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杯ノ百十六

 自らの体内を満たしているはずのものが、ごっそりと漏れ出していた。

 その生理的な嫌悪感から、眉間に深い(しわ)を寄せながらも…それでも青年の表情には、

(どうりで…身体のそこかしこが痺れるは…爪が割れているのに、痛みの感覚が鈍かったりした訳だ。)

とでも言いたげな、納得感と、お笑い草だと皮肉る様な嘲りが浮かんでいた。

 しかし、正味の話、青年には笑ってばかりも居られない懸念がある。

 血液が大量に抜け出した事。それに自覚的に成った為に拍車が掛った、朦朧としていく意識を叱咤(しった)して青年は考える。

 (さっき、こいつに杭を打ち込んでからこれまで…ダラダラと血を流し続けていたのだとしたら…俺の身体からは、一体、どのくらいの血液が失われたんだろうか…。1リットルか、それとも、もっと多くの血が流れ出している…。いや、問題はそこじゃない。今一番の問題は、流れ出た俺の血の行方だ。)

 割れた親指の爪の先から、杭を伝わずネグリジェのスカートに滴り落ちる血。その点々と、薄絹に浸みこんでいく朱色を見ている内、青年もようやく気付く。

 (何てことだ…。まさか俺の血が、とっくの昔にこいつの餌食に成っていたなんて…馬鹿だ、俺は…どうしてこんな、あからさまに不自然な状況に気付かなかったんだよ。)

と、まるで罪人に拷問を課すかの様に、胸中で己への叱責と言う重石を積み重ねていく、青年。

 だが、自虐的な責め苦であり、文句でしかない言葉から逃れようとするかの様に…ふと、青年の脳裏に疑問が浮かぶ。…相手が吸血鬼とは言え、胸に穿たれた傷口から血を啜るなどという所業が…本当に、可能なのだろうか…。

 (そうとしか考えようが無いだろ、やっぱり…。)

 杯ノ百十六を読んでやって下さり、ありがとうございました(^v^)

 今日は、早めに風呂に浸かって身体を温め、ほっくほくの状態で『二次創作小説』の執筆に勤しみました。

 執筆がある程度進んで後、少し休憩。お茶をしながらニュース番組を…っと、そこで唐突に思い出したのです。

 (あっ、もう22時近いのに、『貴女を…』の更新をしていなかった。…て言うか、それ以前に、『後書き』すら書いていなかったじゃないの。)と…。

 今日は危なかった、本気で…。下手をしたら、『連日更新』の記録がこんな詰まらない…梟小路のうっかりで途絶えるところだったのですから…。

 多分、『Twitter』に手を付けなくなった事で、【『貴女を…』更新=『Twitter』で更新宣言】というお決まりのパターンが崩れ、起こした手抜かりだったのでしょうが…明日からは、本当に気を付けねば…。

 それではまた、『出来る限り毎日更新』をモットーに、平日は21時~23時に成るまでを、休日は18時頃を目安に投稿しております、次回の『貴女を啜る日々』でお会いいたしましょう。

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