40話
前半は日本国防海軍の会議、後半はベトナム戦争編の主人公登場
この世界ではF-4Eの艦載型が存在します。
1963年10月
横須賀軍港
その一等地とも言える場所にとある大小のミサイル巡洋艦が停泊していた。
小型の方は先に6式対空誘導弾の改良型である51式対空誘導弾からターターミサイルへの換装が終わった酒匂と言う。一方大型巡洋艦は衣笠と言い全長約200m、船体構造や艦橋は利根型に準じているが、本来あるはずの煙突が無く、長方形のASROC発射機が備わる。
ASROC以外の武装は艦首に備わる1基のブースター付ミサイル用の連装発射機と艦橋の両側面に備わる最新鋭の米国製12.7㌢速射砲"Mk-42"だけと非常にシンプルだ。そして後ろには利根の様に広大なヘリ甲板が備わっている。
連合艦隊旗艦原巡衣笠艦内
「米ソの緊張解れる、か……」
新聞を広げつつそう呟いたのは4月に連合艦司令長官に就任した兼田和也中将だ。
すると作戦参謀の本野栄大佐が「その様ですね。ですが東南アジアでは依然として危機はさっておりません」と続く。
すると兼田は溜め息を吐きつつ「そうなんだよなぁ…………」と続き、煙草を灰皿に置く
それはともかく史実と同様にキューバ危機は米ソの合意で何とか収まったが、その2週間後、東南アジアでは米駆逐艦への水雷艇襲撃事件を切っ掛けに同地での全面戦争が勃発したのである。
1964年1月
タイ王国バンコク郊外
同地の某空軍基地
「おはよう。はやいな中尉」
橙色の飛行服に身を包んだ長身のアジア系の男、米海軍所属の大尉ジム・タナベがリック・ウォーレン中尉にそう言うとリックは「おはようございます大尉」と続き、2人は食堂に向かう。
そして食事を終えた2人を含む6組12名の屈強な操縦員達は護衛戦闘機の離陸を見届ける前に愛機であるA-6に乗り込み
、A-6の2基のターボジェットエンジンを稼働させて、数分後にはそれらの機体が雷鳴の様な音を響かせ蒼空へ舞い上がる。
俺は"サンダースクリーム作戦"と呼ばれる共産中国寄りのラオスでの反南政府組織の掃討作戦に就く最新鋭攻撃機A-66機を指揮している。
『レインボー・アルファよりストリーム隊、ポイント・リマ内の敵はレーダー式地対空誘導弾を持っているらしい。気を付けてかかれ!』
早期警戒管制機の管制官がそう言うとすぐにストリーム隊の隊長である俺、ジム・タナベは『了解!』と続き、すぐにストリームはすぐに最新鋭の地上捜索用レーダーを稼働させて、下方監視を開始する。
だが次の瞬間だったストリーム隊所属のあるA-6から『ミサイル警報です!これより回避に移りま…………うわぁああああ』と通信を残すと通信が途絶えたのである。間髪入れずに俺は「ストーム、さっきのミサイルはどこから飛んで来たか?」とリックに聞く。
するとリックは「後方、つまり完全な"死角"ですね」と続く。
「やられたな…………」と俺が呟くとすぐに「各機、緩やかに旋回しろ!そうすればミサイル発射機の位置の予想がつくはずだ」と叫び、僚機を緩旋回させて地上を探す。だがその間にももう1発が僚機を撃墜したが、幸運にもそれがリックのいた座席から見えたのが幸運だった。
ほどなくしてリックがすぐに俺に「大尉、発見しました!」 とリックが叫ぶとすぐに「あそこへXGM-65を叩き込め!」と俺が叫ぶと発射ボタンに翳していた指を強く押す。
すると左翼下に装備されていた新型空対地ミサイルは熱帯雨林の中に隠れるミサイル発射装置目標へ飛翔していく。だが地対空誘導弾発射機をマベリックが破壊しても、隠れていたZSU-23対空機銃の放った銃弾によって俺らの愛機も被弾したが、一気に機体をその射程外まで上昇させて空域を離脱したのである。だが基地へ帰還してみると全てのA-6の機体には多数の穴が開いており、やはり重装甲の空飛ぶ戦車みたいな機体が欲しいと俺は感じた。
ついでに護衛のF-4も格闘戦でラオス空軍のMiG-21相手に苦戦し、3機撃墜に対してこちらは2機を喪失し、F-4にとってもA-6にとっても非常に苦い初陣となったのである。
とは言え、南ベトナムもすでに北ベトナムと全面戦争状態に入り、俺はあと3年は前線から帰れないだろうと覚悟を決めたのである。
ジム・"タケオ(武夫)"・タナベ
年齢 29歳(1934年6月)
出身 カリフォルニア州
所属・階級 米国海軍大尉
特技 航空機操縦、日本語
人物
父親が日系、母親はフランス系の米海軍軍人。既婚。
天才的な操縦技術を持つ戦闘機乗りだったが、高い技術と指揮官適正を上層部に買われ新型攻撃機部隊の隊長に選出された。




