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38話

年表が多めです

1951年11月17日

フランス本国がようやく安定し始めた矢先、仏領インドシナにおいて共産系ゲリラが蜂起して第1次インドシナ紛争勃発。

ニコル仏大統領は日本に対して兵器供給を要請。山部内角の国防大臣谷村研造はそれを快諾。

それぞれ烈風24機と4式戦車16両を提供して仏側は日本側へ新型ジェットエンジンの共同開発を持ち掛け、両国は合意した。

同様に蘭領インドシナでも武装蜂起が発生、オランダ軍及が鎮圧を試みるも失敗に終わった。

数ヵ月後にはフィリピンでも戦火が上がり、アジアの赤化が始まろうとしていた。

同年11月21日横須賀沖

この日、指揮統制艦である鳳翔の老朽化による退役に伴って連合艦隊司令長官旗が再び戦艦大和の艦上に翻った。

戦艦大和艦橋

「ここ数ヵ月のアジア情勢は最悪だな兄部参謀長…………」

そう連合艦隊参謀長の兄部勇次中将に聞いたのは勇退した山口多聞から新たに司令長官となった古村啓蔵大将だ。

それに対して兄部が「はい。話ですとインドネシア方面の蘭軍は壊滅的打撃を受け既に豪州方面へ撤退。それにあのゲルニコフと言う男(ソ連の新書記長)は山本総理に匹敵する天才とも言うべき策略家です。あの銀行強盗の髭とは違います」と続く。すると古村はと「また連中の事だ。いつ北海道が侵攻されるかわからないな…………」と言うとため息を吐き、兄部もそれを察する。

それはともかく憂鬱な雰囲気が連合艦隊司令部に漂っていた。


同年12月17日

4年前までソ連の占領され、その後、何とか再独立したポーランドでソ連政府を後ろ楯とした人民政府が樹立。それに続かんとばかりに東欧各国において赤化の連鎖が発生。

翌(1952)年1月19日

インドシナ半島の仏軍は南部へ撤退、米仏は協力して南部政府樹立させた。

同年2月1日

日本国防陸軍、北海道の部隊へ満ソ紛争で獅子奮迅の活躍47式戦車(※1)を優先して配備する事を決定し、海軍は最新鋭駆逐艦の紫陽花型を戦後型駆逐艦の標準系と見なして追加発注。同時に将来的なミサイル駆逐艦のベースは阿賀野型軽巡が最適であるとの結果が公表。

空軍、米国から24機のF-86を正式導入。日仏共同開発エンジン搭載の震電33型とのハイロー態勢へ。


2月29日

朝霞・陸軍首都防衛師団

「しかしここ最近(ゲル二コフ書記長)のソビエト(に代わったソ連)の勢いには唖然とさせられるな…………」

そう呟いたのは首都防衛師団長の職にある西竹一少将だ。

すると参謀の1人、瀬田芳樹大佐が「その通りですね………」と続くと西は昨日から降り続いた雨が雪となり、白くなった駐屯地のグランドを見て「あれ(北海道戦線)からもう5年か…………」と呟き、溜息を吐く。


ともかく西も古村と同じく近いうちに再びソ連が北海道へと侵攻する可能性を案じていた。

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