79.クラリサからなる武器
漆黒の泉に浮かび上がった五つの光は、
眩しいほどに光り輝き、泉の上で螺旋上に
動き始めた。
その中で何かが造られていく。
そう、クラリサだ。
泉に投げ込まれた太楽国のクラリサ。
「やはりクラリサは呼び合うんだ!」
俺は作り上げたクラリサを高く掲げた。
「早く! 早くこの手に!」
俺は泉へと走る。
疾風も気付き、俺たちの味方を投げ倒し、
泉へと近づいてく。
疾風が大きく腕を払うたびに、
激しい風が起こり、全てを吹き飛ばしていく。
疾風が宙に浮くクラリサを取ろうと手を伸ばした。
「やめろ!」
疾風の体が少し止まった。
見ると、優輝、大地、駿、晃、葵、
そして動物たちが疾風の体を必死で抑えている。
「拓海!早く。
それほど長くは止めれない!」
「エイク!」
俺はエイクに飛び乗り、泉の上まで急ぐ。
俺は手を伸ばし、クラリサをもぎ取った。
疾風の怒りは爆発し、
鼓膜が破れるほどの叫びが闇に響き渡った。
「葵!」
俺は葵のそばまで走る。
二つのクラリサからなる武器とはどんなものなのか。
誰も知らない。知るはずもなかった。
今、二つのクラリサが一つになる。
葵が二つのクラリサを手に取った。
「葵、信じてる。俺たちの明日を守ってくれ」
葵は俺を見て大きく頷く。
疾風はもはや獅子となっていた。
葵はクラリサを両手に持った。
クラリサは二つになると更なる光を放ち、
世界が真っ白になったかのようだった。
皆が目を閉じた瞬間、クラリサは合体し、
大きな弓へと形を変えた。
葵が疾風に向けて弓を構える。
疾風は葵に向かってきた。
「直、すみれ。
あなた達の命を絶対に無駄にはしない」
葵は疾風に向かい、弓を放った。




