3.5話
ーー結城視点ーー
「氷室さん。一緒に放課後カフェ行きませんか?」
野々宮さんが私に話しかけてくる。
「ええ、別に構わないけど、どうして急に?」
「前から仲良くしたかったんですよ。」
カフェまではたわいのない会話をしつつ、カフェに入り、私はアイスコーヒーを。野々宮さんは抹茶ラテを頼み席につく。
「氷室さんて、何で坂田くんと仲いいんですか?前までそんなにでしたよね。」
野々宮さんは不思議そうに聞いてくる。
「まあ、ちょっと彼に少し、相談に乗ってもらった?みたいな感じになるのかしら。まあ、彼が一方的に踏み込んで来ただけだけれど。」
「坂田くんて、なんか凄いですよね。いつも驚く事して来ますし、たまに少し大人びてますし。」
「そうね。なんか掴みどころ無いわよね。」
「坂田さんて、本当に坂田さんなんですかね。別人が乗り移ったみたいじゃないですか?あの、自分の事を俊て呼んだりとか。記憶を失うとあんな感じになるんですかね。」
「そういえば、一度自分は別人だ。みたいなこと言ってたわね。あのときは、気にもしてなかったけど。それに、何か、元の坂田くんは悩んでいたとかそんなような事も。」
「えー、何で聞かなかったんですか?坂田さんてあんまりそう言う話してくれないじゃないですか。」
「いや、また、何か自分に酔っ払ってるのかと思ったのよ。」
「なんか、氷室さんて、坂田さんのこと、結構バカな人って感じで見てますよね。」
「あー、まあ基本的にはそうね。」
「私は、坂田さんて全部わざとやってると思いますよ。いつも何処かで深いところをみていると言うか。」
「考えすぎよ。たまに深そうなこと言うから騙されてるけど、基本的にはふざけた人よ。私なんか、話しかけるなってイヤホンしたら、電話番号調べてきて、電話とかかけてきて、話すまで邪魔するとか言ってきたのよ。」
「ははは。坂田さんらしいですね。でも、何か、嫌な感じしなかったんじゃないですか?普通そんな事されたら関わりたくないって思っちゃいませんか?」
そう言われ私は黙り込んでしまった。確かに何故かいつの間にか、彼のペースに巻き込まれ、いつの間にかパーソナルスペースに当たり前の様に座っていた。
「貴方、彼の評価随分高いわね。」
「私は絵を見た時から、ずっと坂田さんは尊敬してますよ。」
「尊敬、ね。まあ、別にいいけど。」
私たちはその後少し雑談に勤しみ、カフェを後にした。
野々宮さんとは意外といい友達になれるかも知れないと思った。




