あの日、交わした約束
-気が付くと私は火の海に囲まれていた。熱く苦しく、何もかもが燃えていた…
あの時…私には想像できないできごとだった……。
Episode1 始まり
チリリリリリリリリリリン!
「まだ・・・起きる時間じゃないよぉ・・・・・・」
私は今にもまた閉じそうな瞼を擦りながら、デンデンの時計を止める。
あぁそうか。今日は弟のニアの10歳の誕生日なんだった。
今日はニアの誕生日ということで家族でオルビスの散歩路に行く予定なのだ。
私の家はヘネシスにあり、リーフロードまで歩いてそこから船に乗るのだ。
階段を降りたら、私以外みんな起きていた。
私はおはよー!って声をかけてそのままイスに座った。
「今日はちゃんと起きれたんだね、メグ」とパパが笑いながら言った。
「そりゃそうですよ!なんせニアの誕生日ですから」と笑って答えた。
家族みんなで朝食を食べ終わり、みんなで家を出た。
「今日はオルビスに行くんだよね!久々だよ!」とニアは楽しそうにしている。
少し歩き、リーフロードに着いて船に乗った。
「まもなく出発します。お体を出しすぎないようにお気を付けください」
ブゥウゥウウウ
「わー!パパ!ママ!高いよ!!!」
「ニア、あんまり身を乗り出すと危ないよ。」
「ごめんなさい、パパ・・・」
「そうだ、メグ。まだ寝足りないなら部屋にベッドがあるよ。オルビスに着くまで時間があるから、ひと眠りしてくるといいよ。」と苦笑いのパパ。
「お!それはそれは、ご丁寧に…ではパパのお言葉に甘えて、ひと眠りしてきますかな!」と私はお気楽に答えた。
実はまだ眠かったのでベッドに入って眠るまでそう時間はかからなかった。
しばらくして、目が覚めた。
ココは危険だ!!早くッ!!
コッチに避難するんだっ!
「んっ~~~なんだか外が騒がしい……えっ?」
私は自分自身の目を疑った。
今日はニアの誕生日でオルビスで楽しむ予定だった。
なのに、
「なんで…え?…どうして……」
どこもかしこも火事だ…
なにが起こったんだ?パパは?ママは?ニアは?
みんなどこなの?
私は急いで船を探した。
どこも火の海で船内もボロボロだ…
私自身も煙で呼吸が辛いため、ひとまずデッキに出た。
デッキに出た私はなにもかもが信じられなくなった。
「嘘…なんで!なんでここにモンスターが現れるのよ!!!」
そう、私たちの船はモンスターに襲われていたのだった。
~つづく~