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13話

昭和20年10月3日正午

戦艦大和艦橋

「台南駐留の1式陸偵が消息を絶つ直前に"我、敵艦隊を捕捉、場所ハ比島カラ台湾ノ中間地点。尚本機ハ対空砲火被弾ニヨリ、燃料ノ流出ガ激シク帰還ハ困難デアル"との内容の電文を打ってきました!」と通信士官が言うと伊藤整一連合艦隊司令は「接敵は1時間後か、よし各艦に打電、索敵機発艦!」と言うと大和を初めとした水上戦闘艦から強風水戦や瑞雲に星雲水偵が索敵の為に発艦する。

もっとも大和以下の5隻の搭載する瑞雲は2発の125kg航空爆弾を搭載し、ソ連艦隊への攻撃任務が託されていた。

バシー海峡

ソ連艦隊は昼間に堂々とこの海峡を突破する事に成功したが、北海艦隊司令で艦隊総司令のセルゲイ・ゴルシコフ中将は嫌な予感がしていた。

偵察機が飛来したとは言え、ここまで全てがうまく行きすぎている。もしかして罠に嵌められたのか?そんな気がした。

その予感はすぐに的中した。

5分後、ある駆逐艦が雷撃を食らって撃沈されたのである。

「敵潜がいるぞ!各艦、対潜戦闘用意!」と司令が言うと駆逐艦が前に出て対潜戦に備える。

そして暫くすると対潜迫撃砲によって同海域に帝国海軍が忍ばせていた刺客、中型潜水艦である呂136及び呂27が撃沈されたのである。

その情報は連合艦隊旗艦大和に伝わり、伊藤整一大将は作戦開始命令を下す同様にゴルシコフ中将も作戦開始命令を下す。

距離34㌔、遂に日ソ両国の艦隊は互いをレーダーで捉えたのである。

ソビエッキー・ソユーズ以下3隻のソ連戦艦は一斉に日本艦隊へと砲撃を開始。とは言え照準は全く覚束ないので、全て遠弾になる。だが撃ち続ける事で何れは命中すると踏んでいた。

それに対して大和は巨大な測距儀と新型射撃統制レーダーを連動させて照準を合わせる。

そして艦長の俺、浜村清次郎が射撃命令を下す。すると巨大な6つの爆炎が艦を包む。

にしても凄い爆風だ。もしこの強化硝子が無かったら爆風に巻き込まれれて、俺らも一瞬にしてミンチ肉に変わるだろう。

俺はそう思いつつも敵艦の方角を睨み続けるのである。

その頃、スターリングラード級巡洋戦艦以下多数の巡洋艦で構成された艦砲射撃部隊とおぼしき艦隊を迎撃すべく長門以下戦艦6、重巡2、軽巡1駆逐艦7からなる森下艦隊も台湾海峡を南下していた。


それはともかく艦砲射撃部隊は海軍大臣であるクズネツォフ大将が書記長に対して提出したプランによると戦艦などで構成された主力部隊が敵主力を吸引している内に本命の部隊が台湾海峡を突破し、日本列島の真南を航行し、名古屋、静岡に対し艦砲射撃を加え、最終的に軽量長射程弾によって始めに那覇、続いて鹿児島、和歌山と各地に1回9発の艦砲射撃を加え、最終的に伊豆大島から東京へ残りの長射程弾を撃ち尽くすつもりで砲撃を加えると言う非常に大胆なものであった。


ともかく帝都への艦砲射撃と言うソ連の愚行を阻止すべくバシー海峡の戦いが始まると台湾海峡でも戦いが始まろうとしていた。

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