表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
166/1045

杯ノ百六十六

 音の無い世界に沈んだ青年は、目下でうねる赤い水の波音を見つめながら…、

(どうにも、確実に行き場を断たれているって感じだな。二つ、三つ用事もあるからな、死んであの世に逝くのは問題じゃない。最悪、水堀の中で溺死するか、凍死する事も覚悟していた。…まっ、覚悟を決めている間に、あいつの血に先を越されたんだけどな…。だが、こうなってしまうと…あいつの血の中に飛びこむ勇気は流石に無い。こうして俺を避ける不自然極まりない動きを見ている分、尚更にな。だいたい、それが出来る位なら、あの棺に手を突っ込む事を(いと)う様な事も無いっての。)

と、青年は誰にともなく胸中で悪態を吐いた。

 耳も、鼻も利かず、直視しているものさえも現実の光景とは思い難い。唯一の『マシな情報』と言えば、彼がいずれ死ぬ事…死ねば、この得体の知れない状況ともおさらば出来るという事だけ…。

 彼が浮足立って、自分と言う一個の存在すら他人行儀に捉え始めた事も、この非常時にはしょうがない。いいや、むしろ、そんな客観的な視点こそが彼の軽挙を(いさ)めている節すらあるのだから…それが青年の志に適っているかは別の問題として…ある意味では好都合かも知れない訳だ。

 それは誰にとっての都合の良さなのか…無論、それは青年にとっての…そして青年が『日常』を生きる事を願いながら、それでいて、彼がこうなる事を…青年が『非日常』へと飛び込むのを予期し、望んでもいた者たちにとってである。

 それを証明するかの様に…少なくとも、そこに何者か意思が介在しているであろう事を示す様に…ほら、青年の飛び込んだ世界が…俯く彼を映し出すものが露わに成っていく。

 血は流れ切ったのだ…。

 杯ノ百六十六を読んでやって下さり、ありがとうございました(^v^)

 近頃は、夜眠るギリギリまで暖房器具を動かして、そのまま碌に窓も開けず就寝いたしますので…朝目覚めると、ま~っ、乾燥していること、乾燥していること…。

 多分、いびきをかいて寝ているのでしょうね。まず、起きぬけの開口一番に喉の乾きが気に成ります。

 それから、日課としてすっかり定着した執筆活動の段になると…気に成ってくるのが手先の、特に指関節の乾燥。

 そう言う時には、お気に入りのサラッとしたハンドクリームを手に塗って万事解決…するといいのですけども、今度は、何となくキーボードを叩く指がベトつく様な気がしてきまして、指先の部分だけティッシュで拭う事もしばしば…。

 毎年の事とは言え、6月くらいまではこんなイタチゴッコが続く訳です。…とりあえずは、心の潤いまで失くさない様に、執筆活動に勤しみましょうかね(^v^)

 それでは、また、次回の梟小路の綴る文章でお会いいたしましょう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ