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ホワイトクリスマス

作者: りらいず

12月25日 土曜日 天気:雪  22:53:35投稿


今日は、朝から雪が降っていました


世間は「ホワイトクリスマス」と浮かれていますが


私は雪が嫌いです。


訂正します、大嫌いです。


なぜなら、雪は私からいろんなものを奪っていったからです。


今日は、このブログを見てくださってる方々に


私の過去についてお話ししようかと思います。


私の両親は、とても気さくで、優しくて、時には厳しくて


私の自慢の両親でした


母はいつもにこにこ笑顔で


すこし天然なところもありました


父は私たち娘にはとっても優しく


頭をぽんと優しくたたいてくれるのが、とても好きでした。


でも、5年前。ちょうど今日・・・12/25に


私の両親は亡くなりました


交通事故です。


それが、ただの交通事故なら、私も雪嫌いにはならなかったのですが


雪崩だったんです。その事故は


緩い傾斜の雪道を走っていたときの事故だったそうです。


幸い、私と姉はそのとき留守番をしていたので


死なずには済んだんですが


そのときのショックはとてもはかりしきれないものとして、今も心に残っています。


現在私は、姉と二人暮らしをして、円満に暮らしていますが


いまでも、やはりあの雪崩事故のことが忘れられず


ついには雪が嫌いになってしまいました。


去年、会社へ行く途中の雪の降る道で


近所の子供たちが雪合戦をしていて


その雪玉が私にぶつかったというエピソードがあるのですが


そのとき私は尋常じゃないほどパニック状態に陥ってしまい


救急車を呼ばれるはめになってしまいました(苦笑)


・・・なんか、ものすごく暗い話になってしまってごめんなさい。


どうしてこんな暗い話をしているかというと


この記事が、このブログの最後の記事だからです。



今、私は会社のビルの屋上にいます


この記事を投稿したら、飛び降りるつもりです


もう、耐えきれないんです


両親を失ったことや、雪を見るだけでこんなパニックになってしまうこと


そしてその様子を陰で笑っている同僚たち


雪のせいで、私の人生はめちゃめちゃになりました


それなら・・・雪の上で死んでやろうと思いました。


皆さん、今までこのブログをご観覧くださいまして、ありがとうございました。


どうかお元気で


----------------------------------------








そこまで携帯のボタンを打つと、私は送信ボタンを押した。



-送信完了-


これで、記事は更新されたはずだ


遺書はできあがった。もう思い残すことはない


私は屋上の端にのぼった。


街を彩る夜景が綺麗・・・


その間にちらつく雪が憂鬱な気分にさせるけど


深呼吸して、私は足を踏み出した







と、思ったのだが


足を出そうとした瞬間、メールが届いた


「うわっ!」


私は驚いて、後ろに倒れ込んでしまった


「もう・・・なに!?こんな時くらい一人にさせてよ」


と、誰も居ない屋上につぶやきながら、メールを開いた



-ブログにコメントがつきました-



ブログにコメント・・・?


ああ、さっき投稿した記事にか


あんなイタい記事に、よくコメントしてくれる人がいるな、と


冥土の土産にそのコメントを読むことにした





『件名:優子へ 内容:お願い、死なないで。あなたは私たちの光だから。あなたの両親より』




・・・馬鹿げてる


私は、そう思った


きっと、何かのいたずらだろうと・・・



しかし、そこには「優子」と・・・私の本名が書いてあったのだ



どうせ、姉だろう。と私はそう思ったが



もう、目からは涙があふれていた


たとえ、姉だとしても


あの自分勝手な姉が、こんな小細工をしてくれたなんて・・・


そして・・・もし姉じゃないなら


このブログの存在を知っていて、なおかつ私の本名を知っているのは


・・・両親だけ


(・・・サンタからの、プレゼントかしら)


なんて、自分でも幼稚だと思う考えをしながら


私は、屋上へ続く非常階段を降りていった



(・・・こんなコメントされて、死ぬ気になれなくなったじゃない)


私は、自殺を止めたサンタクロースを恨みながら


同時に、感謝することにした。

クリスマス記念ということで!


初のブログ形式に挑戦してみました♪


なんか、最終的にベタになってしまってスミマセン(^_^;)

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― 新着の感想 ―
[一言] ベタでも良いじゃないですか! とても素敵なお話でしたよ^^
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