失います。いくら魔法があるとはいえども、異世界に旅立ってしまった主人のもとへ帰ることはできません。よく覚えておいてくださいね?あと一つ、追加しなければなりませんがあなた達の故郷は今、魔力のバランスを失い、大変危険な状況にあります。ですが、あなた達の意志では村に帰ることは不可能です。よって災いが起きてしまうかもしれませんが、災いが起きたとしてもあなた達がいき続けるかぎりあの村が滅びることはありません。では。この者達の行く先に多幸があらんことを祈っています。』

三人が気付いたときにはどこかの部屋にいた。

さてさて。このあとどうなってしまうでしょう?

異世界に飛んでるか、それとも同じもといた場所に座り込んでいるか。それとも、記憶とは関係の無い世界にいるか。

どうなっちゃうでしょうね〜・・・・・・。

この小説を楽しんでいただけたら幸いです。

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