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果てしない空と冒険  作者: 白く舞う雪
2/5

あの日、交わした約束

やばい、モンスターと目が合った!

逃げなきゃ!

「え?…足が動かない……。や、やめて!」

次の瞬間、船が崩れ落ちて私は海に落ちていった。


  Episode2     日常

「おぃ、起きろ!大丈夫か!?」

うぅ…。誰だろこの声…知らない声だ。

「起きろって!」

「うぅ…ここはど……うわっ!ななななんですか!そのアヒルの口は!」ようやく目を覚ました私の目に映ったのは、アヒルの口をした男の人だった。

「失敬な!人は見かけによらないんだぞ!僕の名前はグット。君はどうしてここにいるんだい?」

「え?私は…いゃ!そんなことより!!!ふ、船はどこですか?パパは?ママは?ニアは?」

「落ち着きなさい…ここに船なんてありゃしないよ…。君に何があったんだい?」とグットはゆっくりとした口調でいった。

「わ、私は…家族で船に乗ってました。そしたら急に船が火事になって!みんなを探さなきゃって探してたらモンスターに出くわして…気づいた時にはあなたのアヒル口が…。」

「アヒルアヒルって君は本当に失礼だね!船で事故かぁ…ちょっと待ってね!」とグットは海岸のほうを見ていた。

そこにはもう一人、髭を生やした男の人が立っていた。

「おぉーい、ジー!ちょっとこっち来てくれ!」と声をかけていた。

「髭はいかなる時もロマンが詰まってるのさ!」と髭の人が独り言を言っている。

あの人は大丈夫なのだろうか…。多分、聞いちゃいないだろうな。なんか変な髭の人だなぁ…。

「おい!ジー!来てくれ!」強い口調でグットが言った。

「聞こえてるよ!で?なんだい、グット。あぁこの子、目を覚ましたのね。」と私の顔をジロジロ見ている。

人に顔をジロジロ見られるのは慣れない…ましてやこの髭…。

「私の名前はジー。君、船の事故にあったんだよね?」険しい顔でジーが言った。

「はい…いきなりモンスターに襲われて…」と私が話してる途中に

「それはリーフロードからオルビスへの便かい?」いきなりジーが言ってきた。

「え!?はい!その船です!!知ってるんですか!?」

「知ってるも何も1週間も前にモンスター…いゃ、バルログに襲われて墜落したとメイプルニュースで言っていたよ。」とジーは言った。

そして、ジーの次の言葉に私はひどく胸を痛めた。

「まさか生きてる者がいたとわね…。あの船での生存者はいないって聞いたよ。」

グットとジーは私を一人にするため少し席をはずしてくれた。

生存者がいない…?

パパは?それに・・・ママも、ニアは・・・?

私は泣き崩れた…。

あの楽しかった日常がもう二度と帰ってこない。

パパとの会話も、ママの料理も、ニアの笑顔も…

すべてが崩れていった……。

私は今日この日に…今までの日常が壊れ……

かけがえのないものを失ってしまった…。


        ~つづく~

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