118・好き
「ついにやってくれたか!あれ?予言では仲間は三人では?」
すると二人は黙り込んだ。
「いいえ、仲間は四人でした。」
ミョンハクが静かに口を開いた。
「ええ?ならなおさら何故二人なんだ?」
「別々の道を私達が選んだからです。」
メイアはまっすぐに目を見て答えた。
質問やどんちゃん騒ぎは夜まで続き、寝る前にメイアが外に出るとそこにミョンハクもいた。
ミョンハクとメイアの目の前に噴水がある。
「あ、ミョンハク君。」
「お前、こんなとこで何してんだ?」
「お互い様でしょ。」
そういってくすりと笑うと噴水を見た。
「“三人の”待ち合わせ場所だったね。予言は途中で四人に変わったけど。」
「そうだな。」
「ねえ、ミョンハク君、やっぱり、ルルスちゃんと一緒に帰ってきたかった?」
「あいつが選んだんならいいんじゃねえか?」
「ミョンハク君ルルスちゃんのこと好きだったしねー。寂しいでしょ。」
「そりゃ過去の話だろ。」
メイアは真っすぐにミョンハクを見た。
「本当に?」
「は?」
「本当に過去の話なの?嘘でしょ?エデネ=ティクオで記憶が戻って、ルルスちゃんの笑顔見てあの頃みたいにミョンハク君は顔を赤くした。過去の話なんかじゃないんでしょ?」
胸が苦しくなってメイアはミョンハクに背を向けた。
「じゃあ逆に聞くけどメイアだってセタが好きだっただろ?今は嫌いなのかよ?」
唐突で予想外な言葉に思わず振りかえり、顔をしかめる。
すぐにいつもどうりになると、メイアは胸に手を当てて下を向くと口を開いた。
「嫌いじゃないよ。でも、私はセタ君より・・・・・・ミョンハク君が・・・・・・だから・・・・・・気付いてよぉ・・・・・・私は・・・・・・ミョンハク君が・・・・・・好きに・・・・・・なっちゃったんだもん・・・・・・例え、ミョンハク君がルルスちゃんを好きでも・・・・・・私もミョンハク君が好きになっちゃったんだもん!」
逆ギレをするように大声で言ってからそのままメイアはしゃがみこんだ。
「わかってるよ。私はルルスちゃんより女の子らしくないし、ずっと劣ることくらい。わかってるよ。わかってるけど・・・・・・私、私はミョンハク君がそばにいてくれたから今までやってこれたんだって気付いちゃったんだもん・・・・・・そしたら・・・・・・セタ君への気持ちに嘘はなかったはずなのに・・・・・・セタ君より・・・・・・ミョンハク君が好きになっちゃったんだもん・・・・・・ふるなら振ればいいよ。仲間を好きにならないって嘘をついたセタ君みたいに・・・・・・私はどうせルルスちゃんとは違うんだから・・・・・・。」
「ああ、お前とルルスは違うよ。」
「わかってるよ!」
ミョンハクがメイアを見下ろした。
メイアは叫ぶ。
ミョンハクはメイアの前に座り込んだ。
「だから今と昔は違う。」
ポンっとメイアの頭に手を乗せる。
メイアはその手を振り払えずにいた。
少しでもこうしていたくて。
例え、どんなにつらい事が起こって傷つくとしても。
「同情ならいらない。」