13・本と謎
本をぺらぺらとめくってみる。
「わっ。文字ちっさ!えーっと?なになに?この本はアイテムを使いこなすことを書するものである?まずは、何があろうともこの本を身から放すな。この本は魔力によって作られたものであり、旅には欠かせない通訳の役割も果たす。また、この本の大きさは魔法によって作られているので自在に変わる。この本は持ち主の名を下記に印し、この本との正式な契約を結ばないとページを開くことはできない。また本に、本をもつに相応しいと判断されなければ効果は発動せず、契約も結べない・・・・・・?ぎょえぇ・・・・・・。」
するとさっそくルルスとミョンハクは本を大きくし、契約していた。あわててメイアもあとにつづく。
『承諾した。今ここにいる者、シャルス・メイアを我が主人とする。』
男とも女ともにつかない声がどこからか聞こえてきて本は妙な光を発すると、本の表紙にマークが刻まれる。あの衣装と同じ模様が・・・・・・。
「おいっ!どうでもいいが、町の奴らに魔法は禁句だぞっ!?」
ルーナは、慌てた。
「うんっ。」
メイアは笑って頷いた。
その時だ。
ドンドンッ!
ドアが殴られてるかのような大きな音が鳴り響く。
「ルーナ!ルーナ!大変だ!町の方でまた土砂崩れが起きて、住宅地の約三分の一は、やられっちまった!人出が足りないっ!」
「私たちもっ!」
メイア達が構えた瞬間目の前にルーナの手があらわれる。
「ダメだっ!・・・・・・ダメだ・・・・・・来ては・・・・・・気持ちはうれしいが今魔法を町の人たちの前で使ってみろ。こんどこそ私はどう説明すればいい?魔法嫌いが集まれば明日の命だってあるか解らなくなるんだぞ?おまえ達が消えてしまったのでは元も子もないではないか。」
「でも、でもっ!もしかしたら私たちが探してるものの仕業かも知れないっ!」
メイアは慌てる。
「それに。町の人たちをほってはおけませんし。」
「ああ。確かに・・・・・・な。」
そんなメイアを見ていて、ルルスも、ミョンハクもつれて行けというサインを出す。
「だがっ・・・・・・ダメだ・・・・・・それでも、どうしても来るというのなら・・・・・・影から応援してほしい。私以外は皆魔力を持ち合わせていないから、影から魔法を使っても解らないだろう。」
影から魔法という言葉にミョンハクはムスッとする。
正々堂々勝負のミョンハクは、影からと言う言葉を嫌い、その嫌いな敵対心は幼いながらにして争い続けなければならなかった相手、ルルスや東洋に向けられた。
西洋として西洋を背負うものは同時に東洋を憎み、忌み嫌う。
また、東洋として東洋を背負うものは、西洋の態度に不満を持ち、嫌い続ける。
西東洋に属するものは西洋、東洋。
どちらの味方にもつかない。
山陰へ駆け上がったときでさえ、まだミョンハクはブツブツ文句をつぶやいていた。
「ミョンハク。命とプライド・・・・・・どっちが大事なんですか?」
「わかっちゃいるさ。」
すねた子供のようにつぶやいた。
さっそく土砂崩れの位置を確認しようとすると・・・・・・。
ガタガタガタガタ!!
ズッドォーン!
崖が崩れていく。
人がまた土に埋もれ、生き埋めのように次々と集落は、土の世界へと姿を変えていく。
慌てて波動拳で次々土の落ちてくるか所をどけ、土堀を手伝いたい衝動に駆られるが、ある一部の崖を落ちないように魔法で押さえていることだけで今の二人には一杯一杯だった。
微妙に力を使うせいで体力を消耗していく。
「おいっ。メイア、おまえやすめ。」
すっかりメイアは、顔が青白くなり、体力や魔力を消費していた。
「え?いいよ!私だけなんて!」
「なら、交替だ!先はおまえで次がルルス。最後が俺だ。」
「え。ルルスちゃんの方が・・・・・・。」
「いいえ。」
メイアの言葉をさえぎりルルスが首を横に振る。
「いいえ。私は動いていませんので平気ですがメイアちゃんは西洋も東洋も使っていらっしゃいます。ですから誰よりもお辛いでしょう?」
哀れむような顔でみられ自分はそんなにひどい顔をしているのかと思うと反論できなくなった。
みんな辛いはずなのに。何でこんなに人を気遣えるんだろう。
もしかしたらたまたま同じ場所にいたただの赤の他人なのかもしれないのに・・・・・・。
「ぅ・・・・・・わかった。わかったよ。でも約束だよ?二人とも無茶はできる限りしないで?辛くなったらすぐ言ってね?」
「はい。」
ルルスもミョンハクもうなずく。
ただ、ミョンハクは無言で・・・・・・。
体力的な限界がくるとさすがに何もできなくなる。
何か力が働いてることだけは解るのにそれがどこから出てきているのかが解らない。
メイアが腰掛けたとたん近くで物音がする。
ガサッ。




