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ガスマスク

作者: 中古ガム

ただでさえ狭い視界は、レンズの曇りで余計に視野を狭めた。

抵抗の大きなフィルターは、清浄な空気と引き換えに呼吸を苦しめた。

安全を得る代償の不便。


外さなければ曇りを拭えないレンズ。

定期的に交換の必要なフィルター。

条件付きの平穏。


暑くって、苦しくって、我慢できなくなってガスマスクを脱いだ。

開けた視界。

明るい日差し。

軽い呼吸。

頬をなでる風。


何故今までこんなものをしていたんだろう?

世界はこんなにも‥‥‥


皆、ガスマスクをしていた。

皆、曇ったレンズで前が見えていない。

苦しい呼吸の為に動きが緩慢で、常に苛立っている。


目が痛くなってきた。

肺が苦しくなってきた。


僕はガスマスクを着けた。

世界はこんなにも‥‥‥


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